パーフェクト種牡馬辞典


京王杯2歳Sはレオアクティブ


 後方待機のレオアクティブ(5番人気)が大外を突き抜けました。気持ちのいいゴボウ抜きでしたね。ただ、個人的な予想は1、2着馬とも無印で、本命は11着のエーシンブラスター(8番人気)ですから、まったく気持ちよくありません(笑)。完敗でした。
http://www.youtube.com/watch?v=oFfIEtadQpk

昨日のエントリーでお知らせしたように、東京競馬場のセンターコートで行われた「リアルタイム情報ステーション」に出演していたのですが、市丸博司さん、井内利彰さん、そしてわたしと、いずれもレース後は「う〜ん……」という感じで言葉が出ませんでした。

レース後、司会の竹山まゆみさんにコメントを求められて、1〜3着がすべて新種牡馬の子であること、レオアクティブの父アドマイヤムーンが非常に優秀であることを述べました。社台のバックアップなしにこれだけの成績を残すのは凄い、と。

レオアクティブは浦河町の谷口牧場の生産馬。もう1頭の重賞勝ち馬ファインチョイスは浦河町の富田牧場の生産馬です。

旧ブログ9月22日のエントリー「トウショウボーイの再来? アドマイヤムーン」で以下のように記しました。

「アドマイヤムーン産駒は幅広い配合パターンから勝ち馬を送り出しています。函館2歳S(G3)を勝ったファインチョイスは、母が『タイキシャトル×Capoteというスピード血統。こうしたタイプから2歳戦の活躍馬が出ることに関しては意外性はありません。

しかし、アドマイヤムーンの非凡な点は、Roberto、Graustark、Sadler's Wells、チャイナロックなど、重厚な血を抱えたやや鈍重とも思える牝馬からポンポンと勝ち馬を送り出していること。抜群の素軽さですね。社台系と比べると見劣りが否めない日高の牝馬が中心となってこの成績ですから立派です。もしこの先、何頭かのG1ホースを送り出すようならトウショウボーイの再来でしょう。」

レオアクティブは後者のタイプ。母の父は Sadler's Wells 系のオペラハウスです。オペラハウスは母の父としてかなり鈍重な性質を表しており、あまり成功しているとはいえません。こういう繁殖牝馬から2歳戦の重賞勝ち馬を出すわけですからアドマイヤムーンの素軽さは抜群です。2歳のこの時期ですから結論めいたことを言うのは憚られますが、着実にトウショウボーイへの道を歩んでいるように思います。


○モンストール(1番人気)は、坂路の追い切りでラスト1ハロン11秒5を出し、これは凄いなと思ったのですが、レース後の尾関調教師のコメントには「息遣いが苦しかった」(ラジオNIKKEI競馬実況web)とあり、デキが本当ではなかったようです。直線では内にササって鞍上が追いづらいシーンが見られました。

◎エーシンブラスター(8番人気)は、ギアの持ち合わせが少ないという印象です。思ったよりも走りがワンペースでした。最後の直線で11秒2のラップを刻んだ地点でついていけなくなりました。





ダンシングレインの血統


 主な勝ち鞍は、英オークス(G1・芝12f10yds)、独オークス(G1・芝2200m)、英チャンピオンズフィリーズ&メアズ(G2・芝12f)など。



戦績はそれなりに立派ですが、愛オークス(G1・芝12f)で完敗を喫したあと、一線級へのチャレンジを諦めて裏街道に回ったので、同じく英オークスを勝った昨年のスノーフェアリー(Snow Fairy)に比べるとはっきり一枚落ちます。スノーフェアリーは4歳を迎えた今年さらに成長し、勝ち星はないものの牡馬の一線級と互角の勝負に持ち込んでいますから、現時点における両馬の力量には大きな差があります。


母 Rain Flower は英ダービー馬ドクターデヴィアスの4分の3妹。良血だけあっていいものを伝えており、娘の Dancing Rain のほか、孫の代から Maybe(牝2歳)という名牝を送り出しています。Maybe は通算5戦全勝、モイグレアスタッドS(愛G1・芝7f)を含めて3つの重賞を制し、カルティエ賞の2歳牝馬部門の最有力候補です。



父 Danehill Dancer はマイラー型の種牡馬。これまで Speciosa(英1000ギニー)、Mastercraftman(愛2000ギニー)、Again(愛1000ギニー)などギニー戦線で良績を残してきました。産駒がオークスまたはダービーを勝ったのはダンシングレインが初めてです。


行って粘るという脚質どおり、近い世代にタメが利く血が希薄です。パワー型のスピードでグイグイ逃げてどこまで粘れるか、というタイプなので、並びかけられたらそこで終了でしょう。大逃げに活路を見出すしかありません。両前肢に熱を持って馬場入りを休んだという報道もあり、万全の状態でない可能性が高く、馬券的には買いづらいですね。


一方のスノーフェアリーは、昨年の勝ち馬ですから適性についてはあらためて説明するまでもありません。馬の能力は昨年よりもアップしています。大外枠でも普通に能力を発揮すれば勝ち負けでしょう。





キンカメ産駒の上級配合ハイクラウン


 ■日曜東京5Rの新馬戦(ダ1400m)は、2番手追走の◎ダイワミストレス(3番人気)が直線で楽々と抜け出し、後続に3馬身半差をつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=eG_XOELVPP8

予想は◎★で馬単11500円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想文を転載します。

「◎ダイワミストレスは『ダイワメジャー×ホワイトマズル』という組み合わせ。これはダイワメジャーの代表産駒ダローネガ(デイリー杯2歳S−2着)と同じ。ヘイロー≒ラメニナ≒ターントゥリーズン3・5×4は、父の配合構成の中核を形成するロイヤルチャージャーとマームードを継続するものなので好感が持てる。ウィストラムの近親でありダートもこなすだろう。」


「ダイワメジャー×ホワイトマズル」は、これまでに3頭デビューしてすべて勝ち上がっています。JRAで勝ち上がったダイワメジャー産駒は計15頭ですから、まだサンプルが少なく偏りが生じやすい状況とはいえ、かなりの確率ですね。ホワイトマズルの父はダンシングブレーヴで、ダンシングブレーヴはサンデーサイレンスの父 Halo とニックスの関係にあります。ダイワメジャーはとりわけこのニックスが決まりやすい種牡馬なのかもしれません。予想文に「ヘイロー≒ラメニナ≒ターントゥリーズン3・5×4」とありますが、正しくは「Halo≒La Menina≒Drone≒Turn to Reason 3・5×4・5」なので訂正します。このほかオメガホームランも母方にダンシングブレーヴを持っています。

先週はこのほか、500万下のダート戦でもダイワメジャー産駒のメジャーアスリートが勝ちました。JRAの2歳戦は、6〜9月は芝とダートの割合が4対1、10〜11月は2対1、12月はほぼ1対1です。いまの時季はだんだんダート戦の割合が増えているので、ダートで目覚めるダイワメジャー産駒もだんだん現れてくるのではないかと思います。

芝でそこそこのレースをしたダイワメジャー産駒のダート鞍替え。これは狙い目かもしれません。母方にダート向きの血を抱えていればなおいいですね。ダイワミストレス自身は芝でもやれそうな血統ですが、その場合、やや決め手が甘いのかな……という気はします。

■日曜東京6Rの新馬戦(芝1800m)は、直線でいったん抜け出した◎ダイワネクサス(1番人気)を、外から○ハイクラウン(2番人気)が一気に差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=WZlbF3pW52E

決め手の有無が残酷なまでのコントラストとなって表れたレースでした。2着ダイワネクサスはダイワファルコンの全弟という良血ですが、走りがパワフルで弾けるようなフットワークではありません。一方、勝ったハイクラウンはシャープで軽い脚さばき。今回のようなスローの決め手勝負になれば後者が勝ちます。もし力のいる馬場やハイペースの粘り勝負になれば前者に分があるかもしれません。

ハイクラウンはニューイングランド(現種牡馬)の半弟。母が19歳時の産駒です。父キングカメハメハは「Nothern Dancer+Seceretariat」の構成を持つ血と相性が良好です。ローズキングダム(ローザネイ)、ロードカナロア(Storm Cat)、ベルシャザール(セクレト)、エオリアンハープ(シークレットシェアラー)、ビンテージチャート(Storm Cat)など、この組み合わせはよく目にします(カッコ内は Nothern Dancer+Seceretariat の血)。


キングカメハメハの母の父ラストタイクーンは「Northern Dancer+Mill Reef」。Mill Reef は前出の Secretariat と同じく Nasrullah と Princequillo の組み合わせなので、「Nothern Dancer+Seceretariat」と構成がよく似ています。共通点を分かりやすく示すために、ローズキングダムに含まれるラストタイクーンとローザネイを組み合わせてみます。


ハイクラウンは、母の父 Chief's Crown がこの「Nothern Dancer+Seceretariat」。まさにセオリーどおりの配合です。


ちなみに、ラストタイクーンに含まれる Sex Appeal は、La Troienne 牝系を重ねて成り立っている血ですが、ハイクラウンの2代母プレイメイトも同様の構成です。要するに、ラストタイクーンとクラウンフォレストは血統構成が非常によく似ており、緩めの解釈をすれば、ハイクラウンはラストタイクーン≒クラウンフォレスト3×1といってもいいでしょう。

キングカメハメハ産駒の配合としてはよく出来ています。サンデーの血を含まないにもかかわらずここまで切れるというのは想定外でした。上のクラスでも通用すると思います。





Crepello−Busted を強化して大物感十分ダノンムーン


 ■日曜京都3Rの未勝利戦(芝2000m)は、押し出されるように先頭に立ったダノンムーン(1番人気)がそのまま逃げ切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=xv8-VXGOn60

前半に13秒台のラップが2回続き、そこから尻上がりにペースが速まるロングスパート風のレース。ラスト1ハロンは12秒2と落ちましたが、息の入らないきつい流れだったので仕方がないでしょう。追いすがる2番手以下を振り切り、大外を飛んできた追い込み馬も封じた内容は、2歳未勝利戦では十分なレベルだったと思います。


日本ダービー馬エイシンフラッシュの半弟で、ディープインパクトを父に持つ良血。今年のPOGで1、2を争う人気馬でした。血統屋の電子書籍『種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』では◎評価、『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」でも推奨した馬です。

母ムーンレディは牝馬ながら独セントレジャー(G2・芝2800m)を制し、これを含めて芝2200m以上の重賞を4勝したスタミナタイプです。母の父プラティニは93年のジャパンCで4着となっているように堅い芝を得意としました。兄エイシンフラッシュがサンデー系との瞬発力比べで引けを取らないのはこの血の働きが大きいと思います。

Busted 4×6、その父 Crepello 5×7・7というスタミナと底力を強化したクラシックディスタンス向きの配合。Crepello−Busted のラインをクロスさせたディープインパクト産駒は、ハブルバブルとディープブリランテ(来週の東京スポーツ杯2歳Sに出走予定)の姉弟、現在4戦3勝のムーンリットレイク(今週のノベンバーSに出走予定)などが出ており優秀な成績です。まだデビューしていない馬ではダノンジェラート(母ペンカナプリンセス)がこれに該当します。大レース向きの底力という点で信頼できます。


今回は周りが控えてしまったのでやむなく逃げる形となりましたが、クラスが上がればこんなことはまずありません。好位から差すレースを見てみたいですね。

2着に突っ込んできたダノングーグー(4番人気)は、初戦で1番人気に推されながら11着と大敗。2戦目に目覚めました。「栗山ノート」で推奨したハーツクライ産駒の好配合馬なので期待したいところです。

■日曜京都5Rの新馬戦(芝1600m)は、好位追走の▲トリップ(1番人気)が上がり33秒7で突き抜けました。
http://www.youtube.com/watch?v=hwBdWw9m4jo

初戦のレースぶりとしては満点でしたね。母ビーポジティブはクイーン賞(G3・ダ1800m)の勝ち馬で、これにクロフネですから、ダートのほうがいいタイプではないか、という疑念が捨てきれませんでした。全姉シルバーフォックスはパワー型のダート馬ですし、まったく同じ配合(父が同じで母同士が全姉妹)のバトードールはダート戦で活躍しました(ユニコーンS−2着、ジャパンダートダービー−3着)。

しかし、トリップの走りはトビが大きくしなやかで、芝でもまったく問題なし。父クロフネと同じように首の使い方が上手いですね。重心が低くフットワークが伸びます。かなりの器でしょう。


2代母フェアリードールは Hyperion を8本持っており、その影響である種の硬さ――ダート適性と言い換えても構いません――を伝えることもありますが、うまく柔らかさを注入すれば底力のある芝馬を出します。この牝系から出たトゥザグローリーはその代表例です(母トゥザヴィクトリーはビーポジティブの全姉)。トリップには芝向きの資質がうまく伝わったようです。懸念があるとすれば、この牝系にやや完成の遅い傾向が見られるところ。本当に良くなるのは3歳夏を越してからかもしれません。





重賞戦線のダークホースとなりそうなスタリア


 ■土曜東京6Rの新馬戦(芝1400m)は、2番手追走の◎セコンドピアット(1番人気)が逃げ馬をゴール直前で差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=nZxONMI0id0

2着に粘ったマロンクン(6番人気)は、その直前に講義をしたオープン型レーシングセミナーで“新馬戦で買ってはいけない種牡馬”として挙げたデビッドジュニアの子。こういうのはバツが悪いものです(笑)。当然、馬券の買い目からも消していました。デビッドジュニア産駒はそれまで芝新馬戦で33回走って3着が最高着順。これが初めての連対となりました。次にデビッドジュニア産駒が新馬戦に出てきたら、やはり買い目からは外すでしょう。

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想文を転載します。

「◎セコンドピアットは『ハーツクライ×アルファベットスープ』という組み合わせ。母方にカロ−コジーンのラインが入るハーツクライ産駒は悪くなく、少ないサンプルからリフトザウイングス(東京スポーツ杯2歳S−2着)、ギュスターヴクライ(青葉賞−4着)が出ている。母の父アルファベットスープはブリーダーズCクラシック(米G1)を制したパワータイプ。ハーツクライ産駒はこうした血が大物感を醸し出す傾向があるので好ましい。これといって骨っぽい馬が見当たらないこのメンバーなら押し切れる。」



予想文に記したとおり、Alphabet Soup は96年のブリーダーズCクラシック(米G1・ダ10f)の優勝馬です。このときは名馬 Cigar の引退レースで、全盛期は過ぎたとはいえファンの後押しで1番人気に推されていました。その夢を打ち砕いたのが Alphabet Soup。早野仁さんと現地に観戦に行っていたのですが、純白に輝く Alphabet Soup が先頭でゴールを駆け抜けた瞬間、場内が痛々しいまでに消沈したのを覚えています。おそらく Zenyatta が負けた昨年のレースもこんな感じだったのでしょう。早野さんとは「(母の父に入る)Ribot 系の底力ですかね〜」といった話をした記憶があります。負けたとはいえレースの主役は Cigar であり、Alphabet Soup は歴代のブリーダーズCクラシックの優勝馬のなかで最も影が薄い部類ではないかと思います。種牡馬としては、決して成功したわけではありませんが失敗というほどでもなく、そこそこの成績です。
http://www.youtube.com/watch?v=KPRsYQ9tspQ

蛯名騎手のコメントを読むと、今回のセコンドピアットはキッチリ仕上げていたわけではないようなので、まだまだ上積みはありそうです。母方には底力のある血が組み込まれているので、いいところがありそうな馬だと思います。次走以降も注目したいですね。

■土曜新潟2Rの未勝利戦(芝1800m)は、好位追走のスタリア(1番人気)が最内からズバッと抜け出し、後続に3馬身半差をつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=KwUQ0hr3PpU

序盤に首を上げるような仕草を見せながらしっかり伸びたあたり、確かな資質を感じさせます。デビュー戦は直線で包まれて行き場をなくした分の2着。確勝を期して裏開催で2戦目に臨み、順当勝ちを収めました。

配合を見ると完全なヨーロッパ仕様です。スピード不足に苦しむ父アルカセットに、「Darshaan×Sadler's Wells」の母を交配して、これほど素軽い馬が生まれるということに感心します。しかも、どう見ても2歳戦向きではなく、これからどんどん成長していきそうな気配が感じられます。現時点におけるアルカセット産駒の最高傑作はサンデーミューズだと思いますが、同馬は母の父がサンデーサイレンスなので、軽い馬場に対応する根拠はありました。しかし、スタリアは英オークスの出走馬に交じっていても違和感がない配合です。



父アルカセットは Thong=Ridan 5×5。スタリア自身はこれを継続発展させる形で Nureyev≒Sadler's Wells 4×3という4分の3同血クロスを持っています。これは、エルコンドルパサーや Workforce などでおなじみの Kingmambo 系の成功パターン。ただ、重苦しさは否めないので、日本の軽い芝よりもヨーロッパの深い芝に合っています。

スタリアは、このように底力あふれる血統背景で、なおかつスピードも備えています。なかなか不気味な馬ですね。次走、中央場所に出てきた場合は要注意です。





百日草特別はベストディール


先週土曜日は東京競馬場でいくつかお仕事があり、第9Rの百日草特別(2歳500万下・芝1800m)は、レーシングエキスパートセミナー(REXS)の講師としてお客様にしゃべっている最中に行われました。


メンバー的にスローペース必至で、そうなるとディープインパクト産駒らしい鋭い決め手を持つ◎ベストディール(1番人気)が強いはず、といったレース展望をしゃべり、ほぼその通りの結果となりました。初戦の上がり2ハロンは11秒6−11秒2。この瞬発力が今回も発揮され、2馬身差で楽勝しました。
http://www.youtube.com/watch?v=2g3xR6yCzK8


百日草特別は昨年のディープサウンドに続いてディープインパクト産駒が勝利をものにしたことになります。同産駒は東京芝で連対率30.4%と優秀で、2歳戦に限ると41.5%。直線が長く広々としたコースは合っています。母コマーサントはEPテイラーS(加G1・芝10f)、プシケ賞(仏G3・芝2000m)などを勝った芝の中距離馬。



初戦を勝った際には以下のように記しました。


「全姉ウィッシュが戦績的にイマイチ(現在6戦未勝利)なので、現役時代に2着の山を築いた母の父 Marchand de Sable や、鈍重さを帯びた2代母の父 Tropular あたりの影響が出ているのかと考え、デビュー前の配合評価では高いポイントは与えなかったのですが、Borealis≒Sirrima 6×5はなかなかおもしろく、本馬にはこの影響がうまく表れたのかもしれません。」


「母方はスタミナ豊富なので、気性的な問題さえなければ2000m以上で本領を発揮していくタイプになるかもしれません。スタートのセンスがいいのは姉と同じ。ディープインパクト産駒はこの点に不安を抱えた馬が少なくないので好感が持てます。好位でソツなく競馬を運べる器用さは大きなアドバンテージです。」


Borealis≒Sirrima を血統表で示すと以下のとおり。Borealis はディープインパクトの4代母 Highlight の父です。



やや代は遠いものの重厚かつ底力を感じさせる組み合わせです。この配合で鋭い決め手があるわけですから大いに楽しみです。重賞でも勝ち負け必至でしょう。





ファンタジーSはアイムユアーズ


【11月6日(日)の旧ブログがほとんどアクセスできない状態だったので再録します】


最初の3ハロン「34秒1」はレース史上最速。もともと馬場コンディションはいいものの、京都競馬場は昼前からずっと小雨が降っており、その影響を考えるとやはり速いペースでした。加えて外差しの馬場となっており、最後の1ハロンで12秒0とラップを落ちたところで大外から△アイムユアーズ(8番人気)が綺麗に差し切りました。
http://www.youtube.com/watch?v=D_uRTnVLxzA


前走の函館2歳S(G3)では、出遅れた上に大外を回らされる厳しい競馬を強いられながら2着を確保。長くいい脚を使えるのがセールスポイントです。父ファルブラヴは牝馬ばかり走るフィリーサイアーで、過去に重賞で連対した6頭はすべて牝馬です。


配合は見てのとおり Fairy King=Sadler's Wells 2×4で、もっといえばファルブラヴ≒サドラーズギャル1×3です。


アイムユアーズ


母の父エルコンドルパサーの配合は、Nureyev≒Sadler's Wells 3×2、Special=Lisadell 4×4・3と、Special 牝系を執拗に重ねた特殊なものです。アイムユアーズの配合はこれをさらに凝縮の方向に進めているので大胆ですね。


エスポワールシチー


「ファルブラヴ×エルコンドルパサー」はやや重たいので、2代母の父に素軽いサンデーサイレンスが入るのがいいと思います。「ファルブラヴ×エルコンドルパサー×サンデーサイレンス」はこれまでに4頭出走してすべて勝ち上がっています。確実性があり、なおかつ重賞勝ち馬を出したわけですから、成功パターンといっていいかもしれません。次走の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1・芝1600m)もレースの流れが向けば首位争いでしょう。


2着▲アンチュラス(4番人気)については、未勝利戦を勝ち上がった際の回顧で、「おそらく、レースの流れが速くなる上のクラスのほうが走りやすいでしょう。次走に予定しているファンタジーS(G3・芝1400m)では、内枠を引ければ好勝負に持ち込めるのではないかと思います」と記しました。描いていた絵図どおりでしたが▲しか打てなかったのが悔やまれます。冒頭に記した厳しい流れを3番手追走から粘ったわけですから立派です。


◎エイシンキンチェム(2番人気)は7着。4コーナーではアイムユアーズの直後に付けていたのですが伸びきれず。レース間隔があいた影響かもしれませんがちょっと淡白なレースでしたね。





アルゼンチン共和国杯はトレイルブレイザー


■アルゼンチン共和国杯(G2・芝2500m)は、好位追走の△トレイルブレイザー(3番人気)が好位から力強く抜け出し、◎オウケンブルースリ(1番人気)の追撃を抑えました。
http://www.youtube.com/watch?v=Hu0Xc2RVRWA


3歳秋に九十九里特別(1000万下・芝2500m)を勝って菊花賞でも穴人気になったほどの馬なので、スタミナの不安はありません。今年春の烏丸特別(1600万下・芝2400m)では2分23秒6という好時計で完勝しました。夏を越して当時よりもさらにパワーアップしています。天皇賞・秋で同じゼンノロブロイ産駒のペルーサが復活の兆しを見せたように、4歳秋を迎えて本格化しました。


ゼンノロブロイは Riverman と相性がよく、このパターンからほかにアグネスワルツ、ゲームマエストロ、ルルーシュ、イチオクノホシなどが出ています。ゼンノロブロイ産駒の重賞勝ち馬は5頭目で、そのすべてが初年度産駒の4歳世代です。


トレイルブレイザー


母リリオは本邦輸入種牡馬シーロと4分の3同血の関係にあり、シーロは現役時代10ハロン以上のレースを得意としました。愛ダービー(G1・芝12f)では3着に食い込んでいます。このあたりが2500mをこなすスタミナの源泉でしょう。


今回は例年よりも若干遅いペースで、前夜から雨が降っていたことを考えるとちょうど平均ぐらいでしょうか。無理なく好位で流れに乗った安藤勝己騎手の手綱さばきが光りました。ジャパンCで勝ち負けになるかというとさすがにそこまでは……という気はしますが、レースぶりが08年のスクリーンヒーローに似ているので、右肩上がりの充実ぶりが持続すれば侮れません。スクリーンヒーローは53キロの軽量でアルゼンチン共和国杯を勝ち、ジャパンCでは4キロの斤量増が嫌われて人気がなかったものの、アッサリ好位から抜け出して優勝しました。トレイルブレイザーは55キロ。条件はこちらが有利です。


『netkeiba.com』の「No.1プロ予想」に提供した予想は△◎で馬単3180円的中です(買い目は連単マルチの設定)。


■みやこS(G3・ダ1800m)は、2番手走の◎エスポワールシチー(1番人気)が直線で先頭に立ち、後続を3馬身半引き離して楽勝しました。JRAの重賞レース制覇は昨年2月のフェブラリーS(G1・ダ1600m)以来です。
http://www.youtube.com/watch?v=jaxhSnUo_co


予想は◎△△で馬単1380円、3連単6870円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』『ウマニティ』に提供した予想文を転載します。


「◎エスポワールシチーは『ゴールドアリュール×ブライアンスタイム』という底力あふれるダート配合。母エミネントシチーはブライアンズタイムとブレイヴェストローマンのニックスのほか、ケリーズデイ≒トラフィック2×3、フラワーボウル≒カヴァーラップ4×6という近似血脈のクロスを持つ。大レース向きの底力に優れ、成長力に富み、パワーとスピードも申し分ない。春シーズンはアメリカ遠征のダメージが尾を引いて苦しんでいたが、秋緒戦の南部杯(Jpn1・ダ1600m)では、1200m通過1分09秒3という凄まじいペースで飛ばしながら3馬身差の4着に粘っており、復調気配が見てとれる。休み明けを使って良化したここは他馬よりもワンランク上の実力を見せつけるはず。」


エスポワールシチー


平均して速いペースを刻むレースはエスポワールシチーが得意とするところです。まだ100%ではないものの、ほぼ完調に近いところまで戻してきました。走りに闘志が感じられたのがいいですね。これを使って次走のジャパンCダート(G1・ダ1800m)ではキッチリ仕上がるでしょう。秋2戦のスマートファルコンには春当時の暴力的な威圧感がやや欠けている気がしますし、トランセンドは一度使って今度は絞れてくるでしょう。勝負の行方はまったく判りません。


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