パーフェクト種牡馬辞典


社台スタリオンステーションがタートルボウルを導入


『スポーツ報知』によると、社台スタリオンステーションがフランスで繋養中のタートルボウル(Turtle Bowl)を導入するとのこと。現在10歳という若い種牡馬で、父は Dyhim Diamond(その父 Night Shift)です。
http://www.pedigreequery.com/turtle+bowl



タートルボウルについては、今年5月16日のエントリー「仏2000ギニーは Lucayan」で触れています。引用します。
http://kuriyama.miesque.com/?eid=249
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(Lucayan の)血統表を調べてみて、あれ、最近見たぞ……と思ったら、英2000ギニー2着馬 French Fifteen と同じ Turtle Bowl 産駒でした。Turtle Bowl は現役時代、ジャンプラ賞(仏G1・芝1800m)、ジョンシェール賞(仏G3・芝1600m)を勝ち、種牡馬としては現3歳世代が初年度産駒です。現在フランスに繋養されており、2012年の種付料は6000ユーロ(ライブフォール)。日本円に直すと60万円ちょっとですからハイクラスな種牡馬ではありません。わずか20頭あまりの初年度産駒から仏2000ギニー馬と英2000ギニー2着馬を送り出しました。これから大幅に評価を高めるでしょう。ひょっとしたら大手に引き抜かれるかもしれません。非主流の柔らかなヨーロッパ血統を豊富に抱えているので好感の持てる種牡馬です。

その父 Dyhim Diamond はスペインのリーディングサイアーで、さらにその父 Night Shift は、In the Groove(愛1000ギニー、英インターナショナルS、英チャンピオンS)や Azamour(愛チャンピオンS、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)など多くの活躍馬を送り出した名種牡馬です。

Lucayan と French Fifteen は、いずれもヴェンチアと Habitat のクロスを持っているので、配合構成が非常によく似ています。母同士の血統表を並べてみると、近い世代にソヴィエトスターと Habitat が共通しており、この部分が配合の鍵となっているのだろうと察しがつきます。偶然として片づけるには似すぎており、これらと似た配合を試みれば良駒が生まれそうです。
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ソヴィエトスターや Habitat との相性のよさをヒントに、その他の成功するパターンをいろいろ考えることができそうです。




アドマイヤグルーヴ死亡


JRAのホームページを見たところ「アドマイヤグルーヴ号が死亡」というニュースが目に飛び込んできました。
http://www.jra.go.jp/news/201210/101602.html

G1レースで覇を競ったスティルインラブはすでに07年に死亡。あのライバル対決はそう昔の話ではないだけに、2頭とも早々と逝ってしまったのは寂しいですね。先週土曜日の白秋S(準OP)で娘のアドマイヤセプター(父キングカメハメハ)が勝ったばかりでした。これまでに産んだ6頭中3頭が牝馬なので、ダイナカール→エアグルーヴ→アドマイヤグルーヴ……と続いてきた名門ファミリーは繋がっていくでしょう。それがせめてもの慰めです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2000107542/





久米裕さん死去


IK血統研究所の久米裕さんが肺がんで亡くなられました。58歳。雑誌の座談会で何度かご一緒したことがあり、最後にお会いしたときには見た目はお変わりないご様子でしたが、体調がもうひとつであることを漏らしておられたので心配はしていました。包容力のあるお人柄は魅力的で、配合に対する考え方がまるで違うわたしのような若輩者に対しても、柔らかな物腰で気さくに接してくださいました。ご冥福をお祈りします。




シンコウラブリイ死す


 個人的には“クールな才女”といったイメージがありました。同じ岡部騎手が騎乗したシンボリルドルフの女版といった感じですね。


関東でのレースはしょっちゅう見ていましたが、引退レースとなったマイルチャンピオンシップ(G1)は京都競馬場まで出かけました。第7Rの京都3歳Sをナリタブライアンが3馬身差で圧勝し、これはケタ違いに強いなぁ〜と感心していたら、上空を暗く覆っていた雲から雨が落ちてきました。雨脚は増すばかりで、メインレースは不良馬場。こんな馬場で大丈夫だろうか、という不安をよそに3番手から抜け出して完勝しました。管理する藤沢和雄調教師にとって記念すべき初のG1タイトルです。
http://www.youtube.com/watch?v=DeWBjzi2_Ew


通算成績15戦10勝。馬券対象から外れたのがわずか1回という安定性は強い精神力のたまものでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1989108586/



90年代の日本競馬に Caerleon が果たした役割は大きかったと思います。活躍拠点のイギリスでは、ジェネラス(英ダービー、愛ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)を筆頭に多くのG1馬を送り出し、88年と91年には英愛リーディングサイアーに輝きました。アメリカで走った Kostroma が芝9ハロンで1分43秒92という世界レコードを樹立したように、堅い馬場が得意で瞬発力もあったので、わが国の競馬にフィットしました。


日本で走った産駒は、シンコウラブリイのほかにフサイチコンコルド(日本ダービー)、ビワハイジ(阪神3歳牝馬S)、エルウェーウィン(朝日杯3歳S)、ゼンノエルシド(マイルチャンピオンシップ)などがいます。


藤沢和雄厩舎は Caerleon がよく似合いました。前出のシンコウラブリイ、ゼンノエルシドのほかに、母の父に Caerleon を持つタイキシャトルも所属していました。ちなみに、タイキシャトルの母ウェルシュマフィンとシンコウラブリイは配合構成がよく似ています。



Caerleon 産駒は素軽く気のいいタイプが多いので、調教でいっぱいに攻めなくても走ります。馬なり調教で知られる藤沢和雄厩舎で良績を残したのも、そうした個性と無縁ではないでしょう。久々をものともせず日本ダービーを勝ったフサイチコンコルドは、その中間に何度か熱発し、十分なけいこを積んだとはいえない状態で差し切りました。


シンコウラブリイは繁殖牝馬としても成功し、ロードクロノス(中京記念)、トレジャー(目黒記念−2着)、レディミューズ(チューリップ賞−2着)、ピサノグラフ(フローラS−4着)などを出しています。孫の代からはシンメイフジ(新潟2歳S、関東オークス)が出ており、しっかりと血を繋いでいます。活躍馬は今後まだまだ出てくるでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103593/



12月5日、蹄葉炎のため22歳で逝きました。11年生まれのディープスカイの牝が最後の産駒です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100429/








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