パーフェクト種牡馬辞典


12月8、9日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したティグラーシャ(牝2歳)が日曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎ティグラーシャ(牝・母シーズアタイガー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104773/
母シーズアタイガーは北米2歳女王で、デルマーデビュタントS(米G1・AW7F)に勝ちBCジュヴェナイルフィリーズ2着。母母Shandra SmilesはCharedi≒Great Above3×2かつDr.Fager≒Great Above4×2でもあり、AspidistraとIntentionallyとRough'n Tumbleの組み合わせが密に重ねられている。ディープ×Storm Catはこのように母母のところに北米パワー血脈を補うのが黄金配合だ。ズバリ桜花賞狙い。(望田)

◎ティグラーシャ(牝・母シーズアタイガー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104773/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格7000万円。母シーズアタイガーは2歳時にデルマーデビュタントS(米G1・AW7f)を勝ち、ブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5f)2着。2代母 Shandra Smiles は、Rough'n Tumble、Aspidistra、Intentionally の3血脈を絡めた意欲的な配合で、これらは現代血統の貴重な活力源となっているきわめて重要な血なので見どころがある。母は繁殖牝馬としてもおもしろい存在だろう。母方に Storm Cat と Fappiano を併せ持つのでラキシスとサトノアラジンの姉弟の配合にも近い。仕上がりが早く2歳戦から稼ぎそう。(栗山)

■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したメッシーナ(牝2歳)が土曜中山4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎メッシーナ(牝・母シユーマ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104768/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格5000万円。ヘリファルテ(4戦3勝)、ブレステイキング(3戦1勝)の全妹。母は8〜10ハロンで活躍し、サンチャリオットS(英G1・芝8f)、E.P.テイラーS(加G1・芝10f)を勝った。母の父は種牡馬としては中堅級ながら、「Machiavellian×Storm Bird」と日本でもよく知られた血で構成され、なおかつ堅い馬場を得意としたタイプだったので日本向きの適性がある。母方に Machiavellian が入って Halo クロスを作るパターンはヴィルシーナ&ヴィブロス姉妹と同じ。母に Mr.Prospector 3×4があるものの、重厚なデインヒルが入るので浮ついた感じはしない。Danzig を経由した Northern Dancer クロスは好ましい。(栗山)

■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したディーイストワール(牡2歳)が日曜中山3Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ディーイストワール(牡・母エレクトラレーン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104961/
エレクトロニカやガールズバンドの全弟で、母エレクトラレーンは独1000ギニー(独G2・芝1600m)勝ち馬。全姉2頭は目覚ましい活躍とまではいかないが、エレクトラレーンはRobertoとBold LadとVaguely Nobleを持つので、ディープとの配合だとおそらく牡のほうが走るだろう。姉たちは中距離馬だが、本馬は母似の好マイラーとみた。(望田)

■日曜中京10Rつわぶき賞 アフランシール(POG・望田)
■香港マイル2着 ヴィブロス(ディープ・栗山&望田)




11月3、4日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したラヴズオンリーユー(牝2歳)が土曜京都7Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ラヴズオンリーユー(牝・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104648/
リアルスティール、ラングレー、プロディガルサンの全妹で、欧2歳女王Rumplestiltskinの姪。母母MonevassiaはKingmamboの全妹というピカピカの良血だ。ディープ×Storm Catはキズナ、エイシンヒカリ、ラキシス=サトノアラジン、アユサンなどと同じ。2歳デビューなら期間内2勝は堅い。(望田)

○ラヴズオンリーユー(牝・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104648/
セレクトセール1歳で落札価格1億6000万円。ラングレー(毎日杯−4着)、リアルスティール(ドバイターフ、毎日王冠、共同通信杯)、プロディガルサン(東京新聞杯−2着)の全妹。「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ、ラキシス、エイシンヒカリ、サトノアラジン、アユサン、ヒラボクディープなど多くの活躍馬が出ているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹で、3代母 Miesque は80年代の世界最強マイラーという世界レベルの良血は魅力的だ。450kgを超えているので馬格も充分。(栗山)

■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したカントル(牡2歳)が土曜京都4Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎カントル(牡・母ミスアンコール)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104632/
ワグネリアン(東京スポーツ杯2歳S)、テンダリーヴォイス(フェアリーS−3着)の全弟。母ミスアンコールは現役時代に1勝を挙げるにとどまったが、2代母ブロードアピールは驚異的な追い込み脚を武器にガーネットS(G3)、根岸S(G3)など6つの重賞を制覇した名牝。「ディープ×キンカメ」はデニムアンドルビー、キタノコマンドール、グリュイエール、オハナ、ハナレイムーンなどが出て成功している。全兄ワグネリアンを産んだとき母は9歳と若かったので、まだまだ活躍馬を出せるはずだ。(栗山)

■土曜京都9R近江特別 ジークカイザー(ディープ・栗山)
■土曜東京10RノベンバーS ランガディア(POG・望田)
■土曜東京11R京王杯2歳S2着 アウィルアウェイ(POG・望田)
■日曜福島3R500万下 レッドエレノア(一口・望田&栗山、POG・望田)
■日曜京都7R1000万下 タガノヴェローナ(POG・望田)
■日曜東京8R1000万下 エントシャイデン(ディープ・望田)
■日曜京都9R清水S フローレスマジック(ディープ・望田&栗山)




10月20、21日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2017〜18年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したフィエールマン(牡3歳)が日曜京都11Rの菊花賞(G1・芝3000m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎フィエールマン(牡・母リュヌドール)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105075/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格1億円。母リュヌドールは伊仏でリディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)を含めて3つの重賞を勝った。04年のジャパンC(G1)にも出走しており7着。同じ3歳馬だったハーツクライに先着を果たしている。母の父 Green Tune は仏2000ギニー(G1・芝1600m)とイスパーン賞(仏G1・芝1850m)の勝ち馬で、Nijinsky+Ocean's Answer(≒Storm Bird)+Mr.Prospector という配合構成はマジックストーム(ラキシスとサトノアラジンの母)と酷似している。2代母 Luth D'Or は極上の異系血統で配合に奥行きを与えている。4分の3姉ルヴォワール(父ハーツクライ)は新馬戦とミモザ賞(3歳500万下・芝2000m)を連勝しているので、血統から受ける印象ほど完成は遅くはないのかもしれない。ただ、初子と2番子は競走馬になれず、3番子ルヴォワールは2連勝のあと一頓挫と、体質的に強い血統とはいえない。そのあたりのリスクを承知の上で一発を狙ってみたい。(栗山)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤が推奨したロジクライ(牡5歳)が土曜東京11Rの富士S(G3・芝1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○ロジクライ(牡・母ドリームモーメント)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105995/
 ディープインパクトと同じ Burghclere にさかのぼる牝系で、母ドリームモーメントは Machiavellian×Danzig で Natalma 4×4。ドリームモーメントの全姉にロイヤルヒロインS(米G3・芝8F)に勝った Magic Mission がいる。そこにハーツクライで Halo 3×4、ちょっと母のスピードが軽すぎる印象もあるが、そこは牝系のスタミナで重石をきかせたい。ちなみに Final Straw の父 Thatch は Special の全弟。(望田)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2018』で望田潤が推奨したワールドウォッチ(牡2歳)が日曜京都4Rの新馬戦(芝1200m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

ワールドウォッチ(牡・父Iffraaj・母Baldovina)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016110001/
母母バルドウィナはペネロープ賞(仏G3・芝2100m)勝ち馬でジュエラーやワンカラットの母。IffraajはRibchesterなどを輩出するGone West系のマイラー種牡馬。父がNorthern Dancer4×3、母父がNorthern Dancer3×5で、母母ヴァルドウィナだけはNorthern Dancerを全く引かない「3/4Northern Dancerクロス、1/4仏異系」の配合形が決まっている。(望田)

■『2018〜19年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したワールドプレミア(牡2歳)が日曜京都5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ワールドプレミア(牡・母マンデラ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104854/
ワールドエースの全弟で、欧G1を3勝した名馬Manduroの甥。母マンデラは独オークス(独G1・芝2200m)3着。3代母MandelaugeはAlycidon=Acropolisの全きょうだいクロス4×3で、母系はHyperionとドイツ血脈のスタミナが強い。POG向きとは言いがたい血統ではあるのだが、ワールドエースが3歳時に見せたポテンシャルは今でも忘れられない。(望田)

○ワールドプレミア(牡・母マンデラ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104854/
セレクトセール当歳で落札価格2億4000万円。マイラーズC(G2)をレコード勝ちし、皐月賞(G1)でも2着となったワールドエースの全弟。母マンデラはドイツの名馬 Manduro(ジャックルマロワ賞、プリンスオブウェールズS、イスパーン賞)の半姉にあたる良血で、現役時代に独オークス(G1・芝2200m)3着、ポモーヌ賞(仏G2・芝2700m)3着、サンタバーバラH(米G2・芝10f)3着などの成績を残した。アメリカでも好走しているのは堅い馬場への適性という面で大きい。「ディープ×Acatenango」の成績は父の平均値を大きく上回る。兄に似れば切れ味タイプか。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2017』で栗山求が推奨したアーズローヴァー(牝2歳)が日曜京都1Rの未勝利戦(ダート1200m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★キャロットクラブ
父キンシャサノキセキ
母ヴィアンローズ(Sevres Rose)
牝 募集価格:2000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104423/

Lady Berry 4×4という狙った配合です。Lady Berry はロワイヤルオーク賞(仏G1・芝3100m)、ポモーヌ賞(仏G3・芝2700m)を勝ったステイヤーで、繁殖牝馬としても成功。Vert Amande、Indian Rose、Le Nain Jaune と3頭のG1馬を送り出しました。牝系も発展しています。本馬は、父キンシャサノキセキ、母の父 Sevres Rose がいずれも Lady Berry 牝系の出身。冒頭に記したとおり Lady Berry 4×4という牝馬クロスを持っています。本馬の4分の3兄ローズミラクル(父フジキセキ)がアイビスサマーダッシュ(G3)で5着となっており、Lady Berry クロスを抜きにしても悪くない配合で、これに Lady Berry クロスが加わった本馬は楽しみな存在です。現時点で409kg、体高は143cmしかありませんが、5月7日生まれなのでまだ成長の余地があります。芝向きのスプリンター〜マイラーでしょう。(栗山)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2018』で望田潤が推奨したブラヴァス(牡2歳)が土曜京都3Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

ブラヴァス(牡・父キングカメハメハ・母ヴィルシーナ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104729/
ヴィクトリアマイル連覇ヴィルシーナの初仔で、ヴィブロスやシュヴァルグランの姪。この牝系とキングカメハメハの配合はレアだが、Kingmamboとハルーワスウィートを通じるMr.ProspectorとNureyevとRibotのクロスだから悪い方向にはいかないとみる。ラブリーデイのような機動力をみせてくれそうだ。(望田)

■土曜東京8R1000万下 ウラヌスチャーム(一口・望田)
■土曜東京11R富士S2着 ワントゥワン(ディープ・栗山)
■土曜東京11R富士S3着 レッドアヴァンセ(ディープ・望田)
■日曜東京6R500万下 ロジスカーレット(POG・望田)
■日曜新潟9R500万下 サラドリーム(一口・望田)




1月27、28日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2017〜18年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したフィエールマン(牡3歳)が日曜東京5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎フィエールマン(牡・母リュヌドール)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105075/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格1億円。母リュヌドールは伊仏でリディアテシオ賞(伊G1・芝2000m)を含めて3つの重賞を勝った。04年のジャパンC(G1)にも出走しており7着。同じ3歳馬だったハーツクライに先着を果たしている。母の父 Green Tune は仏2000ギニー(G1・芝1600m)とイスパーン賞(仏G1・芝1850m)の勝ち馬で、Nijinsky+Ocean's Answer(≒Storm Bird)+Mr.Prospector という配合構成はマジックストーム(ラキシスとサトノアラジンの母)と酷似している。2代母 Luth D'Or は極上の異系血統で配合に奥行きを与えている。4分の3姉ルヴォワール(父ハーツクライ)は新馬戦とミモザ賞(3歳500万下・芝2000m)を連勝しているので、血統から受ける印象ほど完成は遅くはないのかもしれない。ただ、初子と2番子は競走馬になれず、3番子ルヴォワールは2連勝のあと一頓挫と、体質的に強い血統とはいえない。そのあたりのリスクを承知の上で一発を狙ってみたい。(栗山)

■土曜東京7R500万下 ダンケシェーン(一口&POG・望田)
■日曜東京12R1000万下 サーブルオール(一口・栗山)




10月7、8、9日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したリアルスティール(牡5歳)が日曜東京11Rの毎日王冠(G2・芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎リアルスティール(牡・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/
「ディープ×ストームキャット」はキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどを出しているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母は短距離王ロードカナロアの配合をひっくり返したような構成。母系の奥は底力あふれる血で構成され、とくに Flower Bowl が入るのがいい。全兄ラングレーは3歳春時点で心身ともに成長途上。思ったよりも完成が遅い印象なので、弟はこのあたりがクリアできれば。(栗山)

■『2012〜13年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したスマートレイアー(牝7歳)が月曜京都11Rの京都大賞典(G2・芝2400m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○スマートレイアー(牝・母スノースタイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102459/
ホワイトマズルは母父に入ってもサンデー系種牡馬と相性良。Lyphard 4×4・5に Burghclere÷Ela-Mana-Mou 3×4だから典型的な「サンデー×Lyphard×ハイインロー」で、リトルアマポーラのようなしぶとい中距離馬に期待。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2016』で栗山求が推奨したヴェルトゥアル(牡2歳)が日曜東京4Rの新馬戦(ダート1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★シルクホースクラブ
父スマートファルコン
母シルクユニバーサル(ブライアンズタイム)
牡 募集価格:2500万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104816/

モンドインテロ(目黒記念−5着)の半弟。父がディープインパクトからスマートファルコンに替わったので、産駒のタイプもまったく違ったものになるはずです。16年9月23日時点で、新種牡馬スマートファルコンの子はJRAで2頭が勝ち上がり、3頭が2着となっていますが、そのすべてが母方に Mr.Prospector を持っています。本馬もこのパターン。そして、現時点で抜けて強いと思われるビーチマリカ(札幌ダ1700mの新馬戦で歴代ナンバーワンとなる1分46秒7で5馬身差圧勝)と同じく母方に Damascus を持っています。スマートファルコンの父はゴールドアリュールですから、エスポワールシチー(最優秀ダートホース2回)の「ゴールドアリュール×ブライアンズタイム」という配合をなぞる形となっています。さらに、Your Hostess≒Flower Bowl 6×5という4分の3同血クロスも魅力的です。ダートで大仕事が期待できます。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2016』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『2016〜17年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したプリモシーン(牝2歳)が月曜東京2Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★シルクホースクラブ
父ディープインパクト
母モシーン(Fastnet Rock)
牝 募集価格:5500万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/

母モシーンは豪18戦8勝。オーストラリアンギニーズ(豪G1・芝1600m)、ランドウィックギニーズ(豪G1・芝1600m)、VRCオークス(豪G1・芝2500m)など4つのG1を含めて重賞を6勝した名牝です。母の父 Fastnet Rock は豪リーディングサイアーに2回輝いた名種牡馬で、デインヒル系ながら母方にスピード豊かなオーストラリア血統を抱えているため、産駒は日本の高速馬場にも適応しており、ブラヴィッシモやメラグラーナ(いずれも芝1400mベスト)が活躍しています。母は Northern Dancer 4・5×4で、Danzig、Nureyev、Nijinsky を経由している良形。2代母の父ストラヴィンスキーはヴィルシーナの母ハルーワスウィート、ミッキークイーンの母ミュージカルウェイと配合構成がよく似ており、父としてはもうひとつの成績だったにもかかわらず、母の父としては Tepin(米英加でG1を現在6勝している女傑)を出すなど母方に潜って優れた影響を与えています。3代母 Benediction は仏1000ギニー(G1)を勝ったディープ産駒 Beauty Parlour の2代母でもあります。どこをどう切っても走る配合で、1歳上の全姉キャリコよりも生まれが早く身体もひとまわり大きいのは好材料です。芝向きのマイラー〜中距離タイプとして大仕事が期待できるでしょう。(栗山)

9/23追記
母モシーンは現役時はVRCオークス(豪G1・芝2500m)やVRCオーストラリアンギニー(豪G1・芝1600m)など豪G1を4勝。香港チャンピオンマイラーのLucky Ownersとは父系(デインヒル)と母系(Miss Proprity)が同じで、その父Fastnet Rockはデインヒル系の有力種牡馬で日本ではブラヴィッシモやメラグラーナの父として知られます。母父がNorthern Dancer系のパワーマイラーで母がNorthern Dancerのクロスというのは、ディープインパクト産駒として最も成功しやすい配合形。代々の配合パターンも活力があり、これはクラシックに乗れる馬でしょう。ディープ牝駒としてはスマートレイアーが近いイメージかな。(望田)

★プリモシーン(牝・母モシーン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/
母モシーンは豪州でG1を4勝(芝1600〜2500m)。その父Fastnet Rockは豪リーディングサイアーでブラヴィッシモやメラグラーナの父。オセアニアのデインヒル系らしい突進力を誇る血だ。母はNorthern Dancer4・5×4。全姉キャリコはかなりガッカリな内容だが、“女ミッキーアイル”が生まれても不思議ない配合だからもうひと推し。(望田)

○プリモシーン(牝・母モシーン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/
シルクホースクラブで募集価格5500万円。母はオーストラリアンギニーズ(豪G1・芝1600m)、VRCオークス(豪G1・芝2500m)など4つのG1を含めて重賞を6勝した名牝。母の父は豪リーディングサイアーに2回輝いた名種牡馬で、メラグラーナ(オーシャンS)を出すなどデインヒル系のなかでは日本適性の高い種牡馬。母は Northern Dancer 4・5×4で、Danzig、Nureyev、Nijinsky を経由している良形。2代母の父ストラヴィンスキーは「Nureyev×Blushing Groom×Mr.Prospector」で、ヴィルシーナの母ハルーワスウィート、ミッキークイーンの母ミュージカルウェイと配合構成がよく似ている。全姉キャリコは現在3戦して勝ち星を挙げていないが、配合レベルは高いと思われるので妹に期待してみたい。(栗山)

■土曜阪神7R500万下 ミッキーグッドネス(ディープ・栗山&望田)
■日曜東京11R毎日王冠2着 サトノアラジン(ディープ・栗山)




6月3、4日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2013〜14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したサトノアラジン(牡6歳)が日曜東京11R安田記念(G1・芝1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○サトノアラジン(牡・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/
新馬戦を素晴らしい瞬発力で差し切ったラキシスの全弟。ダートOPに出世したエスケープマジック(父 Maria's Mon)の半弟。母はモンマスオークス(米G2・ダ9ハロン)勝ち馬。「ディープ×Storm Cat」はアユサン、キズナ、ヒラボクディープなどと同じ。500kg前後の馬格があればかなり楽しみ。(栗山)

■土曜東京10R稲村ヶ崎特別 ドレッドノータス(一口・栗山&POG・望田)
■土曜阪神11R鳴尾記念2着 スマートレイアー(ディープ・望田)
■日曜阪神4R障害未勝利 クランモンタナ(ディープ・望田)




10月29、30日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2013〜14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したサトノアラジン(牡5歳)が土曜京都11RスワンS(G2・芝1400m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○サトノアラジン(牡・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/
新馬戦を素晴らしい瞬発力で差し切ったラキシスの全弟。ダートOPに出世したエスケープマジック(父 Maria's Mon)の半弟。母はモンマスオークス(米G2・ダ9ハロン)勝ち馬。「ディープ×Storm Cat」はアユサン、キズナ、ヒラボクディープなどと同じ。500kg前後の馬格があればかなり楽しみ。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2015』で望田潤が推奨したパルティトゥーラ(牝2歳)が土曜東京5Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★キャロットクラブ
父マンハッタンカフェ
母フォルテピアノ(フレンチデピュティ)
http://db.netkeiba.com/horse/2014106097/
牝 募集価格:1600万円
母フォルテピアノはダ短距離で3勝、その全弟サウンドアクシスもダ短距離でオープンまで出世しました。Vice Regent≒ノーザンテースト3×2、Bold Ruler4×5、Princequillo6×6、Eight Thirty≒War Relic5×8・8、Bimelech≒Businesslike6×7など密な父母相似配合になっていて、短距離向きのパワーとスピードを確実に伝える繁殖牝馬です。自己主張が強い繁殖だけに出走産駒は2頭とも勝ち馬になっていますが、マンハッタンカフェとの配合が最もバランスがとれており、芝ダ兼用の1400m寄りマイラーとして、稼ぎ場所には困らない実用的な馬でしょう。ちなみにマンハッタンカフェ×フレンチデピュティの組み合わせは9頭出走で6頭が勝ち馬となっており、更に母系にノーザンテーストを引くものとなるとイルミリオーネもフレンチヴォーグも勝ち馬になっています。(望田)

■『2016〜17年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したアンセム(牡2歳)が日曜京都5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎アンセム(牡、オータムメロディー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014102149/
ピクシープリンセスの全弟で、ジョヴァンニやケルヴィンサイトの半弟。母オータムメロディーはスーパー名繁殖Fall Aspenの孫でNureyev≒Sadler's Wells3×2。名血名配合で強大なパワーとスタミナを伝える繁殖牝馬だから、牡のほうが更に大成するのではないかと考えた。ディーマジェスティのようにパワーでねじ伏せる中距離馬に完成してほしい。(望田)

■土曜京都11RスワンS2着 サトノルパン(ディープ・栗山)
■土曜東京11RアルテミスS2着 フローレスマジック(ディープ・望田&栗山)
■日曜東京10R紅葉S アストラエンブレム(一口&POG・望田、一口・栗山)
■日曜東京11R天皇賞・秋2着 リアルスティール(ディープ・栗山)




10月8、9、10日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2016〜17年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したオンリートゥモロー(牝2歳)が土曜東京5Rの新馬戦(芝1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○オンリートゥモロー(牝、アコースティクス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105784/
タイムレスメロディの全妹でロジユニヴァースの3/4妹。タイムレスメロディは410キロ台の小柄な牝馬だが、他のきょうだいはみな馬格に恵まれており、本馬ももう一回り大きく出れば面白い。母父がDanzig系のパワーマイラーで母母Northern Dancer4×4。配合は桜花賞向きだ。(望田

■『2016〜17年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したフローレスマジック(牝2歳)が日曜東京2Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎フローレスマジック(牝、マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106151/
ラキシスやサトノアラジンの全妹で、母マジックストームはモンマスBCオークス(米G2・ダ9F)勝ち馬でStorm Bird≒Nijinsky2×3。ディープ×Storm Catはキズナ、エイシンヒカリ、リアルスティール、アユサンなどと同じ。Nijinskyの影響が強い伸びやかな体型はラキシスに似ていて、この配合の特長(Sir Gaylord≒Secretariat的柔らかストライド)を活かせる体型といえる。(望田)

◎フローレスマジック(牝・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106151/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格6000万円。ラキシス(エリザベス女王杯、大阪杯)、サトノアラジン(富士S−2着、エプソムC−2着)の全妹にあたる良血。母マジックストームは現役時代にモンマスオークス(米G2・ダ9f)を勝った。「ディープ×Storm Cat」はキズナ、アユサン、エイシンヒカリなど多くの活躍馬を出しているニックス。兄姉の成績を見ると晩成傾向は否めないが、牡馬よりは牝馬のほうが仕上がりの早さを期待できる。(栗山)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2016』で望田潤が推奨したボンセルヴィーソ(牡2歳)が月曜京都2Rの未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎ボンセルヴィーソ(牡、母バイモユリ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014102036/
ココナッツパルム14と同じくゲートドクールにさかのぼる牝系で、母バイモユリはRed God≒Up Spiritsの3/4同血クロス4×4を持つ父母相似配合。母系にトニービンとBlushing Groomが入るのでコパノリチャードと同じ黄金配合。LuthierとトニービンからPretty Polly血脈を引き、配合パターン全体もココナッツパルム14と似る。母父サクラローレルが底力ある中距離型なのもいい。(望田)

■土曜東京10R本栖湖特別 トレジャーマップ(POG・望田)
■土曜東京11RサウジアラビアRC3着 クライムメジャー(一口・栗山)
■月曜阪神10Rジェンティルドンナメモリアル トーセンビクトリー(POG・望田)




8月6、7日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2011〜12年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したクランモンタナ(牡7歳)が日曜小倉11Rの小倉記念(G3・芝2000m)を勝ちました。

○クランモンタナ(牡、母エアトゥーレ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105738/

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2016』で望田潤が推奨したランガディア(牡2歳)が日曜新潟5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★ランガディア(牡、母マリーシャンタル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106166/
プリンスダムの全弟。ルーラーシップ(キングカメハメハ×トニービン×ダイナカール)やドゥラメンテ(キングカメハメハ×サンデーサイレンス×トニービン×ダイナカール)とかなり近い配合になるが、こちらはエアグルーヴをくぐらずトニービンが入らないのでHornbeam≒パロクサイドのニアリークロスが少し弱い。美しい中距離配合には違いない。(望田)

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したハンナ(牝3歳)が土曜札幌2R未勝利戦(ダート1700m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ハンナ(牝、母リップスポイズン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106149/
母リップスポイズンは独1000ギニー(独G2・芝1600m)勝ち馬。Sadler's Wells≒Nureyev3×4、Far North≒Nijinsky4×4を持つ強力な父母相似配合になっていて、ディープの相手には面白い繁殖だ。母系の奥にFair Trialの血が強いのも好感。母父Mamoolはサドラー系の重厚な中距離馬だったので、本馬も2000mぐらいが合っているかもしれない。(望田)

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したサトノケンシロウ(牡3歳)が土曜小倉7R未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○サトノケンシロウ(牡・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106088/
セレクトセール1歳で落札価格2億円。ラキシス(エリザベス女王杯、大阪杯)、サトノアラジン(共同通信杯−3着、ラジオNIKKEI杯2歳S−3着)の全弟という良血。母マジックストームは現役時代にモンマスオークス(米G2・ダ9f)を勝った。「ディープ×ストームキャット」はキズナ、アユサンなど多くの活躍馬を出しているニックス。上が活躍しているとなればあとは馬のデキ次第となる。兄姉の傾向から晩成タイプかもしれないが、この懸念が杞憂に終わるような産駒なら楽しみ。(栗山)

■土曜新潟4R障害オープン タイセイドリーム(ディープ・栗山)
■土曜札幌9R500万下 ケルティックソード(POG・望田)




京王杯スプリングCはサトノアラジン


後方で折り合いに専念した△サトノアラジン(3番人気)が直線で外に持ち出し、上がり3ハロン32秒4の豪脚を繰り出して差し切りました。2着は▲サンライズメジャー(7番人気)、3着は◎ロサギガンティア(2番人気)。勝ちタイム1分19秒6はタイレコードです。
https://youtu.be/NmFQC2og9Ng?t=13s

勝ったサトノアラジンは5歳にして重賞初制覇。ラキシス(エリザベス女王杯、大阪杯)の全弟にあたる良血馬で、2歳時から重賞で入着を繰り返してきましたが、ようやく勝つことができました。5歳世代のディープインパクト産駒は重賞20勝に到達。世代全体では重賞を80勝しているので、4分の1はディープ産駒ということになります。

『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」、『2013〜14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で推奨した馬でもあります。

菊花賞(G1)で6着となったくらいですからそれなりにスタミナもある馬ですが、距離短縮で良さが出てきました。昨年の春、皐月賞(G1)の直後に行われた春興S(準OP・芝1600m)で、上がり32秒7という爆発的な末脚を使って突き抜けました。このあたりから馬が変わってきたように思います。今回はデビュー以来最も短い芝1400m戦。この距離のスペシャリストがいるG2戦ではさすがに忙しいのではないかと思ったのですが、蓋を開けてみればこの馬が一番のスペシャリストでした。もちろんマイル戦でも問題なく走れる馬なので、次走の安田記念(G1)が楽しみです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/



「ディープインパクト×Storm Cat」なので、キズナ、ラキシス、アユサン、エイシンヒカリ、リアルスティール、ヒラボクディープと同じ。この組み合わせから誕生した7頭目の重賞勝ち馬です。

「ディープインパクト×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること――というのは繰り返し述べてきたとおりです。Storm Cat は淡泊なところがあるので、ヨーロッパ的な重厚さでサポートするというイメージです。キズナ、エイシンヒカリ、アユサン、リアルスティールなどはこのあたりのフォローがしっかりしている配合です。

母マジックストームはモンマスオークス(米G2・ダ9f)の勝ち馬。2代母 Foppy Dancer はアメリカ色の強い配合構成なので、キズナ、エイシンヒカリ、アユサン、リアルスティール型とは異なります。母には Storm Bird≒Nijinsky 2×3という大胆な相似な血のクロスが施されており、これが底力の担保となっているのではないかと推察されます。

同じサンデー系の大物ではヒルノダムールがこれに近いですね。同馬はマンハッタンカフェ産駒で、母に Nijinsky≒The Minstrel 2×3という4分の3同血クロスを持ち、芝3200mの天皇賞・春を勝ちました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/



全妹のフローレスマジックは美浦の木村哲也厩舎に入厩予定です。5月3日にグリーンチャンネルで放送された「JRA-VAN Presents ザ・POGドラフト会議2016−2017」(5月26日16時から再放送あり)では、じっさいに取材をされた須田鷹雄さんや木村拓人さんが高く評価されていました。本日夜に行われる公開ドラフトでも上位指名は間違いないでしょう。

netkeiba.com と競馬スピリッツに提供した予想はマルチ設定だったので△▲◎で3連単3万9380円的中です。




5月14日、15日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2013〜14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したサトノアラジン(牡5歳)が土曜東京11R京王杯スプリングカップ(G2・芝1400m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○サトノアラジン(牡・母マジックストーム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/
新馬戦を素晴らしい瞬発力で差し切ったラキシスの全弟。ダートOPに出世したエスケープマジック(父 Maria's Mon)の半弟。母はモンマスオークス(米G2・ダ9ハロン)勝ち馬。「ディープ×Storm Cat」はアユサン、キズナ、ヒラボクディープなどと同じ。500kg前後の馬格があればかなり楽しみ。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2014』と『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤がダブル推奨したピッツィカート(牡3歳)が土曜京都4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★シルクホースクラブ
ピッツィカート(牡)
父ゼンノロブロイ
母ディクシージャズ(トニービン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105976/
牡 募集価格:3500万円
レッドデイヴィスの3/4弟でデルタブルースの甥。母ディクシージャズはトニービン(Hyperion5×3・5)×Dixieland Band(Hyperion4×5・5・6)で自身はHyperion4・6・6×6・7・7・8・8、血統表の3/4はHyperionのクロスで塗り固めた配合です。一方残りの1/4のところにはHaloとニアリーなSir Ivorが入るので、米血主体で体質が硬くないサンデー系種牡馬との配合に向いた繁殖牝馬といえ、レッドデイヴィスの父アグネスタキオンもレッドラヴィータの父スペシャルウィークも血統表の3/4は米血中心です。本馬の父ゼンノロブロイも米血に偏った血脈構成なので(特に芝の大物を出すには)母か母父か母母が欧血中心であることが望ましく、Hyperionが強い欧血トニービンを母父にもつ産駒にはハートビートソングやギンザボナンザが出ています(当クラブでは3年前にヴィルトグラーフをピックしました)。配合パターン的にはレッドデイヴィスに比肩する活躍も期待でき、しぶとさや粘り強さに長けた中距離馬。(望田)

○ピッツィカート(牡、ゼンノロブロイ×ディクシージャズ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105976/
レッドデイヴィスの3/4弟でデルタブルースの甥。この牝系はトニービン×Dixieland BandでHyperionが強く(ディクシージャズはHyperion4・6・6×6・7・7・8・8)、かつSir Ivorの血を引くので、米血の強いサンデー系(アグネスタキオンやスペシャルウィークやダンスインザダーク)との配合で成功してきた。ゼンノロブロイとの配合でもHalo≒Sir Ivor3×5は同じ。しぶとい中距離馬に期待できる。

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2014』で栗山求が推奨したレッドイグニス(牡3歳)が日曜東京3Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★東京サラブレッドクラブ
レッドイグニス(牡)
父ハーツクライ
母ルンバロッカ(Sri Pekan)
牡 募集価格:3600万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105722/
2代母の父 Fabulous Dancer は父ハーツクライと相性がよく、この血の組み合わせを持つJRA出走馬わずか6頭から、ギュスターヴクライ、カポーティスターという重賞勝ち馬を送り出しています。芝中距離を得意とするアウトオブシャドウも現時点で3勝を挙げており、本馬はその全弟です。母ルンバロッカは伊1000ギニー(G2・芝1600m)の勝ち馬。繁殖牝馬としてはこれまでに、JRAで出走した6頭の産駒のうち5頭が勝ち上がり、そのうちクロスカップリング(父ダイワメジャー)が毎日杯5着、ロッカヴェラーノ(父マンハッタンカフェ)が皐月賞6着、前出のアウトオブシャドウ(父ハーツクライ)が青葉賞8着と、産駒はコンスタントに重賞で上位に食い込んでいます。ギュスターヴクライ、カポーティスターが古馬になって頭角を現したように、完成は遅いかもしれませんが、着実に成長して重賞戦線に加わっていく姿が想像できます。兄以上の活躍を期待したいところです。(栗山)

■日曜新潟11R赤倉特別 ナスノセイカン(POG・望田)
■日曜東京11Rヴィクトリアマイル2着 ミッキークイーン(ディープ・栗山)




4月23、24日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤が推奨したチェッキーノ(牝3歳)が日曜東京11RのフローラS(G2・芝2000m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○チェッキーノ(牝、母ハッピーパス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106005/
コディーノとトレクァルティスタの全妹で、パストフォリアやラヴェルソナタやカービングパスの半妹。母母父ポッセはForli×Bold RulerなのでSpecial(Forli×Nantallah)とニアリーで、だからNureyevやSadler's Wellsを持つ種牡馬とハッピートレイルズ牝系は相性が良い、というのが私の考え。Forli譲りの俊敏な小脚で走る長めマイラーで、全兄たちのような機動力を見せてほしい。(望田)

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したエイシンティンクル(牝3歳)が土曜京都4R未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○エイシンティンクル(牝、母キャタリナ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013102273/
エイシンヒカリの全妹でエーシンクールディの半妹。伯父にサンタアニタH(米G1・ダ10F)のSir Beaufortがいる。ディープ×Storm Cat×Caroまでがヒラボクディープと同じで、母母父Caroの父フォルティノの母父はRelicなので、「ディープ×Storm Cat×War Relic」の黄金配合(母がEight Thirty≒War Relicのクロス)。ディープ×Storm Catはラキシスにアユサンと牝馬にも活躍馬が出ている。(望田)

■土曜福島4R障害オープン パスティ(マンカフェ・栗山)
■日曜東京9R府中S レアリスタ(POG・望田)
■日曜東京12R1000万下 エルゴレア(POG・望田)




3月26、27日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したリアルスティール(牡4歳)がドバイターフ(G1・芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎リアルスティール(牡・母ラヴズオンリーミー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/
「ディープ×ストームキャット」はキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどを出しているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母は短距離王ロードカナロアの配合をひっくり返したような構成。母系の奥は底力あふれる血で構成され、とくに Flower Bowl が入るのがいい。全兄ラングレーは3歳春時点で心身ともに成長途上。思ったよりも完成が遅い印象なので、弟はこのあたりがクリアできれば。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2014』で望田潤が取り上げたフェザリータッチ(牡3歳)が土曜阪神5Rの未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★キャロットクラブ
フェザリータッチ(牡)
父ダイワメジャー
母カメリアローズ(ホワイトマズル)
牡 募集価格:2800万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105828/
ダローネガの全弟で、ダイワメジャー×ホワイトマズルはトーセンベニザクラと同じ。この組み合わせはHalo≒Droneのニアリークロスでややパワー体質のダイワメジャーに体質の柔らかさと無駄のない脚捌きを補うことができ、かつ「Hyperion+Donatello」をクロスで持つEla-Mana-MouがノーザンテーストのLady Angela3×2と脈絡するので大一番での底力も秘めており、ダイワメジャーでマイルの大物を狙うにはオススメできる配合といえます。本馬はノーザンテーストが強いマイラー体型をしていて兄とは少しタイプは違いますが、ダイワメジャー産駒の特長であるパワーと粘りに富んだ先行型マイラーに完成しそうで、兄に比肩するぐらいの活躍を期待してピックします。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2014』で栗山求が取り上げたセネッティ(牡3歳)が日曜阪神2Rの未勝利戦(ダート1400m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★グリーンファーム愛馬会
セネッティ(牡)
父ワークフォース
母タッチザピーク(スペシャルウィーク)
牡 募集価格:3000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105528/
母タッチザピークは新馬−紅梅S(OP)を連勝したスピード馬で、タッチミーノット(中山金杯)の4分の3兄でもあります。繁殖成績は上々。これまでに産んだ2頭は、ピークトラム(父チチカステナンゴ/デイリー杯2歳S−3着、新潟2歳S−3着)、タッチザターゲット(父クロフネ/ユニコーンS−5着)といずれも重賞で入着を果たしています。父がワークフォースに替わった本馬は、母の血統に父の重厚さを受け止められるだけの素軽さが備わっていると感じるので期待してみたいと思います。一般的に、重いタイプの種牡馬に有効な血は「サンデーサイレンスと Mr.Prospector と La Troienne」。母はスペシャルウィーク×Mr.Prospector で、Buckpasser 5×4と Deputy Minister を持っているので条件を完全に満たしています。父ワークフォースが抱える最もスピード値の高い血は Mr.Prospector。したがってこれを強調(4×3)するのは有効でしょう。キャロットクラブで推奨したワークフォース産駒「リーチコンセンサスの13」は、本馬と同じく3代以内に Deputy Minister、サンデーサイレンス、Mr.Prospector を抱えています。こういうタイプは合うと思われるのでしっかり狙ってみたいところです。芝向きの中距離タイプです。(栗山)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2014』で望田潤が推奨したエマノン(牝3歳)が日曜中京4Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎エマノン(牝、母ピラミマ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106031/
バンドワゴンの半妹で、姉のナンヨーカノン(3勝)やカレンオプシス(デビュー戦2着)も走るところはみせており、どうやらピラミマは名繁殖のジャッジでよさそう。母にNorthern Dancerのクロスがないので早期に仕上がるかが少し心配だが、バンドもナンヨーもデビューは早めだった。ハーツとSeattle Slewはニックスだし、脇をUnbridledやRivermanが固めていて、米血スピードとラトロパワーでクラシック路線に乗りたい。(望田)

■土曜中京7R500万下 レッドアライヴ(一口・望田)
■日曜阪神8R500万下 ワキノハガクレ(POG・望田)
■日曜中京11R高松宮記念2着 ミッキーアイル(ディープ・望田)
■ドバイシーマクラシック2着 ドゥラメンテ(POG・望田)




きさらぎ賞はサトノダイヤモンド


中団の外を追走した◎サトノダイヤモンド(1番人気)が残り200mで先頭に立ち、△レプランシュ(4番人気)以下に3馬身半差をつけて完勝しました。
https://youtu.be/BL7fnHbsSDY?t=20s

これまでのレース内容から、ここではモノが違うだろうとは思っていましたが、期待に違わぬ勝ちっぷりでした。欠点が見当たらないのが凄いですね。ゲートが速く、難なくレースの流れに乗り、冷静沈着で折り合いの不安もありません。騎手がうながせば逃げることも、あるいは最後方から行くことも可能でしょう。そして、ラストの瞬発力は一級品です。

過去、このような馬がいただろうかと記憶を探ってみたのですが、思いつきませんでした。歴史的名馬といわれる馬たちにも何かしら欠点があり、ディープインパクトやオルフェーヴルも例外ではありません。この馬にはそれが見当たりません。最後の直線でジョッキーが仕掛け、500kgの大柄な馬体がダイナミックな全身運動に入って後続を引き離しにかかると、その迫力に目を奪われました。いいものを見た、と思いました。今回追ったのはラスト300mだけ。ルメール騎手は「全力ではない」とコメントしています。勝ちタイム1分46秒9はレースレコードです。

「競馬スピリッツ」「ウマニティ」に提供した予想は◎△○で馬単830円、3連単1570円的中。予想文を転載します。

「◎サトノダイヤモンドは『ディープインパクト×オーペン』という組み合わせ。母マルペンサは南米アルゼンチン産馬で、現役時代にコパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ヒルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)などを制した名牝。1、2戦目はいずれも内回りコースだったが、2馬身半差、3馬身半差の楽勝だった。ディープインパクト産駒だけに本質的には直線の長いコースに向いており、今回は待望の外回りコースとなる。前走(阪神芝2000m)は、ゴールが近づくにつれて加速していく珍しいラップで、ラスト2ハロンは11秒5−11秒3。阪神芝コースはラスト1ハロンに急坂が待っており、スローペースであってもラスト1ハロンのラップは落ちるのが普通。サトノダイヤモンドのようにラスト1ハロンがその前の1ハロンより速いケースは珍しい。阪神芝2000mでラスト1ハロン11秒3以下を記録して勝った馬は過去5頭で、このうち4頭は重賞を勝っただけでなくG1で連対し、うち2頭はG1馬となった(ラキシス、ルーラーシップ)。これらはいずれも良馬場での記録で、サトノダイヤモンドは稍重だったので価値が高い。素質はG1級だろう。ここは相手探しの1戦」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/



『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で推奨した馬であり、この馬が落札されたセリの様子については13年7月10日のエントリー「セレクトセール2013:2日目」をご参照ください。当歳時の画像もあります。

予想文に記したとおり、母マルペンサは南米アルゼンチン産馬で、現役時代にコパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ジルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)などを制した名牝です。

母の父 Orpen はモルニ賞(仏G1)の勝ち馬で、愛2歳チャンピオンに輝きました。クールモアで種牡馬となり、アイルランドとオーストラリアで供用され、05年からシャトル種牡馬となってアルゼンチンでも供用されました。亜年度代表馬 Lingote de Oro をはじめ多くの活躍馬を送り出し、2010年に同国のリーディングサイアーとなっています。Natalma のファミリーに属し、かつ Natalma のクロスを持ち、Ribot 系の血を持っているので、大種牡馬デインヒルと配合構成が似ています。父 Lure は「Danzig×Alydar」なのでジェンティルドンナの母の父 Bertolini と同じ組み合わせです。





ディープインパクトは柔らかさを伝える種牡馬で、馬体のサイズは小さく、晩成傾向も見られます。したがって、大柄、早熟、硬質なアメリカ血統を入れるのは常套手段で、Storm Cat やフレンチデピュティとの相性の良さはそうした部分が大きいと思います。Danzig、Alydar、Northern Dancer クロスを持つ母マルペンサは配合相手として申し分ないところで、前述のとおり Lure と Bertolini は同じ組み合わせなので、マルペンサとドナブリーニ(ドナウブルーとジェンティルドンナの母)は配合構成がやや似ています。



また、ヴィルシーナの母ハルーワスウィートとも似た構成です。サトノダイヤモンド自身は Halo を3本持っていますが、アルゼンチンの重厚なファミリーに属し、なおかつ Devil's Bag とサザンヘイローというダート短距離を主戦場とするパワフルな種牡馬を経由しているので、軽すぎたり浮ついたところはありません。



レースセンスが抜群で小回りコースを苦にせず、距離は万能。道悪にも対応します。いまのところ欠点らしい欠点が見当たりません。前走の回顧にも記したとおり、過去のディープインパクト産駒の名馬群と比較しても最高クラスといえる1頭だろうと思います。

2歳牡馬チャンピオンのリオンディーズがサトノダイヤモンドと対決するとしたら、位置取りが鍵でしょう。朝日杯フューチュリティSのような後方一気の競馬では、よほど展開や馬場に恵まれないかぎりサトノダイヤモンドに勝つのは難しいと思います。そのあたりはミルコ・デムーロ騎手も分かっているでしょうから、これから違ったパターンの競馬を身につけさせていくのではないかと思います。




2月6、7日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したサトノダイヤモンド(牡3歳)が日曜京都11Rきさらぎ賞(G3・芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎サトノダイヤモンド(牡・母マルペンサ)
母マルペンサはR.V.マンシリャ大賞典(亜G1・芝2000m)勝ち馬で、Halo 4×3、Northern Dancer 4×4、Natalma 4・5×5、血統表の3/4で Almahmoud の血を何重にもクロスしている。自身は Halo≒Sir Ivor 3・5×4・5。母父 Orpen は名マイラー Lure の代表産駒でモルニ賞(仏G1・芝1200m)勝ち。中距離で奥行きがあるかとなると疑問もあるが、速攻系マイラーとして有望でPOG向きだ。(望田)

★サトノダイヤモンド(牡・母マルペンサ)
セレクトセール当歳で落札価格2億3000万円。母マルペンサはアルゼンチン産で、コパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ジルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)を制覇。Northern Dancer 4×4の片方が Danzig を経ているという好パターン。母の父 Orpen はデインヒルと配合構成が似ており、その父 Lure は Bertolini(ジェンティルドンナの母の父)と同じ Danzig×Alydar という組み合わせ。初子だけに手探りの部分もあるが、まともなら走ってくる。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/

■『2012〜13年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したスマートレイアー(牝6歳)が日曜東京11R東京新聞杯(G3・芝1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○スマートレイアー(牝・母スノースタイル)
ホワイトマズルは母父に入ってもサンデー系種牡馬と相性良。Lyphard 4×4・5に Burghclere÷Ela-Mana-Mou 3×4だから典型的な「サンデー×Lyphard×ハイインロー」で、リトルアマポーラのようなしぶとい中距離馬に期待。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102459/

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したミッキーグッドネス(牝3歳)が土曜京都5R未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎ミッキーグッドネス(牝・母マイグッドネス)
ダート重賞を連勝中のダノンレジェンドの半妹で、母母CaressingはBCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ8.5F)勝ち馬。その母Lovin TouchはYour Hostess=My Host3×3のクロスを持つ。ディープインパクト×Storm Catで、なおかつ母母が北米G1勝ち馬でIntentionallyとYour Host=Your Hostess=My Hostを持つという点までアユサンと同じで、似たようなイメージのマイラーとして注目したい。(望田)

★ミッキーグッドネス(牝・母マイグッドネス)
「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ、アユサン、ラキシス、リアルスティールなどが出ているニックス。2代母 Caressing は米2歳牝馬チャンピオンで、3代母 Lovin Touch は Your Hostess=My Host 3×3という全きょうだいクロスを持っている。「ディープ×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること。この配合はぴったりだろう。ただ、5月28日生まれはネックとなりそう。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106298/

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤が推奨したショパン(牡3歳)が土曜京都6Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎ショパン(牡・母エアグルーヴ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105804/
ルーラーシップの全弟で、ドゥラメンテやアドマイヤセプターとは叔父・甥姪の関係で3/4同血。母は名競走馬で名繁殖で子孫大繁栄中。キングカメハメハ×エアグルーヴのニックスは、Hornbeam≒パロクサイドのニアリークロス+Specialによって、Nureyevとトニービンとパロクサイド牝系の「HyperionとNasrullah」的なナタの斬れがONになりやすいから…ということは何度も書いてきた。体つきや体質はドゥラメンテに似たものがある。

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤が推奨したカラクプア(牡3歳)が日曜京都1Rの未勝利戦(ダート1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

◎カラクプア(牡・母リリウオカラニ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106218/
エコルプレイスやトロピカルライトの甥で、母リリウオカラニは短距離で3勝。母父Grindstoneはケンタッキーダービー馬でカレンブラックヒルの母父でもある。ダートでの活躍が目立つ牝系だが、母はSir Gaylord≒Secretariat4×4で平坦芝向きのスピードをみせた。Northern DancerとナスキロラトロとTom Foolをクロスしたラストタイクーン増幅型で、芝マイルで斬れるだろう。(望田)

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したミッキーグローリー(牡3歳)が日曜東京4R未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ミッキーグローリー(牡・母メリッサ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013103999/
セレクトセール当歳で落札価格6800万円。母メリッサは北九州記念の勝ち馬。父はスプリントタイプの繁殖牝馬と相性がよく、「ディープインパクト×ホワイトマズル」はスマートレイアーと同じ。アルザオ≒ダンシングブレーヴ3×3が光る。「父ディープインパクト、2代母の父トニービン」という構成もハープスターをはじめ成功例が多いパターンなので信頼性が高い。気性面の問題さえなければ芝向きのマイラーとして大成できそうだ。

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したラヴィエベール(牡3歳)が日曜東京5R新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ラヴィエベール(牡・母コケレール)
母コケレールはルメールの手綱でサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)に勝った。Zamindar×Caerleonだから、Zarkava(Zamindar×Nijinsky×Mill Reef)のように斬れるフランス娘のイメージだ。ディープにGone WestとCaerleonだから、本馬もナスキロ柔い斬れが武器だろう。藤沢和厩舎らしいので、東京1800mのスローをビュンと差し切る姿が描けます(笑)。(望田)

○ラヴィエベール(牡・母コケレール)
シルクホースクラブで募集価格8000万円。母コケレールはサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)の勝ち馬。父は Northern Dancer の強いクロスを持つ繁殖牝馬と好相性を示しているので、その息子である The Minstrel≒Nijinsky 3×3という4分の3同血クロスは好ましい。さらに、Mr.Prospector と Secretariat を併せ持つので、ラキシスと配合構成が似ている。2代母の父 Caerleon は父と相性がよく、母方の奥にヨーロッパ的な重厚さも感じられるので、府中の長い直線に向いたクラシック配合だろう。母の父 Zamindar は女傑 Zarkava の父として知られている。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105870/

■土曜京都10RエルフィンS レッドアヴァンセ(ディープ・望田)
■日曜京都7R500万下 ゼウスバローズ(ディープ・望田&栗山)
■日曜東京7R500万下 プレシャスメイト(POG・望田)




1月16、17日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『望田潤のPOG好配合馬リスト2014』で望田潤が推奨したレーヴミストラル(牡4歳)が日曜京都11Rの日経新春杯(G2・芝2400m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

★レーヴミストラル(牡・母レーヴドスカー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104929/
兄姉にレーヴディソール、アプレザンレーヴ、レーヴドリアン、レーヴダムール。泣く子も黙って指名するレーヴドスカーの仔で、母はSir Gaylord4×4などナスキロ血脈が豊富だから、キンカメとの配合でも柔らかストライドで斬れる中距離馬が出るだろう。

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したイマジンザット(牡3歳)が土曜中山5R未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

★イマジンザット(牡・母シャンラン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013102880/
ショウナンアルバの半弟でショウナンタレントやショウナンパルフェの3/4弟、甥にエルカミーノレアルがいる。母シャンランはアウトサイダー血脈豊富で相手種牡馬を立てるタイプだが、ディープインパクトと配合だとNorthern DancerやQueen's HussarやHypericum≒Aureoleのクロスでウインドインハーヘアの重厚な欧血を増幅することとなり、晩成型かもしれないが配合はなかなか面白い。

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求と望田潤が推奨したヴァンキッシュラン(牡3歳)が土曜京都5R未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ヴァンキッシュラン(牡・母リリーオブザヴァレー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105718/
セレクトセール当歳で落札価格1億9000万円。母リリーオブザヴァレーはオペラ賞(仏G1・芝2000m)など仏重賞を3勝。その半弟はUAEダービー(首G2・ダ1900m)を圧勝した Mubtaahij。母方に Galileo を持つディープインパクト産駒はローハイドとウェルブレッドの兄弟が走っており、いずれも勝ち上がっているので悪くはないが、重賞を勝つには少々パンチが足りない。3代母 Gale Warning は「ラストタイクーン×Up Spirits」というアメリカ血統。また、Hopespringseternal≒ラストタイクーン4×3でもある。この部分がスパイスとなり全体に鋭さ、素軽さを及ぼすことができればおもしろい。(栗山)

★ヴァンキッシュラン(牡・母リリーオブザヴァレー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105718/
母リリーオブザヴァレーはオペラ賞(仏G1・芝2000m)勝ち馬で、Galileoとラストタイクーンを通じるNorthern Dancerとナスキロラトロのクロス。牝系はリトルオードリーやココナッツパンチなどと同じ。母系にラストタイクーンを引くディープ産駒は13頭中8頭が勝ち馬でマルセリーナ、デニムアンドルビー、ファイナルフォーム、テンダリーヴォイス、キロハナなどが含まれる。中距離で重厚に斬れそうで青葉賞向きか。(望田)

■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したティルヴィング(牝3歳)が日曜京都2R未勝利戦(ダート18000m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○ティルヴィング(牝・母ストゥデンテッサ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105938/
セレクトセール当歳で落札価格7400万円。フェアリーSで6着となったアドマイヤピンク(父キングカメハメハ)の半妹。母ストゥデンテッサはアルゼンチン産で、ホルヘデアトゥーチャ大賞(亜G1・ダ1500m)、ルイスMカンポス将軍賞(亜G2・芝1600m)を制覇。母の父 High Yield は父と相性のいい Storm Cat 産駒で、ラキシスの母マジックストームと配合構成がよく似ている。母方の奥には豊富なヨーロッパ血統を抱えており「ディープインパクト+Storm Cat」の軽さを支えている。1600mでも2400mでも力を出せる。

■『望田潤のPOG好配合馬リスト2015』で望田潤が推奨したアドマイヤロマン(牡3歳)が日曜京都5Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。コメントは以下のとおり。

○アドマイヤロマン(牡・母フローリッドコート)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106052/
ミッキードリームの全弟で、アルフレードやサクラバクシンオーらが出るクリアアンバー〜サクラハゴロモの分枝。キンカメ×サンデー×トニービン×ノーザンテーストまでドゥラメンテと同じだから15/16同血になる。母母がHornbeam≒パロクサイド3×3のドゥラメンテより配合は落ちるが、「3/4Northern Dancer,1/4サンデー」「3/4欧,1/4米」でまとめた配合は美しい。同血の3歳アルパーシャンも走る脚は見せており、持続力ある末脚に期待。

■日曜中山11R京成杯2着 ケルフロイデ(一口&POG・望田)
■土曜中京10R庄内川特別 ダノンブライト(ディープ・栗山)
■日曜中京12R恋路ヶ浜特別 グランアルマダ(POG・望田)




サトノダイヤモンド2連勝


土曜日の注目レースは阪神7Rの2歳500万下(芝2000m)。同週に行われるホープフルS(G2・芝2000m)を盛り上げる目的で、昨年まで行われていたエリカ賞(2歳500万下・芝2000m)を平場レースに格下げしたものです。

主催者側には、エリカ賞に出走してくる強豪をホープフルSに回したいという意図があったのですが、あえて重賞に挑戦するよりも、平場レースで確実に賞金を上積みしたいと考える陣営は少なくないため、皮肉にも今年のメンバーはエリカ賞時代よりも上ではないか、と思えるハイレベルなものでした。

レースは、中団につけたサトノダイヤモンド(1番人気)が終始外を回って突き抜け、クィーンズベスト(7番人気)以下に3馬身半差をつけて圧勝しました。稍重の勝ちタイムは2分03秒8。
https://youtu.be/JTDuwdgbn8Y

ケタ違いの強さでした。ラスト5ハロンのラップは12秒8−12秒6−11秒8−11秒5−11秒3。ゴールが近づくにつれて加速しています。ラスト1ハロンがその前の1ハロンより速いのは珍しいことです。阪神芝コースはラスト1ハロンが急坂となっており、スローペースであっても通常はラスト1ハロンのラップが落ちます。新しいコースに生まれ変わった06年以降、エリカ賞とラジオNIKKEI杯2歳S(G3・阪神芝2000m)はすべてそのようなラップを刻んでいます。

サトノダイヤモンドは残り200mを切って先頭に立ち、後続をみるみる引き離したのですが、ラスト1ハロンは11秒3。急坂をものともせずこんな脚を使われては2着以下と差が開くのは当然です。お父さんのディープインパクトにそっくりだな、と思いました。

ラスト1ハロンで11秒3以下を記録し、阪神芝2000mを勝った馬は以下の5頭しかいません。カッコ内はその後の代表的な戦績です。

・ニュービギニング(毎日杯3着)
・ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)
・ラキシス(エリザベス女王杯)
・デニムアンドルビー(ローズS、ジャパンC2着)
・サトノラーゼン(京都新聞杯、日本ダービー2着)

5頭中4頭は重賞を勝ち、なおかつG1で連対しています。うち2頭はG1馬となっています。これらはいずれも良馬場での記録で、サトノダイヤモンドは稍重。価値が高いと思います。ちなみに、唯一重賞を勝てなかったニュービギニングのタイムは、新コース竣工直後の開幕週に記録されたもの。8ヵ月ぶりの競馬だったので絶好の高速馬場でした。

サトノダイヤモンドは『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で推奨した馬です。コメントを転載します。

★サトノダイヤモンド(牡・母マルペンサ)
セレクトセール当歳で落札価格2億3000万円。母マルペンサはアルゼンチン産で、コパデプラタ大賞(亜G1・芝2000m)、クリアドレス大賞(亜G1・ダ2000m)、ジルベルトレレナ大賞(亜G1・ダ2000m)を制覇。Northern Dancer 4×4の片方が Danzig を経ているという好パターン。母の父 Orpen はデインヒルと配合構成が似ており、その父 Lure は Bertolini(ジェンティルドンナの母の父)と同じ Danzig×Alydar という組み合わせ。初子だけに手探りの部分もあるが、まともなら走ってくる。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106101/



母の父 Orpen はモルニ賞(仏G1)の勝ち馬で、愛2歳チャンピオンに輝きました。クールモアで種牡馬となり、アイルランドとオーストラリアで供用され、05年からシャトル種牡馬となってアルゼンチンでも供用されました。亜年度代表馬 Lingote de Oro をはじめ多くの活躍馬を送り出し、2010年に同国のリーディングサイアーとなっています。大種牡馬デインヒルに配合構成が似ており、父 Lure は「Danzig×Alydar」なのでジェンティルドンナの母の父 Bertolini と同じ組み合わせです。





ディープインパクトは柔らかさを伝える種牡馬で、馬体のサイズは小さく、晩成傾向も見られます。したがって、大柄、早熟、硬質なアメリカ血統を入れるのは常套手段で、Storm Cat やフレンチデピュティとの相性の良さはそうした部分が大きいと思います。Danzig、Alydar、Northern Dancer クロスを持つ母マルペンサは配合相手として申し分ないところで、前述のとおり Lure と Bertolini は同じ組み合わせなので、マルペンサとドナブリーニ(ドナウブルーとジェンティルドンナの母)は配合構成がやや似ています。



また、ヴィルシーナの母ハルーワスウィートとも似た構成です。サトノダイヤモンド自身は Halo を3本持っていますが、アルゼンチンの重厚なファミリーに属し、なおかつ Devil's Bag とサザンヘイローというダート短距離を主戦場とするパワフルな種牡馬を経由しているので、軽すぎたり浮ついたところはありません。



レースセンスが抜群で小回りコースを苦にせず、距離は万能。道悪にも対応します。いまのところ欠点らしい欠点が見当たりません。過去のディープインパクト産駒の名馬群と比較しても最高クラスといえる1頭だろうと思います。リオンディーズとの対決がいまから楽しみです。

13年7月10日のエントリー「セレクトセール2013:2日目」は、サトノダイヤモンドが落札された際のリポートです。当歳時の画像もあります。よろしかったらご覧くださいませ。




モーリス、エイシンヒカリが香港でG1制覇


モーリス対 Able Friend という夢のような叩き合い。そこから抜け出してきたのは日本のモーリスでした。香港マイル(G1・芝1600m)の日本調教馬制覇は05年のハットトリック以来10年ぶり、01年のエイシンプレストンを含めて3頭目となります。
https://youtu.be/DdSRqx6dFOo

興奮が醒めやらぬなか行われた香港C(G1・芝2000m)は、エイシンヒカリが鮮やかな逃げ切り勝ち。2着にはヌーヴォレコルトが入り、日本馬のワンツーフィニッシュ。勝った武豊騎手のこれほど嬉しそうな表情は久しぶりに見ました。日本馬の優勝は01年のアグネスデジタル以来14年ぶり。95年フジヤマケンザン、98年ミッドナイトベットを含めて4頭目となります。
https://youtu.be/X5Mw5N_HKHs

モーリスの血統表は味わい深いですね。メジロモントレーにダイナアクトレス。それにグラスワンダーとスクリーンヒーロー。日本競馬の歴史が刻まれています。メジロ牧場と社台ファームで育まれた血が流れている点はオルフェーヴルとよく似ています。このふたつの牧場がいかに質の高い馬産をしていたか、国際レースの結果によって明らかになったと思います。

2代母メジロモントレー(アルゼンチン共和国杯、アメリカJCCなど重賞4勝)はPOGで指名した馬で、デビュー戦から引退レースまで追いかけ続けた思い出深い馬です。筋骨隆々としたモーリスの馬体は少なからずメジロモントレーの影響を受けていると思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100655/



エイシンヒカリはディープインパクト産駒。世界に誇る我が国のエース種牡馬がまたもや国際レースで結果を出しました。この勝利はキズナ、ラキシス、リアルスティールなど、同じ「ディープインパクト×Storm Cat」から誕生した馬の価値をも高めたと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101273/



マイル、カップ、ヴァーズと1日3勝を挙げた01年を思い出しました。ふだん、日本で競馬を見ているときには気付きづらいのですが、このレースの結果によって、我が国の競馬のどの距離部門が高いレベルにあるのかを認識することができます。外部との交流はそうした意味でも有意義なものです。

今回の遠征に参加した関係者の皆さま、本当にお疲れ様でした。楽しませていただきました。ありがとうございます。




エリザベス女王杯はマリアライト


中団を追走したマリアライト(6番人気)が残り200mで先頭に立ち、◎ヌーヴォレコルト(1番人気)の追撃をクビ差抑えました。
https://youtu.be/lcPlC1ZkfGk?t=34s

金曜日から断続的に降り続いた雨の影響で、朝の段階では重馬場。昼ごろには晴れ上がり、8Rの直前に稍重に回復したものの、エリザベス女王杯の勝ちタイムは2分14秒9と時計が掛かりました。パワーを備えた馬に有利な馬場となったことはマリアライトにとって大きなプラスだったと思います。

前で飛ばした2頭もさほど速いペースではなく、離れた後続馬群はスローペース。その前目で競馬をしたマリアライトのポジションが結果的にはベストでした。後方から猛然と脚を伸ばしたヌーヴォレコルト、タッチングスピーチ、ルージュバック、スマートレイアーは踏み遅れた形です。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103832/



勝ったマリアライトは重賞初勝利がG1制覇となりました。6月のマーメイドS(G3)では1番人気で2着と健闘し、秋初戦のオールカマー(G2)は5着。このレースは15頭立ての14番枠だったこともあり終始外を回らされる形がこたえました。それを考えれば善戦ではあったのですが、まだG1では荷が重いのではないかと考えて印が回りませんでした。去年のいまごろは1000万クラスでも勝ちあぐね、もし当時、1年後にG1を勝つ馬になると聞かされても絶対に信じなかったでしょう。抜群の成長力です。

父ディープインパクトは今年重賞20勝目。G1は3勝目です。上半期は例年に比べるとペースが鈍かったのですが、1着8回、2着19回と、勝ち切れない惜しいレースの連続だったことが響きました。下半期、とくに秋競馬に突入してからエンジンが掛かってきました。エリザベス女王杯は昨年のラキシスに続く連覇です。

母クリソプレーズはもはや名牝の域に達しています。本馬の他にクリソライト(父ゴールドアリュール/ジャパンダートダービーなど重賞3勝)、リアファル(父ゼンノロブロイ/神戸新聞杯)を産んでいます。ジャパンCダート(G1・ダ2100m)を勝ったアロンダイトの全姉で、母方に Ribot を持つエルコンドルパサー産駒という力強い血統。これがダートや力の要る芝で強さを発揮する鍵となっています。

ゴールドアリュール産駒のクリソライトはダート馬、ゼンノロブロイ産駒のリアファルは芝・ダート兼用馬で、ディープインパクトを父に持つ本馬は力の要る芝を得意とする芝馬です。「ディープインパクト×エルコンドルパサー」は8頭中5頭が勝ち上がり、本馬のほかにはアンビシャス(ラジオNIKKEI賞)が出ています。

ディープインパクトの成功パターンのひとつに「母が Northern Dancer を複数持ち、そのいずれかが Special 牝系を経たもの」というものがあります。Special 牝系を経た Northern Dancer 系種牡馬には Nureyev、Sadler's Wells、Fairy King などがいます。本馬の母の父エルコンドルパサーは Nureyev≒Sadler's Wells 3×2。この条件を満たしています。ただ、ヨーロッパ的な重厚さを帯びた血なので、パンパンの良馬場よりは時計の掛かる芝が合っています。今回の馬場コンディションはこの馬向きでした。

ちなみに、3着に食い込んだタッチングスピーチも、Sadler's Wells を含んだディープインパクト産駒です。時計の掛かる馬場になるとこうした血がモノをいいます。ちなみに、タッチングスピーチの母リッスンとマリアライトの母クリソプレーズはそれ以外の部分もよく似ています。



○ルージュバック(3番人気)は惜しい4着。半年ぶりの実戦で、なおかつ大トビなのでこうした馬場は得意ではなかったと思うのですが、ここまでやれるのですから立派です。

◎ヌーヴォレコルト(1番人気)はクビ差2着。切れ味で勝負するタイプではないので、結果論ですがもう少し位置取りが前なら違った結果となっていたかもしれません。2000m以上での安定感はさすがです。




毎日王冠はエイシンヒカリ


マイペースの逃げを打った○エイシンヒカリ(1番人気)が直線でもよく粘り、△ディサイファ(4番人気)、イスラボニータ(7番人気)の追撃をしのいで逃げ切りました。
https://youtu.be/JW0C3NSnzbo



毎日王冠(G2)は例年さほど速いペースにはなりません。05年以降、良馬場で行われた8回の1000m平均通過タイムは59秒3。これより200m長い天皇賞・秋(G1)は59秒1です。G2とG1の違いはあるにせよ、休み明けの馬が多く少頭数になりがちな毎日王冠は、前半のんびりとした展開になりやすいレースです。

今年の1000m通過は59秒9。例年よりもさらに遅いペースとなりました。エイシンヒカリの手綱を取った武豊騎手は、中盤で12秒台のラップを二度刻んで息を入れ、ラストの脚を温存して逃げ切り勝ち。完璧な騎乗だったと思います。外にモタれる癖を見せなかったので、気性的な成長も見られました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101273/



「ディープインパクト×Storm Cat」の組み合わせは、エイシンヒカリのほかにキズナ、ラキシス、アユサン、リアルスティール、ヒラボクディープ、サトノアラジンなどが出ているニックス。基本的に直線の長いコースに向いた配合で、内回りよりも外回りコースで良績を残しています。東京芝1800mでは連対率42.1%(19戦8連対)と抜群の成績を残しています。

Storm Cat は筋肉量豊富で馬格があるアメリカ血統。華奢で細身のディープインパクトをうまくサポートできる血です。ただ、レースぶりが淡泊で素軽さを武器としているので、大物になれるかどうかは重厚なヨーロッパ血脈、とくに Hyperion−Alibhai や Son-in-Law、いったイギリス血統をどう取り入れるかが重要となります。

エイシンヒカリの3代母の父 Key to the Mint は現役時代に米最優秀3歳牡馬に選ばれ、スタミナ、底力、成長力に関しては優れたものを伝える血です。父は Ribot 系の Graustark で、その母 Flower Bowl は「Alibhai×Beau Pere(その父 Son-in-Law)」ですからセオリーどおりの配合です。母の父 Princequillo は60〜80年代にアメリカのスピード血統をサポートした偉大なスタミナ血統です。
http://www.pedigreequery.com/key+to+the+mint



「ディープインパクト×Storm Cat」から誕生したラングレー、リアルスティール、プロディガルサンの兄弟は、4代母 Pasadoble(Miesque の母)が Key to the Mint とよく似た配合構成となっています。



母が17歳時の産駒という点が気になって「栗山ノート」では選べませんでした。繁殖牝馬が高齢で出産した産駒に当たりが少ないことは経験則だけでなく調査研究等でほぼ通説となっていますが、あくまでも統計上のデータであって、馬のデキさえ良ければ問題ありません。キズナは母が20歳時の産駒でした。

次走の天皇賞・秋はおそらく1番人気でしょう。ただ、前述のとおり天皇賞・秋は毎日王冠よりも展開が厳しくなる傾向があり、差し馬優勢のレースです。逃げ切り勝ちは87年のニッポーテイオーまでさかのぼらなければなりません(91年のプレクラスニーは2位入線で繰り上がり優勝)。エイシンヒカリが盾を獲得するにはこの厳しいデータに打ち勝たなければなりません。

◎ヴァンセンヌ(3番人気)は9着。2番手追走という意外なポジションでレースを進めました。中盤から折り合ったものの序盤は横山典弘騎手が必死になだめ、それが祟ったのか最後に失速してしまいました。松永幹夫調教師のコメントによると体調ももうひとつだったようです。




6月20、21日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2015〜16年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求と望田潤がダブル推奨したプロディガルサン(牡2歳)が土曜東京5R新馬戦(芝1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎プロディガルサン(牡・母ラヴズオンリーミー)
セレクトセール1歳で落札価格1億8000万円。全兄ラングレー(毎日杯−4着)、リアルスティール(共同通信杯、皐月賞−2着)に続き3年連続の指名。デビュー時の馬体重はラングレーが480kg、リアルスティールは498kg。後者のほうが器は上なので、ドナブリーニやクロウキャニオン産駒にも見られる「同性の全きょうだいは大きく出たほうが大物」という法則に当てはまる。本馬がどの程度の馬体重なのかは分からないが、大きく出ているようなら期待大。「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ、アユサン、ラキシスなどを出しているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹で、3代母 Miesque は80年代の世界最強マイラーという世界レベルの良血は魅力的だ。母方の奥は底力あふれる血で構成され、とくに Flower Bowl が入るのがいい。こうした血は「ディープインパクト×Storm Cat」を活かすのに必要だ。(栗山)

○プロディガルサン(牡、母ラヴズオンリーミー)
リアルスティールやラングレーの全弟で、母母MonevassiaはKingmamboの全妹。Monevassiaの産駒に欧2歳牝馬チャンピオンのRumplestiltskinがいる。ディープ×Storm Catだが母母にWar RelicやEight Thirtyが入らないので柔らかく緩くなりすぎる心配があるが、Monevassiaが持つNashua≒Nantallah3×5のパワーでそこを補った配合といえる。名牝系に名血が重ねられて、血統表のどこにもキズがない。(望田)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106128/

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2014』で望田潤が取り上げたマイネルボールド(牡2歳)が土曜阪神1Rの2歳未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がりました。

★ラフィアンターフマンクラブ
父ディープスカイ
母ウエスタンアイル(Gone West)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013102152/
牡 募集価格:1600万円
ディープスカイ産駒はここまで中央に63頭が出走し12頭が勝ち馬。この結果はやや期待外れというべきでしょうが、Gone West牝馬との配合では出走3頭中2頭が勝ち馬となっており、この組み合わせはSecretariat4×4になるのがポイントでしょう。Secretariat≒Sir Gaylordのクロスをもつディープスカイ産駒は22頭出走し7頭が勝ち馬と確率は上がります(最も賞金を稼いでいるフジインザスカイも母父ジョリーズヘイローでHalo4×3、Secretariat≒Sir Gaylord5×5)。本馬はSecretariat5×4の他にもHalo4×4、Northern Dancer5×5、Cornish Prince5×6、Raja Baba≒スチューペンダス5×7、Twosy=Two Lea7・8×6、Lea Lane≒Shama7×6、Tudor Minstrel7×6、Alycidon7×7という凝った父母相似配合になっていて、母母Miss Lindaは亜オークス馬という裏付けもあり、またGone Westの影響も強いマイラー寄りの体型とSecretariatのクロスの影響が感じられる柔らかな体質で、芝1600〜2000mで楽しめそうな馬ではないかとみます。(望田)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ2013』で栗山求が取り上げたマイネルライヒ(牡3歳)が日曜函館1Rの3歳未勝利戦(ダ1700m)を勝ち上がりました。

★ラフィアンターフマンクラブ
父エンパイアメーカー
母パピオンライン(タイキシャトル)
牡 募集価格:1600万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012102698/

父エンパイアメーカーは A.P.Indy と相性がよく、Royal Delta(米3歳&古牝馬チャンピオン)、Bodemeister(米G1アーカンソーダービー)、Emollient(米G1アメリカンオークス、米G1アシュランドS)、オールドパサデナ(準OP)などの活躍馬が出ています。もともと Seattle Slew、Secretariat と相性がいいので、両者が結びついた A.P.Indy とも好相性を示しています。本馬はこのパターン。2代母ヒットザボードは Secretariat≒Sir Gaylord 3・5×4で、母の父タイキシャトルにはそれらとよく似た構成の Foreseer が入るので、芝がまったくダメということはないと思います。芝・ダート兼用のマイラーでしょう。(栗山)

■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤が推奨したミッキージョイ(牡3歳)が日曜東京3R3歳未勝利戦(ダ1600m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○ルドラ12(牡)
Saddex(独G1ラインラントポカル)の甥で、スピニングワールドやアルデバランなども近親。母ルドラは Northern Dancer と Sir Ivor と Never Bend と Klairon を4〜5代でクロスする父母相似配合で、Cape Cross のパワーマイラー的な資質を強く伝える繁殖だ。兄ミッキールドラ(父ダイワメジャー)は少しパワーが勝ちすぎてダートで勝ち上がったが、父ディープのほうがバランスが良い配合だ。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012103711/

■土曜阪神12R500万下 ドラゴンストリート(ディープ・栗山)
■日曜函館7R500万下 カンデラ(POG・望田)
■日曜函館8R500万下 マイネルエスパス(一口・望田&栗山)
■日曜阪神9R小豆島特別 ダノンムーン(ディープ・栗山)
■日曜阪神11R米子S スマートレイアー(ディープ・望田)
■日曜東京12R500万下 ロジチャリス(POG・望田)




エプソムCはエイシンヒカリ


ダッシュよくハナに立った▲エイシンヒカリ(2番人気)が◎サトノアラジン(1番人気)、△ディサイファ(4番人気)の追撃をクビ、クビ差しりぞけて逃げ切りました。
https://youtu.be/_fy0-LtGd98

同型のフェスティヴタローの出方次第では厳しい競馬になることも考えられたのですが、同馬が競りかけてくることなく控えたのでマイペースの逃げ。最初と最後の1ハロンを除けば12秒台のラップが一度もないというこの馬らしい緩みのない逃げでした。

向正面半ば過ぎから3コーナーにかけて11秒9−11秒7と若干ラップを落とし、後続を引き付けたのは上手かったと思います。11秒台前半のラップをゴールまで続けるのは難しく、かといってペースを落としすぎると瞬発力のある馬の餌食になってしまうので、走りのリズムを崩さない程度に多少緩めるぐらいがちょうどいいわけですが、今回のエイシンヒカリはそれが絶妙でした。直線では相変わらず外にモタれ気味でしたが、この馬の癖なので仕方ありません。昨年秋のアイルランドトロフィーに比べればだいぶマシになっていました。エプソムCの逃げ切り勝ちは88年以来27年ぶりです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101273/



1着エイシンヒカリ、2着サトノアラジン、5着ヒラボクディープの3頭は「ディープインパクト×Storm Cat」の組み合わせです。東京コースの重賞では連対率37.5%。これまでにキズナの日本ダービー(G1)をはじめ重賞を4勝しており相性抜群です。基本的に直線の長いコースに向いた配合で、内回りよりも外回りコースで良績を残しています。エイシンヒカリは気性的な難しさもあって逃げ脚質。“溜めて切れる”というスタンダードな産駒傾向とはちょっとズレているのですが、それでも逃げ切りが難しいエプソムCで逃げ切ってしまうのですから、この配合の東京適性の高さがうかがい知れます。

エイシンヒカリ、サトノアラジン、ヒラボクディープ、キズナ以外にも、ラキシス、リアルスティール、アユサンなどが出ているニックスです。Storm Cat は筋肉量豊富で馬格があるアメリカ血統。華奢で細身のディープインパクトをうまくサポートできる血です。ただ、レースぶりが淡泊で素軽さを武器としているので、大物になれるかどうかは重厚なヨーロッパ血脈、とくに Hyperion−Alibhai や Son-in-Law、いったイギリス血統をどう取り入れるかが重要となります。

エイシンヒカリの3代母の父 Key to the Mint は現役時代に米最優秀3歳牡馬に選ばれ、スタミナ、底力、成長力に関しては優れたものを伝える血です。父は Ribot 系の Graustark で、その母 Flower Bowl は「Alibhai×Beau Pere(その父 Son-in-Law)」ですからセオリーどおりの配合です。母の父 Princequillo は60〜80年代にアメリカのスピード血統をサポートした偉大なスタミナ血統です。
http://www.pedigreequery.com/key+to+the+mint



母が17歳時の産駒という点が気になって「栗山ノート」では選べなかったのですが、現2歳の全妹がなかなかデキがいいようで、今年のPOGでも人気となっていました。繁殖牝馬が高齢で出産した産駒に当たりが少ないことは経験則だけでなく調査研究等でほぼ通説となっていますが、あくまでも統計上のデータであって、馬のデキさえ良ければ問題ありません。キズナは母が20歳時の産駒でした。

◎サトノアラジン(1番人気)は2着。エイシンヒカリが直線で外にモタれることを見越して最内に進路を取ったのはルメール騎手の好プレーでした。全姉ラキシスと同様、4歳を迎えての成長が目覚ましいですね。ルメール騎手曰く「距離の1800mはマキシマム、ギリギリです。ベストはマイルでしょう」(ラジオNIKKEI競馬実況web)とのこと。溜めて切れる典型的なディープ産駒だと思うので、脚が溜まりにくいハイペースの持続力勝負となりがちな1600〜1800mでは、その道のスペシャリストに対抗できるのだろうか、という懸念があります。たしかに4月の春興S(準OP・芝1600m)では驚異的な末脚を披露しましたが、これは条件クラスの緩いペースだったため脚を溜められたのだと思います。重賞であのようなスローペースに巡り会うには運が必要です。

前走のモンゴル大統領賞(準OP・芝1800m)のレース前、東京競馬場のREXSのお客様の前で「サトノアラジンは今年の新潟記念(G3・芝2000m)を勝ちます」と宣言しました。これは直線の長いコースの中距離戦で脚を溜めて終いを活かす競馬が合っている、という見立てがあったからです。血統的にも距離の問題はありません。ただ、気性的な問題でそれが難しい、というケースも珍しくありません。そのあたりは陣営が最もよく知る立場でしょうから、適切なレース選択をされることでしょう。

予想はマルチ設定だったので、▲◎△で馬単760円、3連単2750円的中です。エイシンヒカリは『2013〜14年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤さんが推奨した馬でした。




4月18、19日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『望田潤のPOG好配合馬リスト2014』で望田潤が推奨したドゥラメンテ(牡3歳)が日曜中山11R皐月賞(芝2000m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎ドゥラメンテ(牡・母アドマイヤグルーヴ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104511/
アドマイヤセプターとボージェストの全弟で、母アドマイヤグルーヴはエリザベス女王杯勝ち。母母エアグルーヴは名馬名繁殖。キンカメ×エアグルーヴのルーラーシップとは3/4同血で、この組み合わせはHornbeam≒パロクサイドのニアリークロス6×5・5になるのがポイントだ。ボージェストも走る脚はみせていたし、本馬は牡だからルーラーのようなナタ斬れ爆発だろう。

■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したダノンブライト(牡3歳)が土曜阪神3R未勝利戦(ダ1400m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○ペニーズフォーチュンの12(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012101386/
2代母 Lovlier Linda はサンタマルガリータ招待H(米G1・ダ9f)など重賞5勝。母ペニーズフォーチュンの半兄 Old Trieste は、わずか3年間の供用で早世したものの、本邦輸入種牡馬シニスターミニスターなどを送り出した有能な種牡馬だった。「ディープインパクト×Storm Cat」なのでキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどと同じ。この配合で重要なのは、残り4分の1の部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えることで、要するに重厚なヨーロッパ血統で底力をサポートしていくことが大事。本馬の2代母は Herbager 系の Vigors が父、Djebel 系の Crozier が母の父。アメリカ血統でありながら豊富なヨーロッパ血統を受けているので底力があり、先述のとおり現役時代にG1を制覇した。ブリティッシュトラッドではないものの配合の方向性としては正しく、期待が持てる配合馬といえる。ただ、晩成型の Vigors が入るだけに完成が遅くなる懸念はある。

■土曜阪神9Rはなみずき賞 サトノラーゼン(ディープ・栗山)
■日曜中山9R鹿野山特別 ライズトゥフェイム(一口・栗山)
■日曜中山11R皐月賞2着 リアルスティール(ディープ・栗山)




大阪杯はラキシス


後方から徐々に進出した△ラキシス(4番人気)と○キズナ(1番人気)の一騎打ちとなり、内のラキシスが外のキズナを2馬身突き放して快勝しました。
https://youtu.be/9vXXp-Bh-RI

単勝1.4倍の支持を集めたキズナは、3歳秋のフランス遠征で道悪をこなした実績があります。フランスと日本では馬場が異なるので、同じ道悪といっても同列に論じていいというわけではありませんが、力の要る馬場を苦にしないのは確かでしょう。今回は3着以下を3馬身引き離しているので、最後に脚が上がったとはいえ凡走というわけではありません。道悪におけるラキシスのパフォーマンスが凄すぎた、ということだと思います。

馬場が悪化すると歩幅が小さくなるものですが、ラキシスはまったくのめることなくフットワークを伸ばして突き抜けました。3歳秋に重馬場のエリザベス女王杯で2着となった経験がありますが、当時はまだ力を付けきっていない段階での健闘ですから、道悪を利しての好走だったと思います。この走りを見ると、もしフランスに行ったら……と想像してしまいます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/



「ディープインパクト×Storm Cat」なので2着キズナと同じ組み合わせ。この2頭のほかにも、アユサン(桜花賞)、ヒラボクディープ(青葉賞)、リアルスティール(共同通信杯)などの重賞勝ち馬が出ており、JRAで出走した27頭中19頭が勝ち上がっています。

「ディープインパクト×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること――というのは繰り返し述べてきたとおりです。Storm Cat は淡泊なところがあるので、ヨーロッパ的な重厚さでサポートするというイメージです。キズナ、アユサン、リアルスティールなどはこのあたりのフォローがしっかりしている配合です。

母マジックストームはモンマスオークス(米G2・ダ9f)の勝ち馬。2代母 Foppy Dancer はアメリカ色の強い配合構成なので、キズナ、アユサン、リアルスティール型とは異なります。母には Storm Bird≒Nijinsky 2×3という大胆な相似な血のクロスが施されており、これが底力の担保となっているのではないかと推察されます。

同じサンデー系の大物ではヒルノダムールがこれに近いですね。同馬はマンハッタンカフェ産駒で、母に Nijinsky≒The Minstrel 2×3という4分の3同血クロスを持ち、芝3200mの天皇賞・春を勝ちました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/



牝馬であっても本格化は4歳秋だったので、全弟サトノアラジンも現時点では準OPですが、いずれ重賞戦線に再浮上してくるはずです。ダノンシャーク、マーティンボロ、ディサイファといった馬たちと同じく、5歳時に本格化して重賞を勝つというパターンではないかと思います。

ここ数年の宝塚記念は、雨の影響を受けて良馬場であってもパワーを要するコンディションであることが少なくありません。3連覇を狙うゴールドシップにとって、道悪を苦にせずラストの決め手もしっかりしているラキシスの存在は脅威でしょう。

◎ロゴタイプ(3番人気)は5着。血統的に少々の道悪は苦にしないタイプですが、悪くなりすぎるのも良くないのでしょう。




共同通信杯はリアルスティール


好位のインを追走した▲リアルスティール(3番人気)が直線で○ドゥラメンテ(1番人気)との競り合いを制し、重賞初制覇を飾りました。
http://youtu.be/Up1WaJ4Aj3Q

土曜日のクイーンC(G3)と同じくペースは速めで、800m通過47秒4は過去10年で2番目のハイペース。中盤で12秒6−12秒6と若干緩んだものの、ラスト3ハロンを34秒5(11秒8−11秒0−11秒7)でまとめる内容の濃いレースでした。勝ちタイム1分47秒1は一昨年の1分46秒0(勝ち馬メイケイペガスター)に次いで歴代2位の好タイムです。

持続力と決め手を高いレベルで問われた一戦なので、1、2着馬は強いと思います。古い話で恐縮ですが、86年のダイナガリバーは当レース史上初めて1分48秒台で勝ち、この時点でダービー候補と言われました。また、94年のナリタブライアンは1分47秒5のレースレコードで4馬身差の圧勝劇を演じ、三冠はまず間違いないのでは、という世間の空気が形成されました。じっさい、前者はダービーを勝ち、後者は三冠馬となりました。

クラシックレースは総合力の争いとなるので、ごまかしのきかない共同通信杯を好内容で勝った馬は信頼できます。もちろん相手関係や体調もあるので、現時点でどのレースを勝つといった決めつけはできませんが、リアルスティールとドゥラメンテがクラシックで好走しやすい馬であることは確かだと思います。

勝ったリアルスティールは2戦2勝。共同通信杯は新馬戦や未勝利戦を勝ったばかりの馬にとって鬼門といえるレースです。要するにレベルが高いレース、ということです。共同通信杯はクラシック戦線の王道に位置するので、それなりの実力馬が大挙出走してきます。メンバー構成が薄い2歳重賞ではないので、新馬戦を勝ったばかりの格下馬はまず通用しません。

『POGの達人(赤本)』の「オススメ10頭」、『競馬王のPOG本』の「オススメ10頭」と「栗山ノート」、血統屋コンテンツの「ディープインパクト好配合馬リスト」など、ほとんどの媒体で推奨した好配合馬ではありますが、予想の印は▲。実力は認めてもここでは単穴として評価するのが精一杯でした。想像以上の強さでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/



「ディープインパクト×Storm Cat」は成功しており、G1を制したキズナ(日本ダービー、ニエル賞)、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)のほか、ヒラボクディープ(青葉賞)、サトノアラジン(共同通信杯−3着)、ラングレー(毎日杯−4着)、エイシンヒカリ(アイルランドT)などが出ています。ニックスといっていいでしょう。JRAで出走した27頭中、現在19頭が勝ち上がっています。

本馬はラングレーの全弟。母の父は Storm Cat で、2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母ラヴズオンリーミーは短距離王ロードカナロアの配合(Kingmambo 系×Storm Cat)をひっくり返したような構成となっています。



「ディープ×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること。3代母 Miesque は Hyperion 5・5×6で Alibhai を含んでいます。「ディープ×Storm Cat」をサポートする血としては理想的です。
http://www.pedigreequery.com/miesque



母ラヴズオンリーミーはカルティエ賞最優秀2歳牝馬に選ばれた Rumplestiltskin(マルセルブサック賞、モイグレアスタッドS)の半妹。ちなみに、現在英ダービーのアンティポストで1番人気に推されているアイルランド調教馬 John F Kennedy は Rumplestiltskin の息子です。



昨年秋、仏サンクルー競馬場のデビュー戦を7馬身差で圧勝し、今年の仏クラシックの有力候補となっている Tale of Life(牡3歳)は、ディープインパクト産駒で母がラヴズオンリーミーの4分の3同血なので、リアルスティールに配合構成がそっくりです。



奇しくも今年は各国のクラシック戦線で似たような血統・配合の馬が注目されています。昨年のブリーダーズCマイル(米G1)を制した日本産馬 Karakontie(牡4歳)もよく似ています。



このようなシンクロニシティは、ごく単純に“旬の血統”とか“流行りの血統”といった言葉で片付けられてしまうのですが、奇妙な現象だと思います。

全兄ラングレーはデビュー前に2000mぐらいが合っていると思ったのですが、じっさいに走ってみるとベストディスタンスは2400mでした。それに似たタイプなら、本馬も2400mで強さを発揮するでしょう。折り合い面に不安がないのがいいですね。

2着ドゥラメンテ(1番人気)は見てのとおり、折り合いがつかなかった分、ラストが甘くなってしまいました。中1週の競馬は肉体的にはまったく問題ありませんでしたが、メンタル的には悪影響があったということだと思います。次走、しっかり間隔をあけて競馬を使えば折り合えるでしょう。まだリアルスティールとの勝負付けは済んでいません。

◎アヴニールマルシェ(2番人気)は5着。スタートで内からリアルスティールに寄られ、位置取りが悪くなったことが痛かったですね。4コーナー最後方から差を詰めましたが、前も止まりませんでした。間隔があいた影響もあったので、巻き返す余地は十分あります。

土日とも小倉競馬場で遊んだのですが、一言でいって難しいですね。小回りコースで関東馬関西馬が入り乱れて走るわけですから、理屈どおりには収まりません。ただ、分からないレースは徹底的に“見”をする作戦が功を奏し、少額ながら土日ともプラス収支で終えることができました。下は日曜メインレース門司Sの的中馬券(馬単9080円的中)です。ちなみに、3着と4着がクビ差で、これが入れ替わっていれば3連単も的中となり、交通費や宿泊費も余裕で賄えたところでしたが……。



競馬が終わると、中州の水たき専門店「いろは」に移動し、総勢6人で宴会をしました。博多の水たきが美味しいとは聞いてはいましたが、想像以上でした。撮影が下手なので、この画像から美味しさが伝わらないのが残念です。店員さんが特製の鶏つくねをひとつひとつスープに落として作っているところです(手がブレています)。





2月14、15日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したリアルスティール(牡3歳)が日曜東京11R共同通信杯(G3・芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎リアルスティール(牡・母ラヴズオンリーミー)
「ディープ×ストームキャット」はキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどを出しているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母は短距離王ロードカナロアの配合をひっくり返したような構成。母系の奥は底力あふれる血で構成され、とくに Flower Bowl が入るのがいい。全兄ラングレーは3歳春時点で心身ともに成長途上。思ったよりも完成が遅い印象なので、弟はこのあたりがクリアできれば。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/

■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で望田潤と栗山求がダブル推奨したレゲンデ(牡3歳)が日曜京都5R新馬戦(芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

○レゲンデ(牡・母ドナブリーニ)
ジェンティルドンナ、ドナウブルーの全弟で、母はチェヴァリーパークS(英G1・芝6F)勝ち馬。Lyphard4×4にBertoliniの「Northern Dancer+Never Bend+Fair Trial」が絡むのでまず外さない配合といえ
るが、母方は代々マイラー種牡馬がかけられており、ディープとの配合だと牝馬に出たほうが狙いやすい配合とはいえるかもしれない。そのぶんだけ少し評価を下げてみた。 (望田)

◎レゲンデ(牡・母ドナブリーニ)
ジャパンC2連覇、ドバイシーマクラシック、牝馬三冠などを制した女傑ジェンティルドンナの全弟。その全姉ドナウブルーも関屋記念と京都牝馬Sを制しているので、きょうだいにハズレがない。母は Danzig を経た Northern Dancer 3×4という好パターンで、Alydar、My Bupers を併せ持つのでミッキーアイルにもそっくり。自身は Lyphard 4×4というニックスを持つ。牡馬に替わっても期待大。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104747/

■土曜東京9Rテレビ山梨杯 キミノナハセンター(ディープ・望田&栗山)
■土曜小倉12R大牟田特別 コウエイタケル(POG・望田)
■日曜東京10R雲雀S オメガヴェンデッタ(POG・望田)
■日曜小倉10R脊振山特別 カレンバッドボーイ(ディープ・栗山)
■日曜東京11R共同通信杯2着 ドゥラメンテ(POG・望田)




ダービー向きの大器リアルスティール


12月27日(土)に阪神競馬場で行われた新馬戦(芝1800m)は、中団を追走したリアルスティール(1番人気)が4コーナーで先頭に並びかけ、直線で後続を突き放して3馬身半差で快勝しました。
http://youtu.be/QsABfuNrBKc

1000m通過64秒3という超スローペース。この遅い流れでも折り合いを欠くことなく、ラスト3ハロンを33秒3で突き抜けました。上がりだけの競馬だったので、次走クラスが上がって速いペースとなったとき、対応できるかどうかは未知数ですが、少なくとも今回の競馬に関しては完璧でした。かなりの素質馬でしょう。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/



『POGの達人(赤本)』の「オススメ10頭」、『競馬王のPOG本』の「オススメ10頭」と「栗山ノート」、血統屋コンテンツの「ディープインパクト好配合馬リスト」など、ほとんどの媒体で推奨した好配合馬です。

netkeiba.com の「新着POG馬紹介」(14年11月26日公開)で取り上げた際の文章を転載します。

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「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ(13年日本ダービー−G1)、ラキシス(14年エリザベス女王杯−G1)、アユサン(13年桜花賞−G1)、ヒラボクディープ(13年青葉賞−G2)、エイシンヒカリ(5戦全勝)、サトノアラジン(14年共同通信杯−G3・3着)、ラングレー(14年毎日杯−G3・4着)などが出ているニックス。JRAで出走した26頭のうち現在18頭が勝ち上がるというハイアベレージを記録している。本馬はラングレーの全弟。母の父は Storm Cat で、2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母ラヴズオンリーミーは短距離王ロードカナロアの配合(Kingmambo 系×Storm Cat)をひっくり返したような構成となっている。11月8日、仏サンクルー競馬場のデビュー戦を7馬身差で勝ち、来年の仏クラシックの有力候補となっている Tale of Life(牡2歳)は、父が同じで母同士が4分の3同血なので血統構成がきわめて近い。本当に良くなるのは古馬になってからもしれないが、高いポテンシャルを感じる配合なので期待したい。
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「ディープ×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹にあたる良血で、その母 Miesque は Hyperion 5・5×6で Alibhai を含んでいます。「ディープ×Storm Cat」をサポートする血としては理想的です。
http://www.pedigreequery.com/miesque



Kingmambo はキングカメハメハの父。「ディープインパクト×キングカメハメハ」はデニムアンドルビー、ヤマノフェアリー、テンダリーヴォイス、グリュイエールなど、少ないサンプルから好素質馬がどんどん出てきています。「ブラックタイド×キングカメハメハ」はデイリー杯2歳S(G2)を勝ったタガノエスプレッソが出ています。これもニックスといえそうです。

母ラヴズオンリーミーはカルティエ賞最優秀2歳牝馬に選ばれた Rumplestiltskin(マルセルブサック賞、モイグレアスタッドS)の半妹。引用文で触れたように、今年の仏クラシックの有力候補 Tale of Life(牡3歳)はリアルスティールに配合構成がそっくりです。また、昨年のブリーダーズCマイルを制した日本産馬 Karakontie(牡4歳)ともよく似ています。





ちなみに、現在英ダービーのアンティポストで1番人気に推されているアイルランド調教馬 John F Kennedy は Rumplestiltskin の息子です。日仏英のダービーを Miesque の直牝系の馬が制する可能性もあります。



全兄ラングレーはデビュー前に2000mぐらいが合っていると思ったのですが、じっさいに走ってみるとベストディスタンスは2400mでした。それに似たタイプなら、本馬も2400mで強さを発揮するでしょう。折り合い面に不安がないのがいいですね。ダービーが楽しみです。




12月27〜28日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報


■『2014〜15年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したリアルスティール(牡2歳)が土曜阪神5R新馬戦(芝1800m)を勝ちました。コメントは以下のとおり。

◎ラヴズオンリーミー(牡・Storm Cat)
「ディープ×ストームキャット」はキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどを出しているニックス。2代母 Monevassia は Kingmambo の全妹なので、母は短距離王ロードカナロアの配合をひっくり返したような構成。母系の奥は底力あふれる血で構成され、とくに Flower Bowl が入るのがいい。全兄ラングレーは3歳春時点で心身ともに成長途上。思ったよりも完成が遅い印象なので、弟はこのあたりがクリアできれば。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104889/




エリザベス女王杯はラキシス


好位のインを追走した▲ラキシス(3番人気)が先に抜け出した○ヌーヴォレコルト(1番人気)をゴール直前でクビ差とらえました。
http://youtu.be/7uSFfupZmkQ?t=10s

スタート直後、サンシャインとヴィルシーナが逃げ争いを演じ、ペースが速くなるかと思いきや、隊列が決まると流れが落ち着き、中盤も緩んでスローペースとなりました。結局、ラスト3ハロンのみの競馬となり、前が止まりにくい馬場だったこともあって、好位のインで脚をためたラキシスとヌーヴォレコルトが抜け出しました。現在の馬場コンディション、今回のペースを考えるとこれがベストの競馬でした。勝ち馬の上がり3ハロン33秒4は歴代優勝馬のなかでは第3位。こうなると後ろからでは届きません。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/



京都芝外回りは[2・1・0・1]。昨年のエリザベス女王杯でも2着と好走しており、唯一連対を外した今年の京都記念(4着)は牡馬相手の休み明けですから、このコースではほとんど崩れていません。

「ディープインパクト×Storm Cat」は、キズナ(日本ダービー、ニエル賞)、アユサン(桜花賞)と同じ。この配合による3頭目のG1勝ち馬となりました。京都芝外回りはとくに得意としており、連対率は39.1%(23戦9連対)と抜群の成績です。芝外回り1800〜2200mに限定すると連対率60%(15戦9連対)なので、「ディープインパクト×Storm Cat」が最も得意とする条件といえるでしょう。

「ディープインパクト×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること――というのは繰り返し述べてきたとおりです。Storm Cat は淡泊なところがあるので、ヨーロッパ的な重厚さでサポートするというイメージです。キズナ、アユサン、エイシンヒカリなどはこのあたりのフォローがしっかりしている配合です。

ラキシスは、2代母 Foppy Dancer が「Fappiano×Nijinsky×My Babu」ですから、キズナやアユサン型の配合とは異なります。しかし、母マジックストームは Storm Bird≒Nijinsky 2×3という大胆な相似な血のクロスを持っており、これが底力の担保となっているのではないかと推察されます。同じサンデー系の大物ではヒルノダムールがこれに近いですね。同馬はマンハッタンカフェ産駒で、母に Nijinsky≒The Minstrel 2×3という4分の3同血クロスを持ち、芝3200mの天皇賞・春を勝ちました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007100727/



母マジックストームはモンマスオークス(米G2・ダ9f)の勝ち馬で、現代の代表的なアメリカ血統がほとんど詰め込まれています。アメリカにおけるトップサイアー Tapit とも多くの共通点があります。いかにも脚が速く動くタイプで、ディープインパクトがこれを芝向きに転換し、瞬発力を加えてラキシスが生まれました。



母方に A.P.Indy を持つディープインパクト産駒は持続型が多く、決め手が甘くなる傾向が見られるので、Tapit が入った繁殖牝馬をディープインパクトにつけて即走る馬が現れるかというと、多少配合的な工夫が必要なのかな……と思います。

2着○ヌーヴォレコルト(1番人気)はほとんど勝利を手中に収めながら最後に交わされてしまいまいた。しかし、負けたとはいえ、450kgに満たない小柄な3歳牝馬が短期間に二度の長距離輸送をしてこの結果ですから立派だと思います。

◎メイショウマンボ(2番人気)は12着。位置取りは最高でしたが直線では後退するばかりでした。G1を3勝した昨年のパフォーマンス、今年のヴィクトリアマイル2着から考えてこんな負け方をする馬ではないのですが、楽することを覚えてしまったのか勝負どころで頑張ろうという気が失せています。精神面の問題だけに復活への途は険しいといわざるをえません。




仏デビューのディープインパクト産駒 Tale of Life が7馬身差圧勝


11月8日、仏サンクルー競馬場で行われた初出走馬によるアンティヴァリ賞(芝1600m)は、3番手を追走した Tale of Life(5番人気)が直線で大外に持ち出し、1頭だけ違う伸びで後続に7馬身差をつけました。勝ちタイムは1分47秒95(Heavy=不良)。
http://www.pedigreequery.com/tale+of+life

先日ブリーダーズCマイル(米G1)を勝った日本産馬 Karakontie と同じく、ニアルコス家が母馬を社台コーポレーション白老ファームに預託し、生産した馬です。日本では生まれた牧場が生産者としてクレジットされますが、海外では母馬の所有者が生産者となるので「フラクスマンホールディングス社」名義となります。ニアルコス家のサラブレッド生産部門の持ち株会社です。
http://www.pedigreequery.com/tale+of+life



Karakontie も Tale of Life も、 Miesque の直牝系です。あらためて説明するまでもなく Miesque は80年代世界最強マイラーで、名種牡馬 Kingmambo の母でもあります。ニアルコス家の所有馬でした。3代以内にサンデーサイレンス、Storm Cat、Miesque が入っているので、Karakontie と Tale of Life の配合構成はよく似ています。日本にいるディープ産駒のなかではラングレーにそっくりです。





「ディープインパクト×Storm Cat」は、キズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシス、エイシンヒカリなどが出ている成功パターン。このほか仏1000ギニー(G1)を勝った Beauty Parlour は Storm Cat の息子 Giant's Causeway を母の父に持っており、配合的にこれらの仲間に分類できます。キズナと Beauty Parlour はフランスのビッグレースで結果を出しているので心強いですね。

「ディープインパクト×Storm Cat」で重要なのは、残りの部分に Hyperion−Alibhai のようなブリティッシュトラッドの王道を添えること――というのは繰り返し述べてきたとおりです。Storm Cat は淡泊なところがあるので、ヨーロッパ的な重厚さでサポートするというイメージです。Miesque は Hyperion 5・5×6で Alibhai も持っています。なおかつ、母に Northern Dancer の強いクロスを持つパターンも走っているので、配合的には申し分ありません。昨年6月にアイルランドへ輸出され、ここで育成されたあとフランスのパスカル・バリー厩舎に移りました。仏滞在時のキズナを預かっているのでディープ産駒に関してそれなりの知識と経験はあるはずで、仏ダービーを5勝している名伯楽ですから不安はないでしょう。楽しみです。

ちなみに、2着馬 Pilansbert はディープインパクトが出走した06年の凱旋門賞優勝馬 Rail Link 産駒です。また、この日のメインレース、2歳馬によって争われたクリテリウムドサンクルー(仏G1・芝2000m)の勝ち馬 Epicuris も同産駒です。Epicuris はウィリアムヒルがつけた来年の英ダービーのアンティポストで単勝21倍(6番人気タイ)となっています。
http://www.pedigreequery.com/epicuris






オールカマーはマイネルラクリマ


2番手を追走した○マイネルラクリマ(2番人気)が直線で逃げ馬を交わして先頭に立ち、好位から伸びたラキシス(7番人気)を抑えて重賞3勝目を飾りました。
http://youtu.be/qBJCiNMv38w

ラスト2ハロンが11秒4−11秒6という上がり勝負。本来、スパッと切れる脚はなく、ハイペースの粘り合いや道悪に強いタイプですが、内回りコースの2番手追走という申し分ない位置取りが功を奏しました。戸崎騎手が上手かったと思います。今回は3歳秋のオールカマー以来となる2200mでしたが、上がり勝負になったことでスタミナ面の問題は生じませんでした。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104087/



父チーフベアハートは薄味の種牡馬で、自身の個性を積極的に主張するタイプではありません。母の父がスタミナタイプのサッカーボーイならマイネルキッツ(天皇賞・春)となり、快速タイプのウェストミンスターならビービーガルダン(キーンランドC、阪急杯)となり、Ribot 4×4という底力あふれるクロスを持つマイネルレコルトはG1馬となりました。本馬の母の父はサンデーサイレンス。芝向きの中距離タイプです。

2代母パイナップルスターは、北九州記念(G3・芝1800m)を勝ったダンディコマンドの全妹。クロフネサプライズ(チューリップ賞)の2代母でもあり、ダート王トランセンドはパイナップルスターの2代母サニースワップスの曾孫です。サニースワップス系については平出貴昭さんの『覚えておきたい日本の牝系100』(競馬OnLine新書)にもフォローされているのでご参照ください。また、血統屋の電子書籍『血統あれやこれや1985年復刻版』(笠雄二郎著)にも、サクラサニーオー(アルゼンチン共和国杯、京成杯)に絡めてサニースワップスの配合を俎上に載せた文章が収録されています。約30年前にこのような問題意識をもって血統表を眺めていた方がいたというのは驚きです。

「ニホンピロウイナー×ノーザンテースト」は90年代によく見られた成功パターンで、フラワーパーク(スプリンターズS、高松宮記念)がその代表格です。80年代を代表する名マイラーであるニホンピロウイナーは Abernant≒チャイナロック3×2なので、有力産駒はそのクロスの核心部分の Hyperion と Son-in-Law の組み合わせを継続したものが目立ちます。ヤマニンゼファー、フラワーパーク、ダンディコマンド、メガスターダム、ファンドリショウリ、エムオーウイナーなどなど。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1980106362/



ダンディコマンドはデビュー戦をぶっちぎって勝ったときから Hyperion と Son-in-Law のニックスを基軸とするその素晴らしい配合(Abernant≒チャイナロック≒アイアンエイジ4・3×3)に魅せられました。当時、血統専門誌を発行する競馬通信社という会社に勤めていたのですが、同僚の望田潤さんと職場で血統表を眺めながら「これいいねぇ〜」などと唸った記憶があります。ですから4歳夏に北九州記念(G3・芝1800m)を勝ったときは嬉しかったものです。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1993109569/





マイネルラクリマのタフさや底力、晩成傾向、しぶとい脚といった特長は、2代母パイナップルスターに集められた Hyperion と Son-in-Law のニックスによるものではないかと思います。

ちなみに、今年の九州産の2歳馬にグランデコマンドというダンディコマンド産駒がおり、育成の評判も良かったので注目していました。この馬の配合はマイネルラクリマによく似ています。



現時点で2、2、12着。九州産馬限定戦で勝ち切れなかったのが痛く、やはり限定を外れると厳しい戦いとなっています。いずれ勝ち上がってほしいものです。

◎サトノノブレス(1番人気)は16着。直線はまったく伸びませんでした。原因がよく分かりません。




セレクトセール2014初日


事情により今年は、JRA−VANのセレクトセール特別サイトに原稿を寄稿することになり、その締め切りがタイトなため、ブログを書く時間がほとんどなくなってしまいました。ごく簡単な振り返りとなってしまうことをご了承ください。

昨年のような猛暑ではなく、今年はほとほどに過ごしやすい気候。取材をしていてもさほど汗をかかないので、朝からあちこち動き回りました。下は朝の展示の模様です。たまたま写り込んだ手前の馬は父ファルブラヴ、母エルフィンフェザーの牝馬。



初日は1歳馬のセリ。1億円以上の馬は8頭で、そのうち2頭は2億円を超えました。いずれもディープインパクト産駒です。同産駒は1億円を超えた上位8頭中6頭を占めました。リストは以下のとおり(税抜き価格)。

2億6000万円 ディープ×リッスン(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106147/
2億0000万円 ディープ×マジックストーム(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a01116e/
1億8000万円 ディープ×ラヴズオンリーミー(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106128/
1億4500万円 ディープ×ライラックスアンドレース(牝)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106126/
1億3500万円 ヴィクトワールピサ×スターアイル(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105937/
1億0500万円 ディープ×コージーロージー(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105454/
1億0000万円 ダイワメジャー×チャールストンハーバー(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105194/
1億0000万円 ディープ×ムーンライトダンス(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106116/

トッププライスはヒップナンバー53、「リッスンの2013」。現2歳の全姉は今年のPOGで人気になっていました。



セリ場に引き出されると数回激しくいなないていました。お代8000万円からのスタートで、リズムよくポンポン価格が上がっていきます。2億2000万円ぐらいで「どこまで騰がるの?」といった空気となり、会場が軽くざわつきました。しかし、フィナーレはすぐそこに迫っており、2億6000万円でハンマーが打ち下ろされました。



落札したのはカタール人王族の代理人。馬の近くに歩み寄って会心の笑顔を見せました。日本人馬主と競り合った末に落札したのですが、日本人に限らず、オイルマネーが本気を出せばこれに勝てる人はいません。ここ数年、カタール勢は世界の競馬のなかで重要な役割を果たすようになりました。凱旋門賞は08年からカタール競馬馬事クラブがスポンサーです。



外国人が買ったとはいえ、外国で走るかというと必ずしもそうではなく、日本で走る可能性もあるとのことでした。

2位の2億円はヒップナンバー19の「マジックストームの2013」。ラキシスやサトノアラジンの下で、「サトノ」の冠名でおなじみの里見治さんが落札しました。



1歳セッションの売り上げは60億2800万円と、昨年(61億6070万円)よりも若干下回りましたが、平均価格と中間価格は上昇しています。

セールが終わったあとの夜は、総勢4人ですすきのの「キリンビール園」へ行き、ジンギスカン食べ放題ビール飲み放題を堪能。こうした楽しみを味わわないと札幌に来た意味がありません。ジンギスカンを食べ終わったあと、「にぎりめし」というおにぎり屋さんで夜食用のおにぎりを購買。じつは2日連続です。前日買って「たらこバターしょうゆ味」の美味しさに軽いショックを受け、また飽きずに買いました。安定の美味さです。




「ディープインパクト×Storm Cat」の大器エイシンヒカリ


土曜京都5Rの3歳未勝利戦(芝1800m)は、ここが初出走だったエイシンヒカリ(1番人気)が5馬身差で圧勝しました。勝ちタイムは1分45秒7(良)。

時計の速い京都の開幕週とはいえ、初出走馬が容易に出せるタイムではなく、ラスト3ハロンは11秒7−11秒6−11秒3と加速しています。いずれ重賞でも……と思わせる素質馬です。ちなみに、芝1800mにおける初出走馬の歴代最速タイムは1分45秒5。02年7月に新潟競馬場でリワードエンプレスが記録しました。こちらも開幕週で、鞍上は3kgの減量恩典のある新人騎手でした。同馬はその後1勝もできずに引退しました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101273/



「ディープインパクト×Storm Cat」はキズナ、アユサン、ヒラボクディープ、ラキシスなどと同じで、2代母の父が Caro ですからヒラボクディープと8分の7まで同一です。残り8分の1の部分にスタミナと底力の塊である Key to the Mint が入るのがいいですね。

「ディープインパクト×Storm Cat」は、素軽い配合なので勝ち上がりはいいのですが、大物になれるかどうかは重厚なヨーロッパ血脈、とくに Hyperion−Alibhai や Son-in-Law、いったイギリス血統をどう取り入れるかが重要となります。母の父 Storm Cat に限らず、アメリカ血統が強いタイプの大物ディープインパクト産駒、たとえばジェンティルドンナやリアルインパクトなどを見ると、このあたりのフォローはしっかりしています。
http://www.pedigreequery.com/key+to+the+mint



Key to the Mint の父は Ribot 系の Graustark で、その母 Flower Bowl は「Alibhai×Beau Pere(その父 Son-in-Law)」ですからセオリーどおりの配合です。母が17歳時の産駒という点は気になったのですが、関係ありませんでした。弱いところがあってようやくここまで漕ぎつけた馬なので、レースではなく馬のコンディションに合わせてじっくり行ってほしいですね。




大阪杯はキズナ


最後方を追走した◎キズナ(2番人気)が直線で大外から伸び、残り50mでトウカイパラダイス(6番人気)をとらえました。3着は○エピファネイア(1番人気)。
http://youtu.be/r8DMuyfPsPk

サイレンススズカ、グラスワンダー、エルコンドルパサーが出走した毎日王冠(98年)を思わせる超豪華メンバー。中山競馬場で仕事が入っていたので現地に行くことはできなかったのですが、ぜひとも生で観たいと思わせる一戦でしたね。素晴らしい熱戦でした。

馬群が前後2つに分かれ、前の集団から2着に粘ったトウカイパラダイスの上がり3ハロンは36秒4。キズナは33秒9。まったく別のレースが同時に行われていました。少し仕掛けが遅れていれば09年のエリザベス女王杯(大逃げのクィーンスプマンテとテイエムプリキュアが1、2着)のようなことになっていたところですが、凱旋門賞制覇を見据える武豊騎手は間違えません。キズナを全面的に信頼した上でしっかり勝たせる冴えた手綱さばきが印象的でした。

予想は◎だけ的中。予想文を転載します。

「◎キズナは『ディープインパクト×ストームキャット』。これはアユサン(桜花賞)、ヒラボクディープ(青葉賞)、ラキシス(エリザベス女王杯−2着)と同じ組み合わせのニックス。ファレノプシス(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯)の半弟にあたり、従兄弟に名馬ビワハヤヒデ、ナリタブライアンを持つ良血だ。3代母フィジーに重厚なヨーロッパ血統が入り、これがクラシック向きの底力の担保となっている。『ディープインパクト×ストームキャット』は外回り向きであり、阪神内回りコースは決して向いているとはいえない。ただ、短い直線のヨーイドン、という競馬ならともかく、それなりのペースで流れる競馬、あるいはロングスパートの競馬となれば、ゴーサインが出てからトップスピードに乗るまでに少し時間が掛かる、という欠点が露呈しづらいので問題ない。今回はビートブラックが先手を取ってゆったりとしたペースで進み、2番手のカレンミロティックが早めに交わしてロングスパートに持ち込むはず。エピファネイアとそれをマークするキズナがすかさず動き、ラストは実力馬同士の追い比べ。ロンシャンのハードな競馬で揉まれたキズナが貫録を見せる。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010105827/



今回のレースを目標に調整されているキズナの馬体写真を見たとき、軽い衝撃を受けました。えげつないほどに盛り上がった筋肉は、これが本当にキズナか――と目を疑うほどでした。昨年秋、フランスへ行って馬体を観察した際、線の細さが消えてだいぶ大人っぽい身体になってきたな、とは思いました。しかし、今回ほどの迫力は感じませんでした。日本ダービーから20kg増えたうち、半分以上は年明け以降のトレーニングで身につけた筋肉ではないかと思います。

エピファネイアを直線で並ぶところなく抜き去ったのは、ライバルに問題があったというよりキズナが凄すぎたのだと思います。昨年春の段階では甲乙つけがたい2頭でしたが、ハイレベルなメンバー相手に揉まれた経験の有無、その後の成長力に差があったと考えるしかありません。ジャスタウェイ、ジェンティルドンナなどと激突する宝塚記念は、JRAは予算を割いて海外向けにプロモーションしてもいいのではないでしょうか。国際的に日本馬の存在感が急速に高まっている現在、取材や観戦に訪れたいという層はわずかながらでも存在するのではないかと思います。

13年5月27日のエントリー「日本ダービーはキズナ」から配合に関する部分を転載します。

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ディープインパクトは2年連続でダービー馬を送り出しました。いうまでもなくサンデーサイレンスの最高の後継種牡馬であり、サンデーの美点である中距離向きのスピードと瞬発力を最良の形で受け継いでいます。キズナの上がり3ハロンは出走メンバー中最速の33秒5。この脚こそディープインパクトの最大の持ち味です。「ディープインパクト×Storm Cat」の組み合わせで2400mの大レースを勝つには、底力あふれるヨーロッパ血統でサポートしたほうがいいでしょう。予想文に記したとおり、この役割を担っているのは3代母の Fiji です。「Acropolis×Mossborough」というウルトラ級のスタミナ血統で、Acropolis は世紀のステイヤー Alycidon の全弟です。キズナ自身は、この血を強調して Highlight≒Fiji 5×3としており、スピードの持続力が要求される東京芝2400mを苦にしませんでした。Highlight と Fiji はいずれも名牝 Aurora の息子を父に持ち(Borealis と Acropolis)、4分の3同血の Hyperion と All Moonshine を濃厚に含んでいます(Highlight は Hyperion 3×2、Fiji は Hyperion≒All Moonshine 3×3)。


………………………………………………………………………………………

底力あふれるヨーロッパ血統がもたらす成長力。キズナのなかに眠っていた資質がここにきて花開いてきた感があります。昨年の凱旋門賞ではオルフェーヴルに3kgもらって2馬身ちょっとの差。その後の成長を加味すると、すでに当時のオルフェーヴルと大きな差はない、という見方もできます。これが完成形ではないでしょうから、まだまだ強くなると思います。

3着○エピファネイアは5ヵ月半の休み明け。現状、持てる力は出したと思います。叩いての良化は十分あるでしょうし、次走、4月27日に香港のシャティン競馬場で行われるクイーンエリザベス2世C(G1・芝2000m)は、一昨年圧勝したルーラーシップ、昨年3着だったエイシンフラッシュとの比較からを勝つだけの実力は十分備えており、その後の上昇次第では宝塚記念でリベンジを果たす可能性もあるでしょう。春のドリームレースに完調で臨んできてほしい馬です。




中日新聞杯はマーティンボロ


中団の外を追走したマーティンボロ(10番人気)が直線で△ラブリーデイ(4番人気)と併せ馬の形で伸び、内から伸びる▲ラキシス(3番人気)をハナ差抑えました。
http://youtu.be/ujcgVaTA9bg

前走で準OPを卒業し、今回は重賞初挑戦。しかも17番枠ということもあって実績馬がひしめくここでは人気になりづらい馬でしたが、54kgのハンデを活かして上位人気馬をなぎ倒しました。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106265/



フレールジャック(ラジオNIKKEI賞)の全弟で、ヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル、クイーンC)の4分の3同血にあたる良血。デビュー後しばらくは芽が出ず、未勝利戦が終わろうかという3歳の8月に初勝利を挙げました。同年齢の馬よりも約半年遅い8月生まれだったことが少なからず影響したのでしょう。

ディープインパクトは以前、実験的に秋の種付けを実施していました。出走歴のある産駒は、現6歳世代の3頭と5歳世代の5頭で、マーティンボロはこれら8頭のなかの1頭です。春に受胎しなかった繁殖牝馬の再チャレンジなのか、南半球への販売用なのか、実験の真意についてはよく分かりません。千代田牧場が生産したグッドフォーチュンを除く7頭はノーザンファームが生産し、吉田和美さん(ノーザンファーム代表吉田勝己さんの妻でノーザンホースパーク取締役)の名義で走っています。4歳以下に秋の種付けで誕生した産駒はいません。

3月11日のエントリー「昇級戦でも勝ち負けになるマローブルー」に以下の文章を記しました。引用します。

………………………………………………………………………………………
母方に Glorious Song を持つディープインパクト産駒は過去11頭出走して8頭が勝ち上がり、ヴィルシーナ、フレールジャック、アダムスピークの計3頭が重賞を勝っています。このほか、アトムが重賞2着、タイセイドリームが重賞4着となっています。国外競走馬では仏1000ギニーを勝った Beauty Parlour もこのパターンです。連対率40.5%、1走あたりの獲得賞金額709万円は明らかなニックスといえる数字です。
………………………………………………………………………………………

前述のとおり本馬はフレールジャックの全弟で、ヴィルシーナの4分の3同血ですから、この配合パターンに当てはまります。Nureyev、Blushing Groom は筋肉量が豊富なタイプで、ディープインパクトとの配合で実績があるので好ましいところです。ちなみに先日、このふたつの血を併せ持つディープ産駒の素質馬トーセンマタコイヤ(1戦1勝)が放牧先から無事帰厩しました。おそらくダービーを目指すことになると思います。まだ間に合うので楽しみです。

今年に入ってからディープインパクト産駒は、良馬場の芝1600〜2400mで行われた13個の重賞ですべて馬券になっています。その間の成績は[8・5・5・11]、連対率は44.8%。手が付けられません。今回は2着ラキシスもディープインパクト産駒でした。

◎アンコイルド(1番人気)は7着。スタートダッシュが鈍いため、2番枠からスタートしたあとに、ホームストレッチで外から被せられるようにどんどん前に入られてしまい、結局、インの後方という最悪の位置取りで1コーナーを回る形となりました。最後も伸びてはいるのですが馬群を捌ききれませんでした。内枠がアダとなりましたね。




Galileo 産駒の大物サトノフラクタル


◎サトノフラクタル(1番人気)がマイペースの逃げを打ち、6馬身差で逃げ切りました。
http://youtu.be/8zhbJMqE-Ns

3コーナーを過ぎたあたりで▲ディライトフル(4番人気)が外から被せるように絡んできてものの、直線に入って先に音をあげたのはディライトフルのほう。サトノフラクタルは悠々と後続を突き放しました。ここでは力が違いましたね。

競馬放送局」に提供した予想は◎△▲で馬単1920円、3連単8040円的中。予想文を転載します。

「◎サトノフラクタルは『ガリレオ×ストームキャット』という組み合わせ。父ガリレオはヨーロッパを代表する大種牡馬で、歴史的名馬フランケルを筆頭に多数のG1ホースを送り出し、08、10〜13年と計5回英愛サイアーランキングのトップに立っている。日本の軽い馬場にフィットしなかったサドラーズウェルズの息子なので、やや重苦しいところも見受けられ、わが国ではいまだに重賞勝ち馬は出していない。本馬はスピード豊かなミスタープロスペクターを4×3でクロスさせているので見どころがある。また、本馬の3代母ヴィデオは名種牡馬カーリアンの全妹で、過去にカーリアンを抱えたガリレオ産駒は、日本で2頭走ってキャプテンキッドが3勝、レッドシャンクスが2勝と悪くない成績を挙げている。稽古で好時計をマークしており素質の高さは明らか。初戦からやれるだろう。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011110032/



父 Galileo はヨーロッパ最高の種牡馬で、クールモアスタッドのエースとして毎年多くのG1ホースを送り出しています。ただ、軽快なスピードと切れ味を要求されるわが国の競馬にフィットしているとはいえず、まだ準OP以上で馬券になった馬はいません。スタミナを活かして先行押し切り、という競馬に持ち込めばいいところがあるのですが、切れ味勝負ではどうしても詰めが甘くなります。馬場が渋ると持ち前のパワーが活き、また決め手不足を補えるので好走の確率が高まります。

日本で競馬をする分にはサンデー系のほうが上ですが、それは優劣というより個性の違いであり、イギリスではガリレオ産駒を超えるのは難しいでしょう。ヨーロッパ最良の血統を通じて、イギリスとアイルランド競馬で勝つために必要な要素、というものが見えてきます。

予想文に記したとおり、日本で走るには鈍重さが前面に出ている種牡馬なので、Mr.Prospector クロスや、Caerleon の全妹の血を入れてスピードと切れ味といった要素を強化しているのは好感が持てます。母 It Must Be Music は「Storm Cat×Mr.Prospector×Nijinsky」ですから、ラキシスとサトノアラジンの母マジックストームによく似ています。代々超一流の種牡馬ばかり交配されているので隙がなく、Storm Bird≒Nijinsky 2×3を軸とした父母相似配合なので、母としては優れた活力を伝えるのではないかと思います。



今年は中山競馬場の芝が例年以上に重いので、道悪の皐月賞や有馬記念でマイペースの逃げを打てればおもしろいでしょう。




共同通信杯はイスラボニータ


逃げ馬の真後ろにつけた○イスラボニータ(1番人気)が残り200mで先頭に立ち、◎ベルキャニオン(3番人気)、▲サトノアラジン(2番人気)の追撃を振り切りました。
http://youtu.be/we20ks98vlQ

他馬よりも1kg重い57kgでしたが、そのハンディキャップをまったく感じさせない完璧なレース内容でした。とにかくセンスが抜群です。どの馬よりも速くゲートを飛び出し、2番手に控えるときに多少行きたがったものの、程なく馬が納得して折り合い、直線では持ったままで先頭に並びかけました。ロスの少ない低燃費走法なのでラストにもうひと頑張りできる余力が生じます。関東の大将格、というポジションをより強固なものにしました。

1000m通過62秒2、ラスト3ハロン33秒4という流れは、ゴールドシップが勝った12年(1000m通過62秒6、ラスト3ハロン33秒6)とそっくりです。ディープインパクト産駒が2、3着だった、という点も同じです。12年のクラシックはゴールドシップが皐月賞と菊花賞を、共同通信杯2着だったディープブリランテが日本ダービーを制しました。今年のレース内容は12年に負けていないので期待できます。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103565/



母の父 Cozzene は現役時代にブリーダーズCマイル(米G1・芝8f)を制したスピード馬。気性が激しく揉まれ弱いので、逃げたり追い込んだりといった極端なレースで好結果を出す子が目立ちました。マイル以下で本領を発揮するスピードタイプで、完成が早いので2歳から3歳前半あたりまではとくに強く、溜めればいい脚を使うので直線の長いコースで安定した成績を残しました。イスラボニータは“揉まれ弱い”という部分は当てはまりませんが、その特徴と重なる部分がいくつかあります。

母方に Mr.Prospector を持つフジキセキ産駒は基本的な成功パターンで、なかでも Crafty Prospector を持つ馬は、JRAで走ったわずか9頭からニューベリー(京都金杯−2着)、ケアレスウィスパー(関東オークス−2着)、そして本馬が出ているので悪くありません。

「フジキセキ×Cozzene×Crafty Prospector」は、In Reality 4×5も生じるため軽い印象ですが、3代母 Lido Isle はサンタバーバラH(米G1・芝10f)3着、イェルバブエナH(米G3・芝12f)2着とスタミナがあり、このあたりが底力の根拠といえるでしょう。母イスラコジーンは「Cozzene×Crafty Prospector」ですからいかにも完成が早く、早い時期から開花したイスラボニータの能力はこの部分に負うところが大きいと思います。

見るからにトビが大きいので、小回りの中山よりも広々とした東京のほうが合うタイプです。その一方で、レースセンスが抜群なので、好位でうまく立ち回ればコース替わりが大きなマイナスになることはないはずです。「好位でうまく立ち回れば」と簡単に書きましたが、この部分が皐月賞における最も難しい点であり、今回のようなスムーズな競馬はなかなか望めません。小回りの密集した馬群のなかで泥臭く馬群を捌いてくるしぶとさや根性があるかどうか、ですね。

日本ダービーは得意の東京コースですが、今度は距離が問題になります。2000mと2400mでは、明らかに前者が合っています。また、そのころになれば成長で追いついてくる馬もいるので、楽な競馬にはならないでしょう。フジキセキ産駒はまだ牡馬クラシックを獲っていません。ラストクロップに巡ってきた千載一遇のチャンスをモノにしたらドラマティックです。

2着◎ベルキャニオン(3番人気)は道中イスラボニータをマークし、切れ味で交わしてしまおうという作戦でしたが、まだそこまでの実力はありませんでした。ただ、1戦ごとに着実に力をつけており、先行きの明るさが垣間見える負け方だったと思います。この馬はダービー勝負でしょう。

3着▲サトノアラジン(2番人気)はロスの多い競馬で実力を出し切ったとは言えません。3〜4コーナーで大外からポジションを上げてきましたが、あそこで動いてしまうと直線で坂を上がってから厳しくなります。気性面を含めて完成にはまだ遠いという印象で、全姉ラキシス(エリザベス女王杯−2着)と同じく3歳夏を越してからが本番かもしれません。

予想は連単系のマルチ設定だったので、○◎▲で馬単1050円、3連単3190円的中です。




京都記念はデスペラード


マイペースで逃げた△デスペラード(6番人気)が最後の直線でいったんトゥザグローリー(7番人気)に出られたものの、残り200mで差し返して快勝しました。大外強襲▲トーセンラー(2番人気)が2着、内から伸びた◎アンコイルド(4番人気)が3着。
http://youtu.be/YevyENZuNFU

予想は連単系のマルチ設定だったので、△▲◎で3連単8万1540円的中です。

単勝1.6倍の1番人気に推された○ジェンティルドンナは6着に敗れ、デビュー以来初めて掲示板を外しました。個人的に3歳秋のローズSから6戦連続(ドバイの1戦を除く)で◎を打ち続けてきた馬ですが、今回はどうしても本命にできませんでした。荒れた馬場に56kg、左回りほど信頼できない右回り。仮に昨年秋のパフォーマンスが3歳時のレベルにあったならこなせると判断したと思いますが、3歳→4歳と下降しているようにしか思えなかったので、5歳シーズンの今年は深追いしないほうがいいという気持ちがありました。パドックで気負っていて珍しくゲート内でも行儀が悪かったですね。牝馬がいったん不調モードに入ると復活するのは大変ですが、これを叩いて上昇してほしいものです。良馬場の東京コースならもちろん軽視できません。

2着トーセンラーは道悪下手で、休み明けの今回は14kg増の馬体重。それを考えると上々の競馬だったと思います。今シーズンの活躍を予感させる走りでした。

勝ったデスペラードは14kg増でしたが、去年の使い出しも14kg増だったので、この馬らしい仕上げといえます。昨年以降、連対したレースはすべて3000m以上の長距離戦でしたが、今回は馬場が荒れて見た目以上にタフなコンディションだったため、この馬のパワーとスタミナが活きました。横山典弘騎手の手綱さばきも絶妙だったと思います。スローペースだったとはいえこのメンバー相手に上がり34秒1の脚を繰り出し、差し返して勝つわけですから本格化しています。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100484/



「ネオユニヴァース×トニービン×ブライアンズタイム」という重厚な配合で、2代母マイネキャロルは Graustark=His Majesty 3×3。パワーとスタミナと底力と成長力に秀でた血統です。本質的には急坂小回り向きだと思いますが、タフなコンディションであればパワーとスタミナと底力がモノをいい、好走できる馬なのでしょう。持続力タイプなので瞬発力勝負には向いているとはいえませんが、前述のとおり今回のレースではそのあたりでも進境を見せています。今年の有馬記念が楽しみです。

◎アンコイルド(4番人気)は3着。ゴール前で△ラキシス(3番人気)に詰め寄られたものの、ぎりぎり凌ぎました。Storm Cat 系の Giant's Causeway 産駒で、Treve の近親ですから、パワーを必要とする馬場は苦にしません。今回は12kg増でパドックでは余裕を感じる造りでしたが、なんとか形をつけました。重賞初制覇は間近でしょう。




エリザベス女王杯はメイショウマンボ


中団から徐々に進出した▲メイショウマンボ(2番人気)が直線で外から突き抜けました。2着は1000万特別を勝って挑戦してきた△ラキシス(6番人気)。
http://youtu.be/tfWMiFpI-R8

レインボーダリアが勝った昨年のタイムが2分16秒3。今年は2分16秒6ですから、同程度の馬場状態でしょうか。昼過ぎに雨が止んでいた時間帯もありましたが、レースが近づくにつれ強く降ってきました。ペースはスロー。レース中盤に13秒台のラップが3つ続き、ラスト3ハロンは11秒7−11秒6−11秒2。尻上がりに速くなる切れ味勝負となりました。スタミナも、切れ味も、道悪適性も問われる総合力の争いとなり、3歳女王のメイショウマンボが最強であることを証明した形です。

スタートしてしばらくは内ラチ沿いを走っていたのですが、2コーナー過ぎで第一集団と第二集団が離れ始め、第二集団の先頭にいたメイショウマンボはここで外に持ち出しました。この判断が上手かったですね。すぐ内にいた◎ヴィルシーナ(1番人気)は外から蓋をされたため、馬の密集地帯に突っ込まざるを得なくなりました。かつての安藤勝己騎手を彷彿させる武幸四郎騎手の好騎乗だったと思います。
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102094/



メイショウマンボはオークス、秋華賞に続いて3つめのG1制覇。才気煥発、というタイプではないのですが、気が付いたら勝っているという独特の勝負強さがあります。本当に強いのはこんな馬です。

ジャパンCに出走するジェンティルドンナとは有馬記念で対決が実現するのでしょうか。今年はジャパンCがやや寂しいメンバー構成で、その代わり有馬記念が過去最高の豪華メンバーとなりそうな雲行きです。ドリームレースの名にふさわしい凄いレースになるでしょう。

配合については10月14日のエントリー「秋華賞はメイショウマンボ」をご覧ください。

2着△ラキシスは春シーズンは心身ともに未成熟で、トップクラスとは隔たりがあったのですが、ひと夏を越して見違えるように充実しています。今週の土曜日、東京スポーツ杯2歳S(G3)に出走するサトノアラジンの全姉でもあり、血統的にも魅力的な存在。今回のレースが頂点ではないでしょうから、来年の牝馬戦線はメイショウマンボとこの馬が背負って立つことになりそうです。

◎ヴィルシーナは10着。前述のとおり苦しいところに突っ込んで行ったこともありますが、基本的には切れ味よりも粘りのタイプなので、尻上がりにラップが加速していく流れは合わないと思います。あとは馬体重でしょうか。前走が16kg増で、今回はさらに2kg増えました。このあたりの影響もあったかもしれません。




サトノアラジン初陣飾る


土曜日の2歳戦で注目を集めたのは、新潟5Rの新馬戦(芝1600m)で単勝1.5倍の1番人気に推されたサトノアラジン。軽く仕掛けた程度で大外から楽々と先頭に立ち、ゴール前では手綱を抑える余裕で後続に3馬身半差をつけました。タイムは1分35秒2。
http://youtu.be/j2peYvODn6I

2、3着が牝馬で、ハイレベルなメンバーが揃っていた、というわけでもなく、今回のレースだけで即クラシック候補といえるかとなると、やや期待が先走り過ぎなのかなという気がします。前半のペースがゆるく、ゴール前では流していたので、1分35秒2というタイムはレベルの高低を表す指標にはなりません。相手なりに走ったという印象です。

今回のメンバー相手に10馬身引き離せば即クラシック候補です。ただ、陣営が夏の新潟を初戦に選んだのは、緩めの仕上げで勝てるという目論見もあったからでしょうし、じっさいにパドックで見るかぎり、せいぜい六〜七分の仕上げでした。大差勝ちさせる理由などありません。

余裕残しの仕上げで、垢抜けた勝ちっぷりは見せたけれど、相手はさほど強いわけではない、というのが今回のレースです。折り合いに問題はなくセンスを感じさせる内容で、ディープインパクト産駒が初戦からこんなレースを披露すれば、クラシック候補かどうかはともかく、高確率で重賞クラスに行ける素材でしょう。トビが大きな馬なので、京都外回りや東京コースに向いたタイプ。新潟外回りコースで大外から差し切るというスタイルはこの馬に合っていたと思います。

予想は◎△△で馬単2080円、3連単1万5230円的中。『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想文を転載します。

「◎サトノアラジンは『ディープインパクト×ストームキャット』。これは今年のダービー馬キズナ、桜花賞馬アユサン、青葉賞を勝ったヒラボクディープと同じ組み合わせ。とくに新馬戦では強く、連対率71.4%(14戦10連対)を記録している。母マジックストームはモンマスオークス(米G2・ダ9f)を勝つなど能力は高く、全姉ラキシスも新馬勝ちを果たしている。ここは勝ち負けに持ち込めるはず。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/



『競馬王のPOG本』の「栗山ノート」で推奨し、血統屋の電子書籍『種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編(2013)』では○評価とした馬です。

予想文に記したとおり「ディープ×Storm Cat」は初戦駆けする傾向があり、勝ち上がり率も高いので確実性があります。ただ、大物になれるかどうかは重厚なヨーロッパ血脈、とくに Hyperion−Alibhai といったイギリス血統をどう取り入れるかが重要となります。キズナやアユサンはこのあたりのフォローがしっかりしている配合です。

サトノアラジンは、2代母 Foppy Dancer が「Fappiano×Nijinsky×My Babu」ですから、キズナやアユサン型の配合とは異なります。しかし、Storm Bird≒Nijinsky 2×3という大胆なクロスを持っており、これが底力の担保となるようなら楽しみです。イメージとしてはヒルノダムールです。同馬はマンハッタンカフェ産駒で、母に Nijinsky≒The Minstrel 2×3という4分の3同血クロスがありました。サトノアラジンの血統構成はもう少し素軽いのでベストは2000mでしょう。




上がりの勝負でラキシス快勝


日曜阪神5Rの新馬戦(芝2000m)は、少頭数の後方につけた◎ラキシス(2番人気)が直線で外に持ち出して差し切りました。

『ブラッドバイアス・血統馬券プロジェクト』に提供した予想は◎△▲で馬単2640円、3連単1万円的中。予想文を転載します。
http://www.blood-b.com/

「◎ラキシスは『ディープインパクト×ストームキャット』。この組み合わせは芝新馬戦で連対率70%と驚異的な成績を挙げている。母マジックストームはモンマスブリーダーズカップオークス(米G2・ダ9f)の勝ち馬で、『ストームキャット×ファピアノ』だけに仕上がりが早く、脚の回転の速さも伝えることのできるタイプだろう。スローペースの上がり勝負になりがちな芝2000mの新馬戦に向いている。」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/



芝2000mの新馬戦で少頭数ですから、ペースが上がる理由がありません。どう考えてもスローになる雲行きでしたが、1000m通過1分07秒5という想定をはるかに上回る超スロー。直線だけの競馬となり、ラスト2ハロンが11秒0−10秒9という決め手勝負を制しました。

ディープインパクト産駒は基本的に切れるタイプです。ただ、大トビなので勝負どころでモタついたり、トップスピードに持っていくまでに加速時間を要したり……といった特徴も見られます。要するに陸上男子短距離のウサイン・ボルト選手のようなものですね。彼は歩幅が大きいので序盤こそスピードの乗りがイマイチですが、レース後半から爆発的に伸びて行きます。

予想文に記したとおり、母マジックストームは「Storm Cat×Fappiano」というパワー型のスピード血統。ディープインパクトにこうした血が入ると、筋肉量の増加が見込めるので、父のしなやかさにパワーが加わります。大トビだったフットワークが回転の速いピッチ走法にシフトするので、急激なペースの変動に対応できるようになり、短時間でトップスピードに乗ることができるようになります。スローの上がり勝負が想定された今回、「ディープ×トニービン」のトルストイよりも、「ディープ×Storm Cat」のラキシスを上に見たのはそういうわけです。牝馬だけに仕上がりが早く、切れ味勝負にも強いでしょう。ただ、外見的には想像していたものとは異なり、ヒョロっとした脚長の体形なので、Storm Cat よりもディープインパクトが強く出ているような気がします。

「Storm Cat×Fappiano」の繁殖牝馬には、何を付けても八割方ダート馬が生まれるはずです。しかし、ディープインパクトは、芝2000mの切れ味勝負に勝てる馬を出すことができます。相当特殊な遺伝子構造の持ち主であると推察されます。非凡としか言いようがありません。

「ディープインパクト×Storm Cat」は、これで芝新馬戦で連対率72.7%(11戦8連対)。2歳世代の5頭はすべて勝ち上がり、うち4頭は新馬勝ちを果たしています。しかも、キズナ、アユサン、インパラトールと、大物感のある馬がそろっています。今回のラキシスは、完全に上がりだけの競馬だったので、パフォーマンスからはどの程度の器であるか見極めづらいところはありますが、評判の高い牡馬を相手に新馬戦を勝ったのですから重賞戦線でもやれそうです。






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