パーフェクト種牡馬辞典


ディープインパクト死す


2週間前、新ひだか町で行われたセレクションセールで、社台スタリオンの関係者と立ち話をした際、来月手術をするという話は聞いていました。来年以降の種付けは難しいかも、とも。状態はあまり芳しくないのかなと心配していたのですが、まさか死ぬことになるとは想像していませんでした。残念という言葉しかありません。

現役時代の活躍ぶりは言うまでもなく、種牡馬としても大成功し、国内のみならず海外でもその血は高く評価されました。わが国の馬産が初めて作り出した世界最高レベルの大種牡馬でした。これから時間の経過とともに、少しずつ失ったものの大きさに気付かされるのではないかと思います。

社台スタリオンステーションを訪れた際は、必ずディープインパクトに挨拶に行きました。気性はおだやかで、薄暗い馬房のなかでそのまなざしはどこか遠くを眺めているかのようでした。馬体は小柄で威圧感はまったくありません。その代わりに、他の馬とは違う不思議な透明感がありました。馬房を離れたあともその余韻は頭に残り、この感覚は何だろうと、いつも自問したものです。

あと何年かは種付けできたかもしれません。しかし、もう十分すぎるほどの仕事をこなしました。血統登録頭数は1700頭を超えるでしょう。関係者や競馬ファンに喜びを与え、これ以上望めないほどの偉大な功績を残したと思います。どうぞ安らかに。合掌。





コメント
吉田善哉氏が亡くなられた翌年の1994年、サンデーサイレンスの1stクロップが競走年齢に到達、以後日本産サラブレッドの能力は世界トップレベルにまで飛躍的に向上。同馬が亡くなった2002年、その役割を引き継ぐかのように父と同じ3月25日に生を受けたディープインパクト、これまで得た産駒の質と量は充分に素晴らしいものでしたが、近年は海外からも名牝を集め、瞠目の成果を上げ始めた矢先の無念の最期、本当に残念です、惜しまれてなりません。
この後は、奇しくも没した今年に種牡馬入りしたSaxon Warriorを始め、多士済々の後継種牡馬たちがその血を世界へ広めていくことと確信します。サンデーサイレンスに端を発する「柔」の極みが欧米の「硬」や「剛」と相まって、新しい個性を輝かせてターフを駆ける姿を期待しています。
Dominoの墓碑銘を借りて、Here lies the fleetest runner the Japanese turf has ever known
  • ヒデハヤテ
  • 2019/07/31 2:12 PM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック



プロフィール

カレンダー

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ

recent comment

  • ディープインパクト死す
    ヒデハヤテ
  • 明日夜に『KEIBAコンシェルジュ』に出演します
    けいすけ
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でジーワンを6頭ピック
    SuKe
  • 競馬道OnLineプレミアム予想 3月30、31日分
    栗山求
  • 本日夜に『KEIBAコンシェルジュ』に出演します
    メロン
  • 『競馬場の達人』に出演します
    10年目だけど初心者馬券師まつ
  • 競馬道OnLineプレミアム予想 3月30、31日分
    ohu-nob
  • 『競馬場の達人』に出演します
    梅こんぶ
  • 『競馬場の達人』に出演します
    Y子
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でニューワールドRを追加ピック
    栗山求

recent trackback

LINK

検索

携帯

qrcode