パーフェクト種牡馬辞典


ドリームジャーニー骨折の件


3月5日のエントリー「水仙賞はアルカサル」のコメント欄に、ななしさんからドリームジャーニーの骨折についてご質問がありました。本日、社台スタリオンステーションに寄ったついでにお話を伺ったところ、骨折は事実とのことです。転んだときにキ甲を折ってしまった、とのこと。幸いなことに命に別状はなく、来年には職務に復帰できるそうです。

本日、オルフェーヴルと交配した繁殖牝馬の1頭は、もともとドリームジャーニーを付ける予定だったそうです。配合にこだわりがあると、お兄ちゃんがダメなら弟に、ということになるのでしょう。やんちゃなドリームジャーニーですが、現在はおとなしく療養しているそうです。一日も早い回復を祈りたいですね。




中山記念のパブリックリスニングイベント


先日、下北沢でトークショーを行ったことはお知らせいたしましたが、そこから派生したもうひとつのイベント、中山記念のパブリックリスニングの模様が動画でアップロードされました。
https://youtu.be/p9439LHXotk

『サブトロピカル サステナビリティ』の公演最終日(2月28日)、演劇が終わった直後に行われました。役者の方々が舞台に登場し、買った馬券を持ち寄って的中するかどうかを見守る、というものです。わたしは中山競馬場にいたので参加できなかったのですが、馬券だけ提供させていただきました。もしよろしければご覧ください。




トークショー終了、ありがとうございました


2月25日夜、下北沢小劇場B1にて『亜熱帯の“ためになる”サラブレッド血統学講座』というトークショーを行いました。『サブトロピカル サステナビリティ』(作・構成・演出=黒川麻衣)という演劇公演が終わったあとの、付け足しのような小イベントですが、一緒に出ていただいた黒川麻衣さん、芳賀晶さん、ピクニックさんの優れた産婆術によって、楽しくしゃべることができました。

イベント終了後は劇場近くの中華料理店で打ち上げ。美味しい食事をいただきながらお酒を飲み、日付が替わったあとも話が尽きず、楽しいひとときを過ごさせていただきました。イベントに招いてくださった黒川さんをはじめ、公演&トークショーに足を運んでくださった皆さまには心から感謝いたします。

なお、『サブトロピカル サステナビリティ』の公演は28日(日)まで続きます。最終日の公演終了時刻は午後3時半。その直後、中山記念のパブリックビューイングが行われます。何名かが事前にWINSで馬券を買ってきて、それが的中するかどうかを見守るというイベントです。わたしは中山競馬場で仕事なので行けませんが、馬券だけ提供させていただく予定です。




社台スタリオンパレード2016


2月9日、社台スタリオンステーションにてスタリオンパレードが開催されました。要するに種牡馬展示会です。天候が良く、北海道にしては暖かい一日でした。昨年10月に対面して以来となるキズナは、一段と貫禄が増したような気がしました。エピファネイア、スピルバーグ、フェノーメノ、リアルインパクトを含めた5頭が今年からラインナップに加わります。ふだんと違った雰囲気に馬たちのテンションも上がり、後ろ脚で立ち上がる馬も少なくありませんでした。



亀谷敬正さんの番組取材に同行し、夜は雪まつりを見物したあと飲み会。雪まつりにはJRAの雪像&プロジェクションマッピングがありました。会場内を散策したのですが、想像していたよりも外国人観光客が多く、賑わっていました。





“元祖・伝説の新馬戦”から40年


ちょうど40年前の今日、1976年1月31日に東京競馬場で行われた芝1400mの新馬戦は、あまりにも有名な“元祖・伝説の新馬戦”というべきレースです。

1着トウショウボーイ
4着グリーングラス
5着シービークイン

逃げるシービークインを2番手でマークしたトウショウボーイが4コーナーを回って先頭に立ち、ローヤルセイカン以下に3馬身差をつけて楽勝しました。

いうまでもなくトウショウボーイは“天馬”の異名を持つ名馬で、皐月賞、有馬記念、宝塚記念など6つの重賞を制し、年度代表馬に選ばれました。グリーングラスは菊花賞、有馬記念、天皇賞・春と長距離のビッグレースで強さを発揮し、やはり年度代表馬となりました。シービークインは毎日王冠など3つの重賞を勝ち、のちに三冠馬ミスターシービーの母となりました。その父はトウショウボーイです。

この3頭が同じ新馬戦のスターティングゲートに入ったのは偶然です。しかし、競馬場でレースを見た千明牧場(シービークインの生産牧場)の千明康氏が、勝ったトウショウボーイの走りに感銘を受け、それがのちにシービークインとトウショウボーイの交配につながったので、偶然だけでは片付けられない運命的なものがこの新馬戦にあったのは確かでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1980107022/



あれから40年。日曜日の新馬戦にミスターシービーの血を引く馬が1頭だけ出ています。東京3R1番セイユウファイター。しかし、なんと出走取り消し! 楽しみにしていたので残念です。




明けましておめでとうございます


元日の朝は、十数年ぶりに初日の出を拝みに行き、帰りがけに近所の神社へ寄ってお参りをしてきました。あまり信心深い性格でもないのですが、快晴で、寒さもさほどではなかったので、なんとなくそんな気分になったのです。



太陽が昇ってきたとき、ふと背後を振り返ると、神々しいオーラを放つ富士山が鎮座し、雪に覆われた山肌がピンク色に染まっていました。金杯は8枠で勝負をしよう……とは思いませんでしたが、今年はいいことがありそうだなぁという気分になりました。



昨年は、ほぼ毎月馬産地へ行っているような状況で、原稿と配合診断の締め切りが迫って追い込まれた状況だった師走も、日帰りで日高に行くなどしてスケジュールをこなしました。皆さまの温かいご支援により、株式会社ミエスクの業務は年々増えてきており、幸いなことに業績は右肩上がりとなっています。今年は南九州にも出掛ける用事ができました。ただ、あちらを立てればこちらが立たずで、個人名義のライター業に割く時間はなかなか取れず、余力でやっている当ブログは更新の頻度が下がってきてしまいました。決して怠けているわけでも飽きたわけでもないことをご理解いただければ幸いです。コメント欄の返信がほとんどできないのは心苦しく、いつも申し訳なく思っております。

今年もいろいろな現場に足を運び、多くの方々に出会い、知見を深められたら、と考えております。365日競馬漬けの日々を送りながら、年々さらにのめり込んで好きになっていくのは、競馬が持つ奥深さゆえでしょう。『パーフェクト種牡馬辞典』のほかに、今年は単行本を1冊出せるかもしれません。時期がきましたらお知らせいたします。今年の競馬で楽しみなのは何かと問われてパッと思いつくのは、3歳牡馬戦線とドゥラメンテの海外遠征です。

地味なブログをお読みいただき、皆さまには心から感謝しております。本年もよろしくお願いいたします。




タタソールズディセンバー繁殖牝馬セール


11月30日から12月3日まで、イギリスのニューマーケットで開催されました。昨今のセリは国内外を問わずどこも好調で、今回も活発な取引が展開されました。中間価格2万8000ポンドは00年以降では06年に次いで第2位。現地に行った知り合いの調教師は「セレクトセールが安く思える」とボヤいていました。

最高価格馬は Hanky Panky(父 Galileo)。270万ギニー(約5億3000万円)でモハメド殿下の代理人であるジョン・ファーガソン・ブラックストックが落札しました。Giant's Causeway の半妹で、Dubawi を受胎しています。
http://www.pedigreequery.com/hanky+panky8



第2位は Tiggy Wiggy(父 Kodiac)。210万ギニー(約4億1000万円)でクールモアのM.V.マグナー氏が落札しました。チェヴァリーパークS(英G1)を勝って2014年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬に選ばれ、今年も英1000ギニー(G1)で3着となっています。
http://www.pedigreequery.com/tiggy+wiggy



日本関連では、ノーザンファームの吉田勝己さんが67万5000ギニー(約1億3000万円)で落札した Xcellence(父 Champs Elysees)が最高価格。インプルーデンス賞(仏G3・芝1400m)を勝ったほか、仏1000ギニー(G1)と仏オークス(G1)でいずれも3着となっています。
http://www.pedigreequery.com/xcellence



吉田勝己さんはもう1頭、Mambia(父アルデバランII)を16万ギニー(約3100万円)で落札しています。

社台ファームは、26万ギニー(約5000万円)で Dancer Destination(父 Dubai Destination)を、10万ギニー(約2000万円)で Rue Pomereu(父 Dubawi)を落札しました。

ヨーロッパ向きの血統と日本向きの血統は違います。価格は向こうの尺度で決まるので、いかにも日本の競馬に合いそうな牝馬が意外に安い値段しかつかないというケースも目に付きます。ここで購買されて日本にやってきた牝馬から未来のG1馬が誕生するかもしれません。




ディープスカイ産駒が重賞初制覇


11月25日、園田競馬場で行われた兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)は、中団につけた1番人気のサウンドスカイ(父ディープスカイ)が直線で外に出して突き抜けました。

一時は“失敗種牡馬”の烙印を押されたディープスカイですが、今年に入ってから風向きが変わってきています。11月23日現在、JRAで44勝。これはJRAの種牡馬勝利数ランキングで第18位、ダートに限れば36勝で第10位。これは立派な成績です。



目覚ましい躍進にはいくつかの理由が考えられます。まず、世代がひとつ増えたこと。しかし、昨年の勝利数が18勝で今年が44勝、その差26勝のうち、今年の2歳世代が挙げたのは9勝なので、これだけが理由ではありません。

最大の原因は「ダートで走る」ことが厩舎関係者や馬主に認識され、芝ではなくダートをメインに走らせるケースが増えたことでしょう。

昨年の芝とダートの出走数は187走と210走ですから「47:53」の割合。今年は137走と327走ですから「30:70」です。得意条件であるダートに出走するケースが増えたため、単純に成績が伸びたという見方ができます。

このほか、2歳時の連対率8.2%、3歳時11.8%、4歳時20.4%という晩成傾向も影響しているでしょう。しかし、じつはこれも、年齢を重ねるにしたがってダートに鞍替えしていることが連対率上昇の要因となっています。2歳時の芝とダートの出走数は201走と92走ですから「69:31」。苦手な芝を中心に出走している(出走せざるをえない)ので、地味な成績しか残していません。4歳時は13走と89走ですから「13:87」。ほぼダート専門といっていいでしょう。

要するにディープスカイはダート種牡馬です。現役時代は日本ダービーとNHKマイルCを制した芝馬だったので、産駒にたずさわる関係者も、当初は芝で走らせようと悪戦苦闘していました。しかし、一向に成績は向上せず、そうこうしている間に種牡馬としての評判は地に堕ちました。しかし、産駒がダートに転向すると、どんどん勝ち上がるようになりました。今年、産駒成績が急上昇したのはこうした理由によります。

今年、JRAのダートで100走以上している種牡馬62頭のなかで、ディープスカイの勝率11.0%は第1位。勝率が10%を超えている種牡馬はディープスカイを含めて2位アグネスタキオン(10.4%)、3位キングカメハメハ(10.4%)のわずか3頭しかいません。

このようにダート戦で優れた能力を発揮しているディープスカイ産駒ですが、ダート重賞ではこれまでレパードS(G3)で3着となったタマノブリュネットしか実績がありませんでした。今回の兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)制覇は、ダート重賞での実績が乏しいという弱点を克服し、アベレージだけでなく大物も出せることを証明したものなので価値があります。これで種付料が受胎確認後50万円(出生70万円)だとしたら安いと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013104773/



勝ったサウンドスカイは8月の新潟でデビューし、芝で2連敗を喫したあと、ダートに鞍替えして3連勝。典型的なディープスカイ産駒といっていいでしょう。ボリュームのあるパワフルな栗毛の馬体は父そっくりです。生産者のフジワラファーム(新ひだか町)は、ディープスカイ産駒ながら芝でオープン入りを果たしたスピリッツミノル(すみれS)も生産しました。全兄ディープミタカは芝で1勝を挙げたあとダートに鞍替えし、現在は1000万条件に在籍しています。

ディープスカイ産駒の収得賞金1位スピリッツミノル、2位タマノブリュネット、兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)で6着となったタンジブルは、いずれも母方に Storm Cat を持ち、Chief's Crown≒Storm Cat 3×3という相似な血のクロスを持ちます。

サウンドスカイに Storm Cat は入りませんが、Storm Cat と同じく母の父に Secretariat を持つ Gone West が入るほか、3代母 Fairy Garden は Northern Dancer の息子が父、「Princequillo+Nasrullah」の King's Bishop が母の父なので、「Northern Dancer+Secretariat」の Storm Cat に似ています(Secretariat は「Nasrullah+Princequillo」)。ディープスカイ産駒の走るパターンに沿った配合構成です。



クロスクリーガーを出したものの早世したアドマイヤオーラもそうですが、アグネスタキオンが入った種牡馬がダートの強豪を出すケースがこのところ目につきます。3歳ダート王者のノンコノユメは母の父がアグネスタキオンです。

9月26日(土)に発売された『サラBLOOD!』第4号に、「ディープスカイ再評価のススメ」という文章を書きました。今年に入って成績が急上昇しているという内容で、その分析と、どんな配合が成功しているかも記しています。こちらもご覧いただけましたら幸いです。
http://www.amazon.co.jp/dp/4047307696




キズナの撮影完了


22日朝、車に乗って静内から安平町の社台スタリオンステーションまで移動。晴れていたので絶好の撮影日和でした。

10時過ぎ、東京からやってくる長谷川カメラマンを新千歳空港でピックアップし、10時半過ぎから撮影を始める段取りでしたが、午後のほうが光の加減がよく、馬の見栄えも良くなるとの判断で、13時開始に変更となりました。

残念ながら飛行機の予約は動かせないので、撮影に付き合うことは断念。放牧地でキズナを見学しました。一昨日とは違って馬服を着ていません。現役を上がったばかりなので当然のことながら馬体は若々しく、冬毛も出ていません。あらためて太陽の下で見ると、顎の張りが印象的です。



ディープインパクト産駒は食いの細いものが多く、それが原因で身体を増やせないというウィークポイントがあります。しかし、キズナは現役時代から食欲旺盛で、パワフルにカイバを食べる馬でした。この顎はキズナの身体作りに寄与したのだろうと思います。“よく食べる”という特長を産駒に伝えることができれば楽しみです。

東京に帰ってからキズナの撮影が成功した旨のメールを美野さんからいただきました。手放しで褒める内容で、「手先の軽さは父親そっくりで一回り大きく爪が硬い」とのこと。成功するのではないでしょうか。

二泊三日の旅で果たせなかったのが、この時期しか食べられないししゃも寿司をいただくこと。20、21日と、たまたま静内付近で水揚げがなかったため、食べるのを断念しました。今年は例年ほど獲れていないようです。東京に帰ったあと、北海道に残った美野さんから嫌がらせのようにししゃも寿司の画像が送られてきて、人としていかがなものだろうかと思いましたが(笑)、来年はぜひ、馬とししゃも寿司の二本立てを実現したいと思います。




ジェイエス・秋季繁殖馬セール2015


10月21日、静内で行われた繁殖馬セールは、総売上額で過去最高を記録する盛況となりました。知り合いの方々は口をそろえて「今年は高いなぁ」とボヤいておりました。

最高価格で落札されたのは167番ロイヤルバラード。Elusive Quality 産駒の9歳馬で、ダーレージャパンが販売し、(有)チャンピオンズファームが購買しました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a011a54/



じつはこの馬、左目の眼球がありません。おそらく事故かなにかで失明し、摘出したのでしょう。母 Musical Chimes が仏1000ギニー馬でアメリカでもG1を勝ち、父 Elusive Quality は日本向きの軽いスピード血統ですから、この価格もうなずけます。



朝の展示から最終上場馬239番が落札されるまで現地で見学し、いろいろな方とお話させていただき、とても勉強になりました。

夜は静内のエクリプスホテル近くの日本料理店「あま屋」で若手生産者の方々を交えて食事。その後、二次会、締めのラーメン家とフルコースで楽しみ、ホテルに戻ったのが午前2時前。その日のうちにブログを書く気力はなく、起きて出発するまでの短い時間にこれを記しております。本日はキズナを撮影し、終わったあと新千歳から東京に戻ります。






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