パーフェクト種牡馬辞典


有馬記念はオルフェーヴル


 強い馬はペースも距離も馬場状態も関係なし。2011年の◎オルフェーヴル(1番人気)の足跡を振り返るとしみじみそう思います。1000mの通過タイムが1分03秒8という超スローペースで、中盤では14秒4−14秒3という信じられないようなラップを刻みました。

11秒4−11秒3−11秒3という猛烈な上がりになるのは当然で、この流れを最後方からマクって勝ったオルフェーヴルを形容するとすれば、ただ一言“ケタ違い”。搭載しているエンジンの性能が違いすぎます。
http://www.youtube.com/watch?v=RIkauXgubyo

池江泰寿調教師はレース後、「古馬から2キロもらっているので、3馬身ぐらいは離せるかなと思っていた」と語りました。もちろん、今回のようなスローペースでは無理な話ですが、通常のペースならばそれぐらいの差はつけられたのでは、と感じました。池添騎手は「イメージよりは(位置取りが)後ろで、キツイなと。スローペースだし、掛かってるし。我慢してくれと思っていた。仕掛けると沈むような感じで、ねじ伏せるように豪快に伸びてくれた」と語りました。

2着エイシンフラッシュ(7番人気)は、同じように記録的なスローペースだった昨年の日本ダービーの勝ち馬です。こういう競馬に向いているのでしょう。この馬を無印にしてしまったので、予想は1着のみ的中でした。予想文を転載します。

「◎オルフェーヴルは『ステイゴールド×メジロマックイーン』という有名なニックス配合で、ドリームジャーニー(有馬記念、宝塚記念、朝日杯フューチュリティS)の全弟にあたる良血。父、母の父から受け継いだ恐るべき成長力によって、いまやその実力は日本競馬史を彩った偉大な名馬たちと比較しても劣るところはない。順調なら来年の凱旋門賞を勝つ可能性も十分あるだろう。折り合い面の不安はすでに解消しており、全兄が制したレースなので適性に関してはまったく問題ない。スタミナ、スピード、切れ味を兼ね備え、道中で自在に動ける機動力もあるので負けづらい馬だ。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102636/



菊花賞後の記者会見で池江調教師が表明したとおり、来年の最大目標はフランスで行われる凱旋門賞(G1・芝2400m)です。もう一段階グレードアップし、現地での調整がうまく行けば、2400m路線に Frankel 級の怪物が現れないかぎり勝てるのではないかと思います。ディープインパクトとの比較を問われた池江調教師は「あの馬(ディープ)は別格ですから」という答え。ただ、オルフェーヴルの心肺能力についてはただならぬものがあると感じているようで、レースから戻って検量室前で曳かれるオルフェーヴルを指差して「息がぜんぜん乱れてないでしょ」と誇らしげに語っていました。



父ステイゴールドは気性が悪く、小柄な子が多いといったマイナス点がありますが、その一方で故障が少なく、成長力があり、パワーがあるので力のいる芝を苦にしないというプラス点があります。同じ父を持つナカヤマフェスタが凱旋門賞2着ですからフランス遠征には大いに期待が持てるでしょう。

「ステイゴールド×メジロマックイーン」の組み合わせはニックスで、全兄のドリームジャーニー(有馬記念、宝塚記念、朝日杯フューチュリティS)をはじめ、フェイトフルウォー(セントライト記念、京成杯)、ゴールドシップ(ラジオNIKKEI杯2歳S−2着、札幌2歳S−2着)などが出ています。今年のPOGでゴールドシップは密かに人気化していました。来年はニックスに気づいた方が増えるので、この配合がかなりの人気を集めそうです。

▲ブエナビスタ(2番人気)は7着。トップスピードに乗るまでに時間が掛かるタイプなので窮屈な競馬や短い直線が堪えたでしょうし、11秒台前半の速いラップが続いたことでなし崩しに脚を使わされた面もあったかと思います。しかし、やはり直接的な原因は、ジャパンCの目に見えない疲れでしょう。最終レース終了後の引退式は思った以上に感慨深いものがありましたね。日本の宝ですから無事に引退することができてホッとしました。

○アーネストリー(5番人気)は10着。持続力に持ち味のある馬で、タップダンスシチーのような強気のロングスパートを期待していたのですが、結果的にちょっとペースが遅すぎましたね。それ以前にパドックでは太く映り、天皇賞・秋からそれほど良くなっていないのでは、とも感じました。佐藤哲三騎手が強気の騎乗をためらう何らかの理由があったのかもしれません。




コメント
オルフェーブルは本当に強かったですね。一瞬の抜け出す脚とスピードを持続させる脚をもった彼に対抗できるものは、当面は現れないのではとさえ感じました。しかし、父も母父も内国産の馬から、こんなチャンピオンホースが生まれるなんて、感慨深いものがあります。ぜひ来年は世界のホースマンにオルフェーブルの名をとどろかせてほしいと思います。そして日本の誇る「メジロ」の血を世界に広めて欲しいと思います。
  • へろへろへりおす
  • 2011/12/26 10:41 AM
ここ何年も、社台グループは海外のセリ市場で高額の繁殖牝馬を次々と落札しています。そうした牝馬から走る子がどんどん生まれているわけですが、オルフェーヴルはそういったタイプではありません。日本競馬の歴史絵巻がすべて盛り込まれたような血統です。100年以上前に小岩井農場が輸入した血まで入っているのですから、これで世界制覇を成し遂げたらちょっと泣けます(笑)。
ゴールドシップは札幌2歳S−2着の誤りですね。これからもブログ楽しみにしています。
  • すけ兄
  • 2011/12/27 6:22 PM
オルフェーヴル、着差以上の強さだと思いました。
  • キングトップラン
  • 2011/12/27 10:14 PM
>すけ兄様

さっそく訂正させていただきました。ご指摘ありがとうございました。
>キングトップラン様

そうですね。スローペースなので着差はわずかですが、内容的には圧勝だと思います。
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