菊花賞はサトノダイヤモンド
中団につけた◎サトノダイヤモンド(1番人気)が残り300mで先頭に立ち、レインボーライン(9番人気)に2馬身半差をつけて初のG1タイトルを手にしました。
https://youtu.be/0I0EKPOAkzc?t=26s
3000mの勝ちタイムは3分03秒3。1000mずつ序盤・中盤・終盤と三分割すると、59秒9−64秒5−58秒9。中盤にラップが緩み、残り1000mからペースアップしてラスト3ハロンも速い(11秒6−11秒5−11秒6)という流れになりました。単純にサトノダイヤモンドが能力の違いを見せつけた勝利であり、ゴール前はまだまだ余裕がありました。
予想は◎だけ的中。予想文を転載します。
「◎サトノダイヤモンドは『ディープインパクト×オーペン』という組み合わせ。母マルペンサは南米アルゼンチンで芝・ダートを問わず活躍し、2000mのG1を3勝(芝1勝、ダート2勝)した名牝。いかにもディープインパクトと相性が良さそうな配合構成で、名繁殖牝馬ハルーワスウィート(ヴィルシーナとヴィブロスの母)と似ているだけでなく、ジェンティルドンナの母の父ベルトリニと同じ『ダンジグ×アリダー』のルアーを抱えている。母方にダンジグ、アリダー、ノーザンダンサーのクロスを持つディープ産駒は本馬のほかにドナウブルーとジェンティルドンナの姉妹、ミッキーアイル、サザナミなどが出ており、連対率は50%を超える。クラシックを勝つにふさわしい堂々たるクラシック配合だ。今回の菊花賞はメンバー構成的にハイペースになりそうもなく、残り1000mあたりからペースアップする展開になるだろう。それなりにスタミナは問われるものの、上がりも速くなると思われるので、外回り向きの決め手を持つ馬が有利。日本ダービーで落鉄しながらハナ差2着だったサトノダイヤモンドは、その点で申し分ない資質を備えている。ある程度前でレースを進められる馬が有利になると思われるので、好位につけられる自在性があるのもいい」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/

『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で推奨した馬であり、この馬が落札されたセリの様子については13年7月10日のエントリー「セレクトセール2013:2日目」をご参照ください。当歳時の画像もあります。
予想文に記したとおり、母マルペンサは南米アルゼンチン産馬で、現役時代にコパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ヒルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)などを制した名牝です。
母の父 Orpen はモルニ賞(仏G1)の勝ち馬で、愛2歳チャンピオンに輝きました。クールモアで種牡馬となり、アイルランドとオーストラリアで供用され、05年からシャトル種牡馬となってアルゼンチンでも供用されました。亜年度代表馬 Lingote de Oro をはじめ多くの活躍馬を送り出し、2010年に同国のリーディングサイアーとなっています。Natalma のファミリーに属し、かつ Natalma のクロスを持ち、Ribot 系の血を持っているので、大種牡馬デインヒルと配合構成が似ています。父 Lure は「Danzig×Alydar」なのでジェンティルドンナの母の父 Bertolini と同じ組み合わせです。


ディープインパクトは柔らかさを伝える種牡馬で、馬体のサイズは小さく、晩成傾向も見られます。したがって、大柄、早熟、硬質なアメリカ血統を入れるのは常套手段で、Storm Cat やフレンチデピュティとの相性の良さはそうした部分が大きいと思います。Danzig、Alydar、Northern Dancer クロスを持つ母マルペンサは配合相手として申し分ないところで、前述のとおり Lure と Bertolini は同じ組み合わせなので、マルペンサとドナブリーニ(ドナウブルーとジェンティルドンナの母)は配合構成がやや似ています。

また、ヴィルシーナ&ヴィブロス姉妹の母ハルーワスウィートとも似た構成です。サトノダイヤモンド自身は Halo を3本持っていますが、アルゼンチンの重厚なファミリーに属し、なおかつ Devil's Bag とサザンヘイローというダート短距離を主戦場とするパワフルな種牡馬を経由しているので、軽すぎたり浮ついたところはありません。

レースセンスが抜群で、距離は万能。道悪にも対応します。クラシックが終わってみれば、これほどの馬が一冠しか取れなかったことに今年の3歳世代のレベルの高さを感じます。JRAが発表した公式レーティングを見ると、皐月賞、日本ダービー、菊花賞はいずれも過去最高のレースレーティング。古馬相手でもいい勝負をするでしょう。
2着レインボーライン(9番人気)はここにきて充実しています。札幌記念(G2)3着の成績が伊達ではないことを示しました。3000mではどうかと考えて無印にしてしまいましたが、中盤に流れが緩み、スタミナの絶対量で勝負が決するといったタフなレースにならなかったことも良かったですね。
https://youtu.be/0I0EKPOAkzc?t=26s
3000mの勝ちタイムは3分03秒3。1000mずつ序盤・中盤・終盤と三分割すると、59秒9−64秒5−58秒9。中盤にラップが緩み、残り1000mからペースアップしてラスト3ハロンも速い(11秒6−11秒5−11秒6)という流れになりました。単純にサトノダイヤモンドが能力の違いを見せつけた勝利であり、ゴール前はまだまだ余裕がありました。
予想は◎だけ的中。予想文を転載します。
「◎サトノダイヤモンドは『ディープインパクト×オーペン』という組み合わせ。母マルペンサは南米アルゼンチンで芝・ダートを問わず活躍し、2000mのG1を3勝(芝1勝、ダート2勝)した名牝。いかにもディープインパクトと相性が良さそうな配合構成で、名繁殖牝馬ハルーワスウィート(ヴィルシーナとヴィブロスの母)と似ているだけでなく、ジェンティルドンナの母の父ベルトリニと同じ『ダンジグ×アリダー』のルアーを抱えている。母方にダンジグ、アリダー、ノーザンダンサーのクロスを持つディープ産駒は本馬のほかにドナウブルーとジェンティルドンナの姉妹、ミッキーアイル、サザナミなどが出ており、連対率は50%を超える。クラシックを勝つにふさわしい堂々たるクラシック配合だ。今回の菊花賞はメンバー構成的にハイペースになりそうもなく、残り1000mあたりからペースアップする展開になるだろう。それなりにスタミナは問われるものの、上がりも速くなると思われるので、外回り向きの決め手を持つ馬が有利。日本ダービーで落鉄しながらハナ差2着だったサトノダイヤモンドは、その点で申し分ない資質を備えている。ある程度前でレースを進められる馬が有利になると思われるので、好位につけられる自在性があるのもいい」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/

『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で推奨した馬であり、この馬が落札されたセリの様子については13年7月10日のエントリー「セレクトセール2013:2日目」をご参照ください。当歳時の画像もあります。
予想文に記したとおり、母マルペンサは南米アルゼンチン産馬で、現役時代にコパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ヒルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)などを制した名牝です。
母の父 Orpen はモルニ賞(仏G1)の勝ち馬で、愛2歳チャンピオンに輝きました。クールモアで種牡馬となり、アイルランドとオーストラリアで供用され、05年からシャトル種牡馬となってアルゼンチンでも供用されました。亜年度代表馬 Lingote de Oro をはじめ多くの活躍馬を送り出し、2010年に同国のリーディングサイアーとなっています。Natalma のファミリーに属し、かつ Natalma のクロスを持ち、Ribot 系の血を持っているので、大種牡馬デインヒルと配合構成が似ています。父 Lure は「Danzig×Alydar」なのでジェンティルドンナの母の父 Bertolini と同じ組み合わせです。


ディープインパクトは柔らかさを伝える種牡馬で、馬体のサイズは小さく、晩成傾向も見られます。したがって、大柄、早熟、硬質なアメリカ血統を入れるのは常套手段で、Storm Cat やフレンチデピュティとの相性の良さはそうした部分が大きいと思います。Danzig、Alydar、Northern Dancer クロスを持つ母マルペンサは配合相手として申し分ないところで、前述のとおり Lure と Bertolini は同じ組み合わせなので、マルペンサとドナブリーニ(ドナウブルーとジェンティルドンナの母)は配合構成がやや似ています。

また、ヴィルシーナ&ヴィブロス姉妹の母ハルーワスウィートとも似た構成です。サトノダイヤモンド自身は Halo を3本持っていますが、アルゼンチンの重厚なファミリーに属し、なおかつ Devil's Bag とサザンヘイローというダート短距離を主戦場とするパワフルな種牡馬を経由しているので、軽すぎたり浮ついたところはありません。

レースセンスが抜群で、距離は万能。道悪にも対応します。クラシックが終わってみれば、これほどの馬が一冠しか取れなかったことに今年の3歳世代のレベルの高さを感じます。JRAが発表した公式レーティングを見ると、皐月賞、日本ダービー、菊花賞はいずれも過去最高のレースレーティング。古馬相手でもいい勝負をするでしょう。
2着レインボーライン(9番人気)はここにきて充実しています。札幌記念(G2)3着の成績が伊達ではないことを示しました。3000mではどうかと考えて無印にしてしまいましたが、中盤に流れが緩み、スタミナの絶対量で勝負が決するといったタフなレースにならなかったことも良かったですね。
- 2016.10.29 Saturday
- 回顧
- 11:28
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- by 栗山求
今年の凱旋門賞のような消耗戦になると日本馬は対応できないんでしょうね。