パーフェクト種牡馬辞典


オーストラリアの女傑 Black Caviar が英G1を制覇


ロイヤルアスコットの最終日、オーストラリアの歴史的女傑を迎えて行われたダイヤモンドジュビリーS(英G1・芝6f)は、遠征の不利をものともせず Black Caviar が圧倒的な1番人気に応えました。タイムは1分14秒10(Good to Soft)。通算成績は22戦全勝。

Frankel のクイーンアンS(G1)と並ぶ今開催の目玉レース。単勝1.17倍の主役 Black Caviar が馬場に姿を現すとスタンドから歓声が上がりました。

スタートして先行集団の3番手につけ、勝負どころで軽く仕掛けると先頭へ。このまま楽に押し切るかと思われたのですが、慣れない遠征で勝手が違うのかいつものようなキレはなし。それでも押し切る目途がついたゴール手前、勝利を確信したのかゴールの位置を間違えたのか、Black Caviar のノレン騎手が手綱を抑えたところ、直後に迫っていた Moonlight Cloud、Restiadargent の2頭が先頭めがけて猛追。これに気づいたノレン騎手が慌てたように再びアクションを起こし、Black Caviar が辛くもアタマ差で勝ちました。
http://www.youtube.com/watch?v=WddhTZ2FeX8

世紀のボーンヘッドかと思われたので、ゴール直後の空気は微妙でしたね。ノレン騎手の笑顔も硬いものでした。Black Caviar はデビュー以来初めて写真判定のお世話になりましたが、それでも無敗記録(22戦全勝)は継続。海外に打って出てしっかり勝ったことは、オーストラリアのローカル記録、内弁慶、といった批判を封じることができるわけで、やはり大きな価値があります。初めて走るタフなアスコットのコースで、オーストラリア時代には経験したことがなかった1分14秒台の決着にも対応しました。さすがですね。それにしても心臓に悪いレースでした^^
http://www.pedigreequery.com/black+caviar



血統については以下のエントリーをご参照ください。

オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(前)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-e5d8.html
オーストラリアのスピードクイーン Black Caviar(後)
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/02/black-caviar-1b91.html



コメント
自身、大外枠からかなり馬場の外目を走ってて、そのさらに外からこられることも初めての経験だったでしょうから、後ろを振り返った上で流すべきでしたね。ってか、オセアニアのジョッキーは基本あんまり考えてのってないですし、それがそのまま出た格好です。

しかし、戦績から言えば2着のムーンライトの対抗がせいぜいで、欧州のスプリンター王者決定戦というメンバーでもありませんでした。キャビアの参戦がキングススタンドのレベルを上げてしまいました。したがって、ブラックキャビアの評価は向上してないのではないでしょうか。ただのお祭りでした。

3着馬はフランスの3歳牝馬です。3歳6月にあの走りですから、彼女の評価は相当なものだと思います。いずれにせよ、豪州スプリンターはジュライカップで真価が問われますね。
  • 目撃者
  • 2012/06/24 6:45 AM
ブラックキャビアの父ベルエスプリは、日本でもシャトル供用されたことのあるロイヤルアカデミー産駒ですね。ロイヤルアカデミーの孫と言えば、数年前にも豪州スプリント路線でタイトルを総なめにして年度代表馬に輝いたミスアンドレッティという女傑がいました。スプリント大国であるオーストラリアでは、ダンジグ〜デインヒルの系統が流れ込んできてから、それまでのサートリストラム系やスターキングダム系はすっかり脇に追いやられてしまいましたが、そのオーストラリアで、ニジンスキー産駒のロイヤルアカデミーの系統から2頭のチャンピオンスプリンターが出たというのは、ちょっと驚異的なことかもしれません。ミスアンドレッティも、ブラックキャビア出現までは21世紀のオーストラリア最強のスプリンターかもという声もあったほどで、しかもブラックキャビアはそれを遥かに上回るわけですから、ニジンスキー系とはしては異色のスピード血統と言えそうです。このところ失速気味のニジンスキー系ですが、案外ロイヤルアカデミーのようなスピード血統が巻き返しのカギになってくるのかもしれません。
ロイヤルアカデミーは世界中にシャトル供用され、その土地々々で成功を収めてきました。日本では1年だけの供用だったので、その時には大物は出せませんでしたが、後に香港のブリッシュラックが安田記念を勝ちましたし、他にも持込のロイヤルスズカがスワンSに勝つなど、日本の高速馬場への適性も充分にあったと言えるでしょう。
ロイヤルアカデミーは、今年の2月に25歳で亡くなり、日本でもひっそりと死亡記事が流れましたが、もっときちんと生前の業績をたたえる記事があってしかるべき大種牡馬だったのではないでしょうか。
  • toku
  • 2012/06/24 4:40 PM
>目撃者様

3着の Restiadargent は、今年の3歳世代が初年度産駒の Kendargent 産駒で、Bikala 4×4、その父 Kalamoun 4・5×5というクロスがあり、なかなかユニークですね。ヨーロッパの中距離トップクラスは似たような配合が多いのですが、短距離馬はバラエティに富んでおり、眺めていて新鮮です。母の父が Montjeu ですからなかなか味わい深い配合です。こういう超一流のスタミナがスピードの持続力の担保となっているわけですから強いわけです。
>toku 様

ロイヤルアカデミーはスピード型ですが、ご存知のとおり最も初期の産駒から愛セントレジャーを連覇した Oscar Schindler を出しました。ですから、最初はそういう種牡馬なのかと勘違いしたほどです。ブラジルではロイヤルアカデミーの孫から17戦14勝のスプリンター Desejado Thunder が出ています。Black Caviar の出現はたまたまではないでしょう。Storm Cat の叔父であり相似な血でもある、という血統背景からも、今後どんどん重要性が増してくる種牡馬でしょうね。
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しあです。謎に満ちてる風を装ってます
  • tenshoのシア
  • 2012/06/25 2:38 PM



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