ケンタッキーダービーは American Pharoah
最後の直線で逃げる Dortmund(2番人気)、2番手 Firing Line(5番人気)、3番手 American Pharoah(1番人気)の競り合いとなり、外の American Pharoah(1番人気)が中の Firing Line をねじふせて141代目のダービーウィナーとなりました。勝ちタイムは2分03秒02。
https://youtu.be/gwKlEdcxppE
珍しくスローペースとなり、1〜3番手が実力上位馬だったため、最後の直線ではこれら3頭の争いとなりました。中団以下に控えた馬はお手上げです。勝った American Pharoah は18頭立ての15番枠だったこともあり、終始外を回らされたので、上位3頭のなかでは最もキツいレースをしました。
http://www.pedigreequery.com/american+pharoah
米2歳牡馬セン馬チャンピオンがケンタッキーダービーを制したのは07年のストリートセンス以来8年ぶり。通算成績は6戦5勝、デビュー戦で5着に敗れたあと5連勝(G1を4勝、G2を1勝)です。前走までの4連勝の平均着差は5馬身半強ですが、今回は相手が強化されたので1馬身差。しかし、スローペースで差が付かない展開だったこと、外を回ったことを考えると完勝といえるでしょう。
配合については4月25日のエントリー「2015ケンタッキーダービー有力馬」から引用します。
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American Pharoah の父 Pioneerof the Nile は、エンパイアメーカーの代表産駒の1頭で、現役時代にサンタアニタダービー(米G1)、キャッシュコールフューチュリティ(米G1)を含めて重賞を4勝しました。ケンタッキーダービーは Mine That Bird の2着。種牡馬成績は優秀で、コンスタントに活躍馬を出しており、American Pharoah は2年目の産駒。北米における初のG1勝ち馬です。
母 Littleprincessemma は未勝利ですが、その4分の3兄 Storm Wolf は米G2を、4分の3姉 Misty Rosette は米G3を制しています。2代母 Exclusive Rosette は、3代母 Zetta Jet の Olympia 3×4・4を継続する形で Heliopolis 5×5・6・6としています。Olympia はスピードを伝える速い血ですが、英二冠馬 Hyperion の孫で、父 Heliopolis は12ハロン前後で活躍したイギリス産馬ですから、単なるスピードではありません。
http://www.pedigreequery.com/exclusive+rosette
母の父 Yankee Gentleman は小テークスを勝った程度の競走成績ながら種牡馬としては地味に活躍馬を送り続けており、知名度以上にポテンシャルのある種牡馬といえるでしょう。その母 Key Phrase は、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせを持つ Tudor Minstrel≒Flower Bowl≒Swaps≒Rich and Rare 4×4・4・3で、Determine≒Flower Bowl 4×4でもあります。
http://www.pedigreequery.com/key+phrase
一見、何の変哲もないアメリカ血統に見える母 Littleprincessemma は、Hyperion や Son-in-Law などスタミナや底力に秀でた血を大量に抱えており、父 Pioneerof the Nile もアルゼンチンの怪物 Lord at War を母の父に持つ重厚な血統構成で、Littleprincessemma が持つ Swaps、Olympia を継続します。ハイペースで展開する大レースではさらに強いタイプでしょう。距離の不安はなく12ハロンでもOKです。
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ラストの競り合いでもうひと伸びできるところがこの馬の強さ。Hyperion や Son-in-Law などの重厚なヨーロッパ血統によって支えられているからこそできる芸当でしょう。
残る二冠を見据えると、スローペースで余力を残せたことは好材料だと思います。ビクター・エスピノーザ騎手はこれでケンタッキーダービー3勝目、ボブ・バファート調教師は4勝目。それぞれの過去の優勝馬はすべてプリークネスSを勝っています。American Pharoah も順調なら二冠濃厚です。
https://youtu.be/gwKlEdcxppE
珍しくスローペースとなり、1〜3番手が実力上位馬だったため、最後の直線ではこれら3頭の争いとなりました。中団以下に控えた馬はお手上げです。勝った American Pharoah は18頭立ての15番枠だったこともあり、終始外を回らされたので、上位3頭のなかでは最もキツいレースをしました。
http://www.pedigreequery.com/american+pharoah
米2歳牡馬セン馬チャンピオンがケンタッキーダービーを制したのは07年のストリートセンス以来8年ぶり。通算成績は6戦5勝、デビュー戦で5着に敗れたあと5連勝(G1を4勝、G2を1勝)です。前走までの4連勝の平均着差は5馬身半強ですが、今回は相手が強化されたので1馬身差。しかし、スローペースで差が付かない展開だったこと、外を回ったことを考えると完勝といえるでしょう。
配合については4月25日のエントリー「2015ケンタッキーダービー有力馬」から引用します。
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American Pharoah の父 Pioneerof the Nile は、エンパイアメーカーの代表産駒の1頭で、現役時代にサンタアニタダービー(米G1)、キャッシュコールフューチュリティ(米G1)を含めて重賞を4勝しました。ケンタッキーダービーは Mine That Bird の2着。種牡馬成績は優秀で、コンスタントに活躍馬を出しており、American Pharoah は2年目の産駒。北米における初のG1勝ち馬です。
母 Littleprincessemma は未勝利ですが、その4分の3兄 Storm Wolf は米G2を、4分の3姉 Misty Rosette は米G3を制しています。2代母 Exclusive Rosette は、3代母 Zetta Jet の Olympia 3×4・4を継続する形で Heliopolis 5×5・6・6としています。Olympia はスピードを伝える速い血ですが、英二冠馬 Hyperion の孫で、父 Heliopolis は12ハロン前後で活躍したイギリス産馬ですから、単なるスピードではありません。
http://www.pedigreequery.com/exclusive+rosette
母の父 Yankee Gentleman は小テークスを勝った程度の競走成績ながら種牡馬としては地味に活躍馬を送り続けており、知名度以上にポテンシャルのある種牡馬といえるでしょう。その母 Key Phrase は、Hyperion と Son-in-Law の組み合わせを持つ Tudor Minstrel≒Flower Bowl≒Swaps≒Rich and Rare 4×4・4・3で、Determine≒Flower Bowl 4×4でもあります。
http://www.pedigreequery.com/key+phrase
一見、何の変哲もないアメリカ血統に見える母 Littleprincessemma は、Hyperion や Son-in-Law などスタミナや底力に秀でた血を大量に抱えており、父 Pioneerof the Nile もアルゼンチンの怪物 Lord at War を母の父に持つ重厚な血統構成で、Littleprincessemma が持つ Swaps、Olympia を継続します。ハイペースで展開する大レースではさらに強いタイプでしょう。距離の不安はなく12ハロンでもOKです。
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ラストの競り合いでもうひと伸びできるところがこの馬の強さ。Hyperion や Son-in-Law などの重厚なヨーロッパ血統によって支えられているからこそできる芸当でしょう。
残る二冠を見据えると、スローペースで余力を残せたことは好材料だと思います。ビクター・エスピノーザ騎手はこれでケンタッキーダービー3勝目、ボブ・バファート調教師は4勝目。それぞれの過去の優勝馬はすべてプリークネスSを勝っています。American Pharoah も順調なら二冠濃厚です。
- 2015.05.03 Sunday
- 回顧
- 09:18
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- by 栗山求