パーフェクト種牡馬辞典


チューリップ賞はクロフネサプライズ


好ダッシュからマイペースの逃げに持ち込んだ▲クロフネサプライズ(3番人気)が鮮やかに逃げ切りました。
http://youtu.be/_60FRb5FJ98

800m通過が48秒0。コース改修後、良馬場で行われた5回の平均通過タイムが48秒1なので、早くも遅くもないペースです。2番手以下のプレッシャーがなく、楽に逃げられたことで息が入り、後半も余力十分でした。2着につけた「3馬身半差」は、エアグルーヴ(96年)の5馬身差、テイエムオーシャン(01年)とレーヴディソール(11年)の4馬身差に次ぐレース史上4番目の着差です。

4コーナーの位置取りのまま1〜3着馬がゴールになだれ込んだのは、さほど速いペースでもなかった割に馬群が縦長となったからでしょう。後方馬群は明らかに遅かったですね。その位置に控えた人気2頭、◎レッドオーヴァル(1番人気)と○ローブティサージュ(2番人気)にとっては厳しい展開となりました。ローブは休み明けがこたえ、レッドはマークする相手を間違えました。ラスト3ハロンは11秒8−10秒7−12秒2。逃げ馬にこの脚を使われてしまっては後方の位置取りでは33秒台半ばの脚が必要です。この日の馬場コンディションではまず不可能でした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010101222/



勝ったクロフネサプライズは重賞初制覇。昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズは、18kg増の馬体重ながら、800m通過45秒9というハイペースを2番手で追走し、先行馬が総崩れとなるなか2着に粘るという出色の内容でした。一方で、「クロフネ×トニービン」という持続力タイプの血統から、個人的には緩いペースでは切れ負けするのではないか……という懸念もありました。問題ありませんでしたね。

母方にトニービンを持つクロフネ産駒は成功しており、カレンチャンを筆頭に、シェルズレイとブラックシェルの姉弟、フラムドパシオンなどの活躍馬が出ています。連対率23.2%、1走あたりの賞金額260万円は優秀で、クロフネ産駒全体の17.8%、159万円をそれぞれ大きく上回ります。

クロフネサプライズは、名馬 Swaps(北米で通算25戦19勝、世界レコード5回)の全妹アイアンエイジにさかのぼる牝系に属し、古くはサクラサニーオー(アルゼンチン共和国杯、京成杯)、ダンディコマンド(北九州記念)、最近ではトランセンド(ジャパンCダート2回、フェブラリーS)、マイネルラクリマ(京都金杯)などが出ています。2代母パイナップルスター(ダンディコマンドの全姉)は、Hyperion と Son-in-Law を軸とする Abernant≒チャイナロック≒アイアンエイジ4・3×3という配合で、母の父は Hyperion 4×3のノーザンテースト。図太いヨーロッパ血統の塊です。Gainsborough−Hyperion の塊であるトニービンともども、父クロフネに希薄な重厚さや底力を補っています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1988107357/



クロフネ産駒はこれで、JRAで重賞を勝った9頭中8頭が牝馬ということになります。ファルブラヴなどと同じフィリーサイアーのカテゴリーに入る種牡馬でしょう。牝馬クラシック戦線の主役級となるクロフネ牝馬は2年前のホエールキャプチャ以来。器としては見劣りしないので楽しみです。今回はノーマークで逃げられたことが大きく、1番人気になりそうな本番ではさすがにこれほど楽な競馬はできないとは思いますが、2番手に控えても問題ないことは阪神ジュベナイルフィリーズで証明済みであり、先に行って崩れない安定感は世代ナンバーワンです。

先に挙げたエアグルーヴ、テイエムオーシャン、レーヴディソールのうち、桜花賞を勝ったのはテイエムオーシャンのみ。エアグルーヴとレーヴディソールは出走できませんでした。ただ、この2頭も出ればまず勝ち負けだったと思われるので、クロフネサプライズが桜花賞で連対する確率は高いでしょう。最もハイレベルな前哨戦における「3馬身半差」は、展開に恵まれたといっても決定的です。

◎レッドオーヴァル(1番人気)は7着。先に記したように展開が向かなかったことが大きいですね。4年前のレースで1.1倍の断然人気の推されたブエナビスタは、同じく後ろから行く脚質ながら4コーナーではもっと前に接近していました。それでもサクラミモザの逃げに手を焼いたように、スローペースになってしまうと後ろの馬はどうしても難しいレースになってしまいます。今回はどう乗ってもクロフネサプライズには敵わなかったとは思いますが、終始外を回りながら最速の上がり(34秒4)をマークしたようにそれなりの力は示しました。ただ、馬体が減り続けているのは心配です。パドック映像を見たかぎりギリギリに映りました。



コメント
確かカミノタサハラはPOG馬でしたよね
馬券の方は分かりませんが(笑)
  • 栗山氏、おめでとうございます!
  • 2013/03/03 6:36 PM
>栗山氏、おめでとうございます!様

カミノタサハラはおっしゃるとおりPOGで1位指名した馬です。しかし、馬券は獲れず(笑)。1−3着の組み合わせはかなり持っていたんですけどねー。嗚呼ミヤジタイガ……。
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