パーフェクト種牡馬辞典


あけましておめでとうございます


 年末はどこにも遠出をせず自宅で過ごしました。大晦日が締め切りの原稿を執筆し、血統屋のスタッフと今後の方針について打ち合わせをし、大井競馬場で重賞レースを観戦し、ブログや年賀状を書いていました。何も起こらない静かな年の瀬です。

ここ何年か、年末年始には必ずどこかへ旅をし、自宅を留守にしていました。競馬の仕事をしていると毎週途切れなくレースがやってくるので、エアポケットのようなこの時期に、無性にどこかへ行きたくなります。昨年はいろいろなことが起こり過ぎたので、なんとなくそんな気分になりませんでした。

家にずっといるとどうしても酒量が増えますね。いつもの年の3倍ぐらい飲んでいたような気がします。ケースで買った缶ビールが猛スピードで減っていきました。2012年の抱負として大きなことは思いつかないのですが、とりあえず運動をして酒を抜きたいです(笑)。

大晦日は大井競馬場へ。メインレースの東京2歳優駿牝馬(S1・ダ1600m)は、エンジェルツイート(2番人気)が逃げ切りました。エミーズパラダイス(1番人気)が2着。行った行ったの決着です。
http://www.youtube.com/watch?v=Up7XHZXXkDg

両馬ともホッカイドウ競馬でデビューし、南関東に転厩してきました。勝ったエンジェルツイートは平和賞に続く重賞連勝。配合については11月19日のエントリー「きょうだいで重賞V」で触れています。兵庫の雄オオエライジンの半妹です。
http://kuriyama.miesque.com/?eid=27


手綱を取った森泰斗騎手(船橋・30歳)は、2011年の南関東で最も躍進した騎手といえるでしょう。169勝を挙げ、戸崎圭太騎手(327勝)、御神本釧史騎手(203勝)に次ぐ第3位に食い込みました。10年は113勝で第6位、09年は65勝で第18位でした。年々ジャンプアップして順位を上げ、いまや南関東を代表する名手のひとりです。もともと北関東でデビューし、同地の競馬が05年に廃止になると、船橋競馬に移ってきました。関東で今年ブレイクした田辺裕信騎手もそうですが、腕の冴えた若手騎手が頭角を現していくときのオーラは独特なものがあります。

新しく何かが台頭し、何かが衰え、その繰り返しで競馬は新しくなっていきます。馬も人も、毎年同じようで同じではありません。2012年の競馬はスターホースがそろっているので楽しくなりそうです。春のクラシックでディープインパクト産駒が本領を発揮するのか、秋の凱旋門賞でオルフェーヴルがどんな競馬をするのか、興味が尽きません。個人的にはぜひフランスへ行ってレースを観戦したいです。

今年もよろしくお願いいたします。





年末雑感


 ■2011年の競馬を振り返ると、一番印象に残ったのは東日本大震災による開催中止です。次に四冠馬オルフェーヴルの出現。そしてヴィクトワールピサのドバイワールドC制覇でしょうか。
■個人的な競馬との関わりでいえば『血統屋』を立ち上げたことですね。春のクラシックシーズンを前にOPENするはずが、地震によってそれどころではなくなり、5月に延びました。広告を出す間もない見切り発車のスタートで、はたしてお客さまがいらっしゃるのだろうかと不安があったのですが、みなさまのご支援によって軌道に乗ることができました。心から感謝いたします。来年は早く早野仁さんの「種牡馬大系」を出したいです。
■血統屋のトップページを少々いじり、ブログの新着エントリー表示機能を設置しました。栗山求、望田潤、桑原拓三のブログがそれぞれ更新されると、1時間以内に血統屋トップページの窓に表示されます。表示をクリックすれば直接エントリーに飛ぶことができます。
http://www.miesque.com/
■本日、大井競馬場で東京2歳優駿牝馬(S1・ダ1600m)が行われます。南関東の2歳女王決定戦ですね。前売りの単勝1番人気(1.2倍)はエミーズパラダイス(父フサイチコンコルド)。ホッカイドウ競馬から転入馬で、転入初戦の前走みずどり特別(ダ1600m)を4馬身差で圧勝しました。川島正行厩舎所属で戸崎圭太騎手、それに社台グループの生産馬となれば、昨年の覇者クラーベセクレタを連想します。母エミーズスマイルはアグネスタキオンとホワイトマズルのニックスを持ち、個人的に好きな馬でした。つい最近まで走っていたような気がするので、子供がもう競走年齢に達していることに驚きです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105748/



■元旦の夜10時から、グリーンチャンネルで「新春BIG対談〜吉田照哉&岡田繁幸〜」が放送されます。これは見逃せません。1月4日までに3回ほど再放送があるようなので見逃した方でも大丈夫です。





「血統屋メールマガジン」を始めます


 発行の承認を得たのは半年ほど前でしたが、人手が足りず時間もなく、1号も出さないまま半年が経過してしまいました。このままではいけない!ということで来年から定期的に出していきたいと考えています。下記のURLから登録可能です。血統屋のトップページの左下あたりにも登録フォームがあります。
http://www.mag2.com/m/0001305873.html


発行周期が「ほぼ日刊」となっておりますが、このペースで出すのはたぶん難しいでしょう。出しながら徐々に体裁を整えていき、内容を固めていけたらと考えています。大晦日に創刊準備号を出します。もしよろしければご登録いただければと存じます。何卒よろしくお願いいたします。





スマートファルコンが東京大賞典を連覇


 勝つには勝ったけれど……。そんなふうに思ってしまうのはスマートファルコンが歴史的名馬だからです。昨年秋のJBCクラシックから今年の帝王賞まで、スマートファルコンの比較対象となる存在はクロフネだけでした。


しかし、秋緒戦の日本テレビ盃、2戦目のJBCクラシックは、それまでの暴力的な強さが影を潜めていました。レースぶりからそれを感じ取った方は少なくなかったと思いますし、当ブログでも指摘してきました。6歳の暮れ、通算32戦目。どれほど偉大な馬でもマシーンではないので、衰えが兆してきたとしても不思議ではありません。


残り100mでワンダーアキュートが外から迫り、もはや絶体絶命かと思われたところからギリギリ残したのは、スマートファルコンの名馬としての意地でしょうか。並の逃げ馬がああいう態勢に持ち込まれると粘り切るのは至難の業です。年末の大一番にふさわしい熱いレースでした。
http://www.youtube.com/watch?v=bHKk8WbYNI4


配合については旧ブログ9月24日のエントリー「日本テレビ盃(G2・船橋ダ1800m)はスマートファルコン」をご参照ください。
http://blog.keibaoh.com/kuriyama/2011/09/post-1735.html


スマートファルコンは本格化してから大井競馬場のダート2000mで4戦しています。以下は主催者が発表したラップタイムです。


★10年東京大賞典(勝ちタイム2分00秒4=レコード)
 12.2- 11.1- 11.5- 12.2- 11.9- 12.1- 12.1- 12.3- 11.9- 13.1
★11年帝王賞(勝ちタイム2分01秒1)。
 12.2- 11.0- 12.0- 12.3- 12.3- 12.6- 12.7- 12.6- 11.3- 12.1
★11年JBCクラシック(勝ちタイム2分02秒1)
 12.6- 11.8- 12.4- 12.1- 11.8- 12.0- 12.1- 12.3- 11.9- 13.1
★11年東京大賞典(勝ちタイム2分01秒8)
 12.3- 11.2- 12.0- 12.1- 11.9- 12.0- 12.1- 12.7- 12.3- 13.2


逃げ馬の調子は上がりのタイムに表れます。調子が良ければスイスイと逃げ切りますし、悪ければバテます。以下は上がり4ハロンと3ハロンの比較です。


49.4- 37.3(10年東京大賞典)
48.7- 36.0(11年帝王賞)
49.4- 37.3(11年JBCクラシック)
50.3- 38.2(11年東京大賞典)


スマートファルコンは速いペースで逃げて、なおかつ上がりもしっかりしているのがセールスポイントです。今回はちょっと鈍りましたね。もちろん、それぞれ微妙な馬場差があるので単純比較はできないのですが、絶好調時のスマートファルコンなら相手が何であれ馬体を接してゴールするようなシーンは考えられませんでした。今回のレース結果を受けて小崎憲調教師は、来年のドバイ遠征を行うか断念するか迷いが生じてきているようです。


東京大賞典2連覇、昨年秋のJBCクラシックから8連勝、今年に入ってから5戦全勝。この実績は過去に類例がないほど素晴らしいものです。ただ、もはや歴史的名馬ではないのかもしれない……という寂しさも感じます。この感想が早合点であったと笑われるような走りを、来年のスマートファルコンには期待したいところです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005100097/






鮮やかな牝馬クロスを持つショウナンタケル


 ■日曜阪神5Rの新馬戦(芝2000m)は、◎ショウナンタケル(1番人気)が2番手追走から抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=VeEeG2DeqKo

予想は◎○△で馬単790円、3連単6610円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想を転載します。

「◎ショウナンタケルは『アグネスタキオン×マルゼンスキー』という組み合わせ。アグネスレディー=ヤングサリー3×3という全姉妹クロスがある。イチかバチかという大胆な配合だが、稽古時計を見るかぎり吉と出ているようだ。クロスさせたアグネスレディーはオークス馬なので距離はもつだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106466/



予想文に記したとおり、鮮やかな全姉妹クロスがあります。とはいえ、リマンド付近を強化したアグネスタキオン産駒は鈍重さを帯びる傾向があります。今回は時計が掛かる阪神芝コースの、レースの上がりが36秒7というレースに向いていたといえるでしょう。2番手からじわじわ伸びたレースぶりはアグネスタキオン的というよりもリマンド的でした。今後の課題は軽い切れ味が求められるレースに対応できるかどうかですね。

■日曜中山7RのホープフルS(2歳OP・芝2000m)は、好位で流れに乗ったアドマイヤブルーがゴール前で抜け出しました。
http://www.youtube.com/watch?v=-ZHsjcRINrM

デビュー2連勝。過去10年、新馬戦→ホープフルSを連勝したのはニュービギニング、アリゼオに次いで3頭目です。2代母アサーションの一族からはアドマイヤジュピタ(天皇賞・春)とアドマイヤメイン(青葉賞)が出ています。馬主孝行な良牝系です。

ラストタイクーン≒Assert 3×3という硬めのクロスがあるので、これを解きほぐすようにサンデー系の血を挟んでいるのはいいですね。とはいえ、どちらかといえばパワー型だと思うので、しなやかな瞬発力は期待できず、先行してしぶといタイプでしょう。それを見抜いて4番手でレースを進めたメンディザバル騎手は上手かったと思います。直線の坂で若干モタつき、坂上からグンと伸びたシーンを見ると、本質的には平坦コースに向いたタイプかもしれません。2代母アサーションは重厚なスタミナを伝えているので距離が延びても問題ないでしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106182/








プロフィール

カレンダー

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ

recent comment

  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でニューワールドRを追加ピック
    栗山求
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でニューワールドRを追加ピック
    バリュー
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でユニオンをピック
    栗山求
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でユニオンをピック
    18
  • netkeiba.com にコラムを執筆しました
    ヒデハヤテ
  • 『POGの達人 2018〜2019年』本日発売!
    Y子
  • 『パーフェクト種牡馬辞典 2018−2019』本日発売開始!
    栗山求
  • 『パーフェクト種牡馬辞典 2018−2019』本日発売開始!
    jiumi
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でノルマンディーを1頭ピック
    栗山求
  • 「一口馬主好配合馬ピックアップ」でノルマンディーを1頭ピック
    ラリーホ

recent trackback

LINK

検索

携帯

qrcode