パーフェクト種牡馬辞典


土曜日に中山競馬場のイベントに出演します


 3月31日(土)、中山競馬場のパドック横のベンジャンミンプラザで行われるオープン型レーシングセミナーに出演します。共演は細江純子さん、井内利彰さんです。4Rのあとに3人でトークをし、その後はレースの合間に1人ずつトークをします。よろしければお立ち寄りください。




Montjeu 死す


 Sadler's Wells 系の雄 Montjeu が死んだ、とアイルランドのクールモアスタッドが発表しました。16歳。


同じ Sadler's Wells 系で母の父に Mr.Prospector 系が入る Galileo がマイル前後にも適性を見せているのに対し、Montjeu はほぼクラシックディスタンス専用。英ダービー馬と愛ダービー馬を3頭ずつ送り出し、この分野で素晴らしい存在感を示しました。
http://www.pedigreequery.com/montjeu



Sadler's Wells 産駒にはいくつかの成功パターンがあります。Montjeu の場合“High Top が入る”というパターンで、これは早くから有力な配合と目されていました。


Sadler's Wells の初年度産駒オールドヴィック(愛ダービー、仏ダービー)は母が High Top の全妹。その2年後に現れたオペラハウス(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、エクリプスS)は母の父が High Top でした。このあたりで何かあるなと気づきましたが、案の定、Winged Love、Montjeu と活躍馬が続きました。



Montjeu の競走生活のハイライトは、やはり99年の凱旋門賞でしょう。エルコンドルパサーと一騎打ちの死闘となり、これをくだしました。カメラを手にゴール前で見ていたのですが、応援していたエルコンドルパサーが負けた悔しさを味わう一方で、Sadler's Wells を抱えた2頭のつばぜり合いには勝敗を超えた感動があり、いま目の前で繰り広げられた光景がまさに世界の血統の最前線なのだと強く感じました。


軽快なスピードや瞬発力には欠けるので日本向きではありませんが、そのうちうまい形で血統のなかに取り込んだ馬が大レースをものにするシーンを期待したいものです。





『競馬血統クロニクル』発売


3月31日に『サラブレ』を発行するエンターブレインから『競馬血統クロニクル』というムック本が発売になります。わたしも執筆陣に加わっているのですが、欲目を抜きに客観的にみて非常によく出来た素晴らしい1冊だと思います。


主要サイアーライン解説に始まり、世界の最新トップサイアーたち、中央競馬リーディングサイアー史など、ここには書ききれないほど盛りだくさんの内容です。わたしは無記名原稿をいろいろ書いているほか、「種牡馬のIFの物語」という記名原稿を書きました。「歴史が変わったかもしれない種牡馬にまつわるエピソード集」という副題です。


直接血統とは関係ありませんが、「私が血統にハマったきっかけ」というコラムがおもしろいですね。笠雄二郎さん、吉沢譲治さん、加藤栄さん、関口隆哉さん、田端到さん、望田潤さん、わたしの7名が、血統との出会いについて告白しています。


帯には「永久保存版 近代競馬の血統の流れがこれ一冊で分かる!」と銘打っていますが、まさにそのとおり。ぜひ1冊お手元にどうぞ。
http://ebten.jp/sarabure/p/9784047280441/ 





古馬になって化ける可能性ありトーセンホマレボシ


 土曜中京10Rの大寒桜蘭賞(3歳500万下・芝2200m)は、中団からジワッと進出したトーセンホマレボシ(1番人気)が直線で競り勝ちました。
http://www.youtube.com/watch?v=6BvsBIKubmE


中京の芝2200m戦は、東京のダービーコースを思わせるところがあり、直線の追い比べも迫力があります。じっさい、ここで好走した馬は東京芝2400mも得意でしょう。重馬場で最後の1ハロンは13秒4。どの馬もバテバテでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106092/



このレースから45分後に行われた毎日杯では、トーセンホマレボシと同血(父が同じで母同士が全姉妹)のヒストリカルが勝ちました。競走馬としてのタイプは違います。ヒストリカルは回転の速いフットワークで終いのキレが抜群ですが、トーセンホマレボシはトビが大きくスパッと切れる感じではありません。500キロ前後の大型馬(ヒストリカルは440キロ前後)なので現状ではまだ体を持て余している感があります。もう少しガシッと筋肉がついて完成してくれば大きく化けるでしょう。大トビで道悪は上手ではないはずですが、それでも勝ったところに素質の高さがうかがえます。


半兄トーセンジョーダン(父ジャングルポケット)は同じ池江泰寿厩舎に所属し、古馬になってから花開きました。トビが大きいので東京コースで最大限の力を発揮し、周知のとおり天皇賞・秋を勝ってジャパンCでも2着と健闘しました。そのレベルまで行けるかどうかは別にしてトーセンホマレボシも似たようなキャラクターだと思います。


トーセンホマレボシとヒストリカルの関係を見ていると、ブライアンズタイムとサンシャインフォーエヴァーの関係を思い出します。88年のアメリカで、片やダート、片や芝のG1戦線を突き進みんで戦果を挙げたのですが、この2頭は同じくブライアンズタイムを父に持ち、母同士が全姉妹という関係でした。







オークスで期待ミッドサマーフェア


 土曜阪神9Rの君子蘭賞(3歳500万下・芝1800m)は、後方から徐々に進出した○ミッドサマーフェア(1番人気)が大外から突き抜け、2着▲クッカーニャ(2番人気)に3馬身半差をつけました。
http://www.youtube.com/watch?v=Cyu4CVfPazM


前崩れの流れでしたが強い競馬でした。レベルが高かったクイーンCで6着となり、前走は牡馬相手に差のない3着ですから、力通りの結果だったといえます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102642/



父タニノギムレットは初年度にウオッカという超大物を出したものの、2年目以降の5世代でJRAの重賞勝ち馬はわずか3頭ですから、当初の期待の大きさからするともうひとつかな……という気はします。しかし、ミッドサマーフェアは重賞級の素質馬でしょう。


母の父 Kingmambo は、エルコンドルパサー、キングカメハメハ、アメリカンボスなどの父で、ヨーロッパで成功した血だけあってパワーがあります。ですから、この血が近い世代に入る馬はたいてい渋った馬場をこなします。母の父に入った場合、重厚さやスタミナをより強く伝えているように感じます。母は Mr.Prospector 2×4ですが素軽いスピードは感じられません。Kingmambo の2代母の父 Prove Out は Graustark 産駒ですから、父の Graustark 3×4を継続します。これも力強いですね。


ブライアンズタイムの Ribot を継続し、Summer Squall(≒Storm Cat)が入るというパターンは、トレンドハンター的なパワーとスケールの大きさを感じさせます。2400mに延びればさらに持ち味を発揮できるでしょうし、タニノギムレット産駒は東京コースが得意なので、オークスに出てくるようなら楽しみです。







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