パーフェクト種牡馬辞典


映画『マネーボール』を観る


 大リーグの裏側を舞台とした野球映画です。「セイバーメトリクス」という革新的な選手評価方法を信奉するゼネラルマネージャーが、旧来の価値観とぶつかり合いながら貧乏チームを立て直していく、というストーリーで、主人公のビリー・ビーンをブラッド・ピットが演じました。

個人的にはここ20年ぐらい野球に対して興味が湧かないのですが、この映画は楽しく見ることができました。原作については『血統屋』の配合診断ページで触れています。
http://www.miesque.com/shindan.html

サブタイトルは「The Art of Winning an Unfair Game」、すなわち「不公平なゲームに勝つコツ」です。作品に心を惹かれたのはこの部分ですね。

プロスポーツはおおむね資本の勝負です。馬産も同様です。大手は金とノウハウがあり、選りすぐりの繁殖牝馬と名種牡馬を擁しています。それらを持たない中小の生産者や馬主にとっては「不公平なゲーム」でしょう。大手と同じことをしていては永遠に差は縮まらず、そもそも大手と同じことをするだけの金銭的余裕もありません。

ではどうするか? お金がなければ知恵を絞るしかありません。大仕事をやってのけるには発想の転換が必要で、野球における「セイバーメトリクス」に相当するものが馬産においては「配合研究」であるとわたしは考えます。最小の資本で最大の効果を挙げるにはこれしかありません。

主人公ビリー・ビーンの娘がギターを弾いて歌う「The Show」は、この映画のテーマソングで、なかなかいい味を出しています。
http://www.youtube.com/watch?v=M_-qbbCsAeM

オリジナルのヒットソングを歌ったのは Lenka。彼女にはライブで披露する「Vincent O'Brien」という持ち歌があります(オリジナルは M.Ward の作品)。ヴィンセント・オブライエンとはいうまでもなく Nijinsky、Sir Ivor、Alleged、The Minstrel、Sadler's Wells などを管理したアイルランドの名調教師。ただし、歌詞の内容は競馬とは一切関係なく、単なる偶然の一致です。




関連する記事
コメント
ハンディキャップが存在して、勝負に勝てそうにないならば土俵を降りればいい。

それでも土俵に上がり、勝ちを目指すならば、汗をかき、知恵を絞り、強者のウラをかき、『向こうの勝ち』の状態でつりあっている天秤を揺らす必要があります。

日本の野球で言えば、故三原監督が『超二流』と呼んだ、普段は二流でも、勝負どころでは超一流に負けない力を発揮する異能選手を束ねて、王者巨人に立ち向かう―でしょうか。例えが古いな。

洋の東西を問わず、困難に立ち向かう方々の話はやはり人々を引き付けます。
翻って、今年のG汽譟璽后いずれも、その名にふさわしいレースが続いています。

どうすれば一番人気の強者に勝てるのか。どこかにスキはないのか。勝負をかけるポイントは。

馬も騎手も陣営も、それぞれに死力を尽くしています。

今週もエスポワールシチー陣営が真っ向勝負を宣言しています。その姿を見届けたいと思います。

  • ダンディ“ゲッツ”さっさん
  • 2011/12/02 8:41 AM
いつもブログ拝見させていただいてます。
先週新馬を勝ったアドマイヤブルー号について、配合的な見解をお聞かせ願えないでしょうか。
素人目ですが、タイムは平凡ながらも、強い内容だったのではないかと思っています。
お忙しいとは思いますが、よろしくお願いします。
  • vista
  • 2011/12/02 10:49 AM
>ダンディ“ゲッツ”さっさん様

がむしゃらに努力する。うまい方法を考える――。勝つための熱意や創意工夫がその分野を進歩させます。もちろん、わたしがこんなことを記すはるか以前から、配合研究に活路を見出そうとする生産者・馬主さんはいらっしゃいました。そうした方々が新しい波を作ることを期待したいですね。
>vista 様

いつもお読みいただき誠にありがとうございます。アドマイヤブルーはラストタイクーン≒Assert 3×3という力強いクロスを持ちます。Assert を強化した配合なのでどちらかといえばパワー型でしょう。そうした部分を母の父のサンデー系でどれだけ解きほぐせるか、ですね。先行して持ち味を発揮するタイプだと思うので初戦の乗り方はよかったと思います。重賞クラスに出世する可能性も十分あるでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106182/
マネーボールは映画は拝見してませんが、小説は読みました。お金を掛けずに違った戦略で強豪と互して行くと言うのは痛快な思いがありますね。配合と言えば私にはナリタタイシンやマヤノトップガンを生産した川上牧場が思い浮かびます。Hyperionを強調した配合と雑誌等で読んだことがあります。今でもたまに競馬場で生産馬を見かけますよ(笑)
  • ウオッカ帽
  • 2011/12/04 12:51 PM
『マネーボール』は原作がおもしろすぎますよね^^ 既成の枠組みや常識に挑戦する者にとっては勇気づけられる内容です。川上悦夫さんがお作りになった馬の配合はどれも興味深いものです。血統表を眺めていて配合に込められた意図らしきものに気がついたときには、思わずニヤリとしてしまいます。
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック
JUGEMテーマ:洋画 アスレチックスのGMであるビリー・ビーンの実話を元にして作られた作品です。 何をした人なの?? って思う方もいるでしょう。 セントメトリックス(うるおぼえです)という考え方で、野球を統計学的な観点でとらえたものです。 打者でいえば
  • 映画鑑賞&洋ドラマ& スマートフォン 気まぐれSEのヘタレ日記
  • 2011/12/10 9:18 PM



プロフィール

カレンダー

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< April 2017 >>

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ

recent comment

  • 4月22、23日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
    Y子
  • 皐月賞はアルアイン
    ヒデハヤテ
  • 皐月賞はアルアイン
    Y子
  • 皐月賞はアルアイン
    ゆーな
  • 4月1、2日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
    Y子
  • Man o'War 生誕100年
    ゆーな
  • フラワーCはファンディーナ
    砂の鬼ダイホウゲツ
  • フラワーCはファンディーナ
    ゆーな
  • フラワーCはファンディーナ
    ヒデハヤテ
  • フラワーCはファンディーナ
    Y子

recent trackback

LINK

検索

携帯

qrcode