パーフェクト種牡馬辞典


後藤浩輝騎手死去


競馬を盛り上げるための献身的な姿勢は常々尊敬していました。陽性で思い切った騎乗は馬券を買っていてストレスにならないものでした。稀にみるタレント性と、競馬について語る言葉を持ったジョッキーでした。いまはただただ悲しいという気持ちだけです。ご冥福をお祈りいたします。




Kingman 引退


愛2000ギニー、セントジェームズパレスS、サセックスS、ジャックルマロワ賞と、3ヵ国のマイルG1を4連勝中だった Kingman(牡3歳)が、喉の感染症により引退することになりました。『Racing Post.com』がトップニュースで伝えています。

すでに名馬の領域にありましたが、まだ3歳と若く、さらに大仕事をやってのけるだけの可能性を秘めていた馬でした。残念でなりません。

Frankel、Oasis Dream、Dansili などが繋養されている英ニューマーケットのバンステッドマナースタッドで来年から種付けを開始します。種付料は現在のところ未定。

4月19日のエントリー「英2000ギニー有力馬紹介」、9月21日のエントリー「英愛2歳戦の種牡馬動向」などで触れたように、どう考えても種牡馬として成功するだろう、というタイプです。初年度産駒は2018年にデビューします。
http://www.pedigreequery.com/kingman4





Sea the Moon 敗れる


9月7日、ドイツのバーデンバーデン競馬場で行われたバーデン大賞(G1・芝2400m)は、ここまで4戦全勝、前走の独ダービーを11馬身差で圧勝した Sea the Moon が圧倒的人気に推されたものの、4歳牡馬 Ivanhowe(5番人気)に3馬身差をつけられて2着に敗れました。
http://youtu.be/0u6JMbym3go

凱旋門賞のアンティポストでは人気が急落。レース前、ウィリアムヒルでは単勝5倍(1番人気)でしたが、レース後は9倍(5番人気タイ)となりました。コーラルも4.5倍(1番人気)→7倍(3番人気)です。

結局、現時点では昨年の覇者 Treve が1番人気です。ただ、今年に入って2、3着と敗れて一度も勝っていない馬です。押し出された1番人気というべきで、それほど堅い本命馬とは思えません。もし Treve が次走のヴェルメイユ賞(9月14日)で敗れるようなことになると、凱旋門賞戦線はますます混迷の度が深まります。それはすなわち日本馬にとってチャンス到来ということでもあります。

勝った Ivanhowe はウィリアムヒルで13倍、コーラルで17倍がついています。これまでG1勝利がなかった馬ですが、4歳秋を迎えて充実しているのでしょう。侮れません。
http://www.pedigreequery.com/ivanhowe





サマーバード死す


日本軽種馬協会静内種馬場に繋養されていたサマーバードが12月23日、変位疝のため死亡しました。7歳。

現役時代はアメリカで走り、ベルモントS(G1)、トラヴァーズS(G1)、ジョッキークラブゴールドC(G1)などを制し9戦4勝。米3歳牡馬チャンピオンに選ばれました。

09年暮れ、ジャパンCダートに出走するために来日し、阪神競馬場での調教中に右前肢を骨折。残念ながらその後は一度も走ることなく引退しました。もし無事に出走し、エスポワールシチーをくだして優勝していたとしたら、ジャパンCダートの知名度は格段に上昇し、レースの国際的な位置付けは現在とはまったく違ったものになっていたでしょう。それぐらい、サマーバードの骨折回避は痛恨事でした。

アメリカで種牡馬入りし、2年間供用されたあと、昨年暮れに日本に輸入されました。つまり、残された産駒はアメリカ2世代、日本1世代。雄大な馬格を誇るパワー型で、おそらく産駒もダート向きでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006190002/



Storm Bird 3×3という大胆なクロスを持ち、3代母 Ruby Slippers の一族からは名種牡馬 Tapit、Rubiano などが出ています。

母の父 Summer Squall は A.P.Indy の半兄で、なおかつ「Storm Bird×Secretariat」の組み合わせは Storm Cat と同じ、という引き出しの多い種牡馬です。日本ではカリズマティック(代表産駒ワンダーアキュート)の父として知られています。

サマーバードとよく似た配合構成の繁殖牝馬にチャールストンハーバーがいます。ともに Grindstone の系統で、それぞれの母の父は Summer Squall と Storm Cat(いずれも「Storm Bird×Secretariat」)。チャールストンハーバーはカレンブラックヒル(NHKマイルC)の母です。



Grindstone の母の父は Drone。それとニックスの関係にある Halo の系統、すなわちサンデー系との組み合わせは悪くないでしょう。サマーバードは芝向きの匂いが希薄なので、カレンブラックヒル(父ダイワメジャー)のような芝の大物は期待薄ですが、ダート向きであってもよく出来た産駒にはサンデーの血が含まれる割合が高いのではないかと思います。

好物はミントキャンディだったそうです(ヨハネスブルグと同じ)。いろいろおもしろい産駒を出しそうだなと思っていただけに惜しまれます。




ロードカナロア、社台SSで種牡馬入り


本日付けの『スポーツ報知』が報じました。「まだ詳細は正式に決まっていない」とのこと。噂レベルでは耳に入ってきますが、正式発表を待ちたいと思います。

このほか、来年種牡馬入りするのは、オルフェーヴル、エイシンフラッシュ、ヘニーヒューズ、ノヴェリスト、ハードスパン、モンテロッソ、ストロングリターンなど。

これはものすごいメンツですね。過去10年間で最高でしょう。ハイレベルな繁殖牝馬がこれらのもとに向かうと思われます。13年の2歳リーディングサイアーはディープインパクトが逃げ切り態勢でV4濃厚の情勢となっています。4年後の17年は激しい戦いとなることが予想され、常勝ディープもうかうかできません。




オルフェーヴルが宝塚記念を回避


日刊ゲンダイの twitter が「オルフェーヴル、EIPH(運動誘発性肺出血)のため宝塚記念を回避。」と報じています。残念というしかありません。全治は不明ですが早く良くなってほしいものです。

オルフェーヴルが回避しても、ジェンティルドンナ、フェノーメノ、ゴールドシップなどが出走を予定しており、豪華メンバーであることに変わりはありません。レース当日は阪神競馬場に観戦に行く予定です。

今朝のオルフェーヴルは、いつもより息遣いが荒かったため、検査してみたところ疾病が判明したとのこと。文章を読むかぎり鼻孔から派手に出血したわけではなさそうです。したがって疾病のレベルとしては比較的軽微ではないでしょうか。ただ、この秋には二度目の凱旋門賞挑戦が予定されています。影響がまったくないとはいえないでしょう。英大手ブックメーカーのウィリアムヒルやラドブロークスは単勝6倍で1番人気、コーラルは7倍で2番人気。今回のニュースはまだ伝わっていないようなのでオッズに変化はありません。

今年も取材に行くことが決まっているので、個人的にはぜひいい状態で出てきてほしいのですが、ラシックスが使えるブリーダーズCに矛先を変える可能性もゼロではないでしょう。ブリーダーズCは同厩のトレイルブレイザーが昨年遠征しており、今年の開催地は昨年と同じカリフォルニア州のサンタアニタ競馬場。スタッフも勝手が分かっているはずですからその点は有利だと思います。

すべては馬の様子を見て判断することになるのでしょう。無理はさせないはずですし、人間の都合に合わせることはファンも望んでいないと思います。1日も早く回復してほしいものです。




水野由加里さん結婚


おめでとうございます! お相手は黛弘人騎手で、すでに2月に入籍を済ませているとのこと。一応わたしも業界の端の端のほうにいるのですが、寝耳に水のニュースで、報道で初めて知りました。水野さんとはイベントで数回ご一緒したことがあります。カメラが回っていてもいなくてもあのホンワカしたキャラクターは寸分も変わりません。いかにも育ちのいいお嬢さんという感じで、周囲に優しい気遣いのできる大人の女性です。黛騎手とは面識はないのですが、水野さんが選ばれた方ですから間違いはないでしょう。どうぞ末永くお幸せに!




京成杯順延の影響


クラシックへと連なる重賞が雪のため中止となった例といえば、86年のスプリングS(G2)があります。今回と同様に、第7Rをもって開催が打ち切りとなり、翌週に順延されました。

本命視されていたダイナガリバーは順延されたスプリングSには出走せず、皐月賞(G1)に直行。ローテーションの狂いが影響して10着と惨敗しました。その後、体調を立て直して日本ダービー(G1)を制覇。さらに、暮れの有馬記念(G1)も制して年度代表馬に輝きました。それほどの実力馬であっても、予定していたレースを使えなかった影響はこたえるものです。

不幸中の幸いというべきか、27年前と違って今年は中止レースが1月なので、クラシック本番まで時間的余裕があります。仕切り直しのレース(21日)に出ても出なくても、本番に及ぼす体調的な影響は軽微でしょう。

ただ、現時点でクラシック出走権を持たない馬にとっては、問題は簡単ではありません。もし中途半端な状態でレースに臨めば、賞金加算に失敗する危険性が増し、トライアルから本番という青写真に狂いが生じます。

ケイティープライド、ノースパストラル、マイネルマエストロ、メイケイペガスター、リグヴェーダ、リヤンドファミユの6頭は、京成杯(G3)と若駒S(OP)のダブル登録。このうち、ケイティー、ノース、メイケイ、リヤンドの4頭は、14日(月)に行われるはずだった京成杯には出走予定がなかった馬たちです。両睨みでどちらに出てくるか、現時点では分かりません(ケイティーとノースは若竹賞にも登録あり)。リグヴェーダとリヤンドファミユは馬主は違うものの同じ池江厩舎所属。厩舎的には使い分けたいところでしょう。

関西馬がそのまま中山に滞在するわけにはいきません。いったん栗東に帰ります。次週、再度関東に輸送するとなるとかなりきついので、京成杯の出走表に名を連ねていたダブル登録馬(マイネルマエストロとリグヴェーダ)は、京都の若駒Sに回る可能性もあります。もちろん、前出のダイナガリバーのように、スキップして先のレース(きさらぎ賞や共同通信杯)に照準を合わせるという選択もありえます。このあたりは馬の状態を見て判断されることになるでしょう。リグヴェーダが2週連続の長距離輸送を避けて京都へ、僚馬リヤンドファミユが代わって関東遠征、という可能性もなくはないと思います。

昨年はこの時季から4月上旬までずっと渋り気味の馬場でした。馬券的には血統から穴馬を見つける余地が広がるので嫌いではないのですが、馬によっては腱に負担がかかったり、1戦ごとの消耗が激しいため体調を崩すこともあるので、やはり軟らかすぎず堅すぎず、適切な馬場で競馬が行われることが望ましいですね。




2012年の年度代表馬はジェンティルドンナ


牝馬三冠とジャパンCを制したジェンティルドンナ(父ディープインパクト)がJRA賞年度代表馬に選出されました。牝馬の受賞はトウメイ、エアグルーヴ、ウオッカ(2回)、ブエナビスタに次いで5頭目。3歳牝馬としては初めてです。ジャパンCでオルフェーヴルを倒した星が決め手となりました。順当な結果でしょう。

各部門の受賞馬は以下のとおり。

2歳牡馬   ロゴタイプ(父ローエングリン)
2歳牝馬   ローブティサージュ(父ウォーエンブレム)
3歳牡馬   ゴールドシップ(父ステイゴールド)
3歳牝馬   ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)
4歳以上牡馬 オルフェーヴル(父ステイゴールド)
4歳以上牝馬 カレンチャン(父クロフネ)
短距離馬   ロードカナロア(父キングカメハメハ)
ダートホース ニホンピロアワーズ(父ホワイトマズル)
障害馬    マジェスティバイオ(父オペラハウス)




社台スタリオンステーションがタートルボウルを導入


『スポーツ報知』によると、社台スタリオンステーションがフランスで繋養中のタートルボウル(Turtle Bowl)を導入するとのこと。現在10歳という若い種牡馬で、父は Dyhim Diamond(その父 Night Shift)です。
http://www.pedigreequery.com/turtle+bowl



タートルボウルについては、今年5月16日のエントリー「仏2000ギニーは Lucayan」で触れています。引用します。
http://kuriyama.miesque.com/?eid=249
………………………………………………………………………………………
(Lucayan の)血統表を調べてみて、あれ、最近見たぞ……と思ったら、英2000ギニー2着馬 French Fifteen と同じ Turtle Bowl 産駒でした。Turtle Bowl は現役時代、ジャンプラ賞(仏G1・芝1800m)、ジョンシェール賞(仏G3・芝1600m)を勝ち、種牡馬としては現3歳世代が初年度産駒です。現在フランスに繋養されており、2012年の種付料は6000ユーロ(ライブフォール)。日本円に直すと60万円ちょっとですからハイクラスな種牡馬ではありません。わずか20頭あまりの初年度産駒から仏2000ギニー馬と英2000ギニー2着馬を送り出しました。これから大幅に評価を高めるでしょう。ひょっとしたら大手に引き抜かれるかもしれません。非主流の柔らかなヨーロッパ血統を豊富に抱えているので好感の持てる種牡馬です。

その父 Dyhim Diamond はスペインのリーディングサイアーで、さらにその父 Night Shift は、In the Groove(愛1000ギニー、英インターナショナルS、英チャンピオンS)や Azamour(愛チャンピオンS、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)など多くの活躍馬を送り出した名種牡馬です。

Lucayan と French Fifteen は、いずれもヴェンチアと Habitat のクロスを持っているので、配合構成が非常によく似ています。母同士の血統表を並べてみると、近い世代にソヴィエトスターと Habitat が共通しており、この部分が配合の鍵となっているのだろうと察しがつきます。偶然として片づけるには似すぎており、これらと似た配合を試みれば良駒が生まれそうです。
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ソヴィエトスターや Habitat との相性のよさをヒントに、その他の成功するパターンをいろいろ考えることができそうです。






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